村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

JREIT

株高上値追い恐怖からJREITにも資金流入が鮮明化

東証REIT指数、1年半ぶり高値 分配金増額に期待

ええ雰囲気やん。

夏休み前に関税合意で日本を含めた先進国株全体が相当程度高値になっており、高値恐怖症的な投資家が多い状態になっている。
多くの人は株が高くて買えないとうにゃうにゃ言っている中、目ざとい投資家はじゃあ他に割安なリスク資産を探すしかないやんと漁っているわけであるが、その中でこれまで相当程度放置され続けてきたJREITへの注目が高まりつつあるように思えるような動きとなっている。

【東証REIT指数(配当抜き)のチャート】
タイトルなし

このようなJREITの急回復について、ファンダメンタルズとテクニカルの両方がサポート要因になりつつある。

ファンダメンタルズ的に言うと、2022年以降グローバルに金融引き締めが進む中で、債券と株式の中間的な側面が強かったREITは債券ほどではないが株には明らかに劣後する動きが続いていて、JREITももれなく同じような雰囲気となった。

しかし、2025年にもなりグローバルに見ると、もはや利上げしているのは日本だけであり、残りはもれなく利下げ方向となっている。
EUなど一部は利下げが終わりつつあるが、米国はまだこれからだし、世界的には利下げしている最中的な国の方が多数派である。
そうした中で日本は利上げを続けているわけであるが、とはいってもトランプ関税で大きく利下げパスがぐらつく中で、2024年は2回とハイペースで利上げをしたが、どうやらここから先はそう簡単ではないだろうということが徐々に投資家の間にも認知が浸透し始めている。
一回一回利上げするにも相当慎重に行う必要性がありそうだし、そうした慎重な利下げ姿勢を考えれば下記過去記事に書いたようなポイントを考えれば、配当利回り5%・NAV1倍付近というバリュエーションは十分魅力的なバリュエーションだろうと思う。

【過去参考記事】
バリュー株投資はどのような時に真価を発揮するのか?

こうしたファンダメンタルズに加えて、下記過去記事に書いてある通りのテクニカル的なポイントを注目しても、JREIT自体が不動産賃貸が収益源でいくらダウンサイドを見積もったとしてもこの辺でしょという話で割安感は強かったように思う。

【過去参考記事】
どのようにして株式相場で投げ売りされていると判断すべきか注目すべき3つのポイント

中途半端なテクニカル分析ではなく、もっと大局的なテクニカル分析をすれば、そりゃそうだというお買い得感のある数値となっていたが、これまでは株の方に皆が夢中になっていたわけで、これがJREITが割安に放置される原因となってきた。
しかし、株のバリュエーション自体が相当程度高くなってきて、きちんと丁寧に割安資産を探そうという機運が強まっているので、ここ数年特段そこまでネガティブな情報がなかったにもかかわらず厳しい値動きとなっていたJREITにも光明が差したと考えてよいかと思う。

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利上げ打ち止め観測・マイルドインフレ・バリュー探しで底打ち鮮明なJREIT

REIT指数1年2カ月ぶり高値 関税回避・賃料期待で買い

さすがに割安度が鮮明という正常な判断が入った。

こことも日本株については参院選を控えていたり、関税交渉が不透明ということで足踏み状態が続いているが、一方でここにきて上昇し始めているのがJREITである。

【東証REIT指数のチャート】
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(ちなみに配当込みだとさすがに最高値更新している)

JREITは長らく長い不遇の時代が続いてきたが、ここにきて環境変化によってポジティブな要因が重なり始めていることから底打ちは相当鮮明になってきているのではないかと思うので、まとめていきたい。

まず要因の一つ目はご存じの通り、日銀の利上げペースは大幅に鈍化するだろうというところである。
これまで予想されていた年内利上げさえ既に可能性は相当程度下がっており、このままトランプ政権が続くと来年も利上げできるんかいなほんまにということで、どんなに頑張って利上げをやったところで今のところは1%ぐらいのラインまでしか見えていない。
そういうことを考えると、実質金利が容易にプラスで推移する可能性はなさそうということで、JREITにとっては絶対値の借入コストは以前に比べて上昇はするものの、実質で考えれば大した話ではないというところが浸透しつつある。

二つ目はインフレによる家賃上昇である。
物流は微妙であるが、オフィスは徐々に復調気味・ホテルは絶好調となっている中、レジデンス系もいよいよ家賃を引き上げられるステージに変わりつつあることは、都心賃貸に住んでいる人なら容易に想像が付く話だろう。
家賃が引き上がればEPSの上昇と配当金引き上げも見込みやすく、家賃上昇分はJREIT価格に反映されてしかるべき話だろうというのも想像しやすい話だえる。

最後三つ目は普通に安いということである。
NAVが一時期1倍割れてた上に、配当利回りも5%近くあるというのは、ここ2年近くバリュー・高配当株がバンバン買われてバリュエーションが高くなっていた中で、
また、株と比べると関税影響が低く、とりあえず配当利回り5%貰えるなら今の位置で買ってても大した問題が起きないんじゃないかと言う考え方をするのは妥当だろうと思う。

こういったことを考えると変な株触りにいくよりよっぽどバリューあるじゃんというのが現時点のJREITの投資環境であり、大分長い冬な環境が続いていたがここでようやくといったところだろうと思う。
さらに言えば上記3つの要因のうち、利上げ打ち止め観測とインフレ継続の2つは容易に反転するような可能性は今のところなく、だったら適切なバリュエーションの間は買われ続けるんじゃないかなと思う。
 
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日銀利上げフェードアウトでJREITに底固め機運

REIT、個人が16年ぶり買い越し 「逆張り」姿勢目立つ

REITは債券(棒)

ここもと株が大荒れしている中で、配当利回りが約5%あるJREITの安定感が強く際立っている。

【東証REIT指数(配当除き)のチャート】
タイトルなし



この一つの理由は以前にも記事で書いたが割安バリュエーションの中でTOBかけてバリュエーションアップして儲けてやろうというファンドが登場してきており、株においてもバリュー相場が続いている中で割安注目しているファンドが増えつつあるということがある。

【過去参考記事】

ファンドTOBで活性化される割安JREIT市場


直近ではもう一つプラス材料が出てきており、それが日銀の利上げ停止期待である。
当ブログでは何回か書いてきたが、場当たり的なトランプ関税政策で日本から米国への貿易に対する懸念だけでなく、設備投資に対してもペンディングになる可能性が高くなっており、さらに中小企業の収益懸念もあるわけで、日本政府が企業の資金繰りに対するバックアップ体制への言及もある中で、それを阻害するような利上げができるわけがないし、これこそ植田総裁のいう「不確実性」そのものである。
実際にOIS上での利上げ期待は4年OISまでが0.7%以下に沈んでいることを考えると、トランプがいる間は無理というコンセンサスが徐々に醸成されてきている。
例え利上げでたとしてももう一回が本当にせいぜいというところである。

利上げが無理という中で、未だ実質金利はマイナスでインフレが続いているし、統計上でもフリーレントに関する議論はあるものの三鬼商事のオフィスマーケットデータでは空室率低下と賃料増加が進んでいることを考えれば、明らかにJGBに投資するより有利な投資環境は揃っているように思われる。

足下のトランプ関税のドタバタ騒ぎはリーマンショックのような事態にはならないと思われるが、株を買うにはリスクが高いように見えるというなんとも微妙な相場であり、そういった中で債券的性格ももつJREITが底堅く推移しているのは、なんとなくイメージしやすいところである。

またもう一つ個人投資家の中で比較対象となるものとしては米国債とどっちの方が投資的にはいいのかという話があるだろう。
米国債の利回りは4%ぐらいあるので、JREITは景況感悪化すれば売られる可能性はあるが、米国債はリスクフリー資産なので確実に4%利回りが得られるというメリットがある。
ただ足下でドルが安くなろうとしている中で、為替ヘッジなしでの米ドル債券投資というのが利回りが4%あっても為替差損でのオフセットが厳しい可能性があると、これもややJREIT投資に軍配があがりそうな状況である。

そういった意味で株のような爆発的な利益はないが、着実性のあるリターンを狙うという意味で未だ日本の実質金利がマイナスにある中で利上げが実質止まっている状態であることを考慮すれば、配当利回り役5%のJREITの投資環境は相当改善したんではないだろうかと思う。 

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ファンドTOBで活性化される割安JREIT市場

NTT都市開発R-売買停止 シトコ・トラスティーズ系が1口13万1890円で上限付きTOB

さすがに割安だという実経済的な買いが動いてきた。

上記ニュース記事はJREITであるNTT都市開発リートに対してファンドがTOBを公表というニュースである。
しかもこのTOBはどうやら同意なきTOBで、純粋にバリュエーション的に激安だから投資という側面が非常に強い案件となっている。
これを受けてNTT都市開発REITはTOB価格手前まで上昇している。(成立するかどうかは不明だが)

【NTT都市開発REITのチャート】
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さらに言えば、これによってこれまでファンダメンタルズはそこまで悪くなっていなかったのに売られすぎの割安過ぎちゃいますかねということでJREIT全体も回復し始めており、今回はこれについて書いていきたい。

【東証REIT指数のチャート】
タイトルなし


REITはそもそも不動産賃貸なのでインフレに対しては債券より強く、既にNAV倍率1倍を切っていて、配当利回りも5%を超えている水準になっていて、しかもEPSも着実に積み上げているのにPERなどのバリュエーションだけはコロナ禍以下レベルぐらいにまで落ちている。
もちろん日銀の利上げというのはあるが、よく比較される10年債金利は去年6月時点からせいぜい0.2%ぐらいしか動いていないし、政策金利の引き上げが1%まで進んでそのあとどうなんですか?と言われるとかなり疑問符なところがある。

そういった中で、伸びしろはともかくとして割安度が明らかである中、投資家みんなが雰囲気でJREITを売却する動きが続いていたわけである。
特に国内勢は銀行勢がメインな投資家層であるが、外債損切りと併せてJREITも損切りして円債回帰する流れができていたのか、いつまでもファンダメンタルズを無視してダラダラ下げる展開となり、これに後ろから外国人投資家もついていってしまっていた。
しかし上場株というのは金融市場と実経済の狭間にいる存在で、一定の割安度になると実経済的な投資を検討している投資家がTOBなどの手段を検討し、金をぶちこんでくる。
それが今回NTT都市開発REITの同意なきTOBに現れているわけで、これは明らかにTOBすれば利益が出るというそろばんをはじいたプレイヤーが動いたということである。
しかもJREITは似たようなバリュエーション・保有物件状況・配当利回りは多いわけで、今回のTOBプレミアムが成立すれば1割抜けるわけで、そうなると割安JREIT銘柄はどれだと皆が今度は漁り始めるわけである。

そうした浮ついた投資家に対して割安・バリュエーションアップを狙ったファンドが実弾投入による投資を開始したことは明らかに注目に値する事象であり、これで一旦割安なのになんで買われないのかといった不思議な現象は解消に向かうのではないかと思う。
また、今日のJREITの動きはAIを始めとしたグローステックがDeepseekの影響で割高を売って割安を買うトレンドも加わって再注目されるようになったこともプラスに効いたように思う。
  
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JREITをナンピン買いしていた時の気持ちを振り返る

東証REIT指数が大幅反発 「低金利環境が継続」で買い

ノーペイン・ノーゲイン。

株価が高値になっていて、この水準で追加で買う気になんないねえという中で、明らかに売られすぎで買いチャンスが巡ってきていたのがJREITであったのは、下記2/25の過去記事で書いてきた。

【過去記事再掲】

JREITはセリングクライマックスを越えたか


【東証REITETFのチャート(1343)】
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今回は自分が忘れないうちに、JREITをどのような考えでナンピン買いしていき、そのナンピン買いしている最中の感情を書いていきたいと思う。

まず1月終わりごろからJREITが急落していることは知っていて、特に2月に入ってから下落がきつくなっているのは知っていた。
この時点で売っているプレーヤーは決算月を控えた地銀と金利上昇を嫌気した外国人の機関投資家で、売っている理由は地銀は外債含み損の合わせ切りと外国人機関投資家の金融引き締め懸念売りであるということは認識していた。
過去記事にも書いているが売っているプレーヤーと売っている理由を把握し、それに対してファンダメンタルズを背景とした正統性のある売りでないと既に見切って買う準備を始めていた。
しかし、この時点ではまだ日経新聞でJREIT急落が大々的に報じられておらず、2/14より手前では基本的にまだ買いは早いと判断していた。
地銀売りの最後の玉が出てくる際は、やはり日経新聞で報じられることが重要で、それを見た地銀のお偉いさんが「ところでうちのJREITポジションどうなってるんだね?」と自己勘定部門に聞いて慌てて自己勘定部門が売りに走るところがド底を形成するのである。

その日経新聞の報道を待っていたが、過去記事にも書いた通り2/15の夜時点でJREIT安値更新のニュースがでかでかと出て、翌日の朝刊に掲載された。
そして2/16はJREITのETFの出来高が平常時より明らかに多くなってきたことから、今売っている人達のピークはかなり近づきつつあると推測した。
この時点で買い出動するすべての条件は揃ったと考え、2/16からそろりと買い出動を始めた。
ただし、底付近であったとしても地銀の決算がある3月末までまだ相当時間があったこと・日銀のマイナス金利解除が3月or4月が実施されるまでアク抜けしない可能性を考慮し、一気に買うのではなく少しずつ買い増ししていくのがよさそうだと判断した。
特に今回は順張りではなく逆張りになるので、想定外に一段下がっても買い下がれるようなナンピン買いにすべきと判断した。

そこからは毎日少しずつ買い増しをしていっていたが、毎回恒例であるもののひーひー言ってのたうち回りながらの買いとなった。
言うは易しであるが、毎日寄り天して後場にかけて売られるし、3/8~3/13にかけては底値割りそうみたいな形になり、毎日うぅぅぅとうなりながら買っていた。
買いであるとわかっていても、やはり自分の買ったポジションが買った直後から腐るのは感情的に怒りがわいてくる。
買っている最中の心情は2022年中盤~2023年序盤の米国株買いや2023年前半の日本高配当株買いと同じで、毎日自分が買っている理由は本当に合っているのかと自問自答・疑心暗鬼になりながらの買いである。
もちろん今回は既に含み益が十分にあるポジションがあるため、心情的には2022年中盤~2023年序盤と比べれば楽であったものの、やはり自分が買っているものが毎日寄り天・底値割れしかけを見るのは気分が良いものではないし、自分を否定されているようでいらいらするものである。
ようやく雰囲気が変わってきたのは3/14からで、これまで毎日寄り天食らっていたところから大陽線に変化して雰囲気が改善してきた。
そして最終的には日銀の金融決定会合前で買っていたラインより上に浮上し、日銀の金融決定会合で大暴騰して今回の買いは成功となり、あとは配当利回りを享受するだけというところまで持ち越すことができた。

このようにまず底値で買うためには売られている材料・売っている人の理由をしっかり把握することに加えて、バリュエーションの妥当性・実際投げ売りが発生しているかのニュースチェックおよび出来高確認やテクニカルの雰囲気、そして最後にはド根性で買い切って間違って底値でぶん投げないよう覚悟を決め、無理をしすぎないように資金管理をするという万全な事前準備が必要である。
しかもこれだけ準備をしていても、実際買っている最中は本当に自分は合っているのかの自問自答・疑心暗鬼を抱えながら毎日チャートを見てはため息をつきながら買いボタンを押すのである。
結局儲かる中長期資産運用は用意周到な事前準備と苦しいと思いながらの買いを続ける根性が必要であり、事前準備を怠れば買うべきでないものを買ってしまったり、まだ買うべきタイミングでないときに買ってしまい、根性がなければ目の前に落ちているお金を拾えないということになるということで、禅問答的な性格が強いんだなとあらためて思う次第である。
また、底値買いが成功した場合は、そのポジションを引っ張れるだけ引っ張るということも必要であり、安易な値段で利益確定しないように気を付けたいというのも投資技術の一つなので、こちらも気を付けていきたいところである。

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