村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

セクター投資アイデア

実質的な株の信用取引規制強化の動きで不安定化する韓国株式市場

韓国、半導体株レバ型ETF巡り安定化措置検討 拙速導入に遺憾

実質的な信用取引規制が発動する前夜。

上記報道の通りであるが、今年に入ってから韓国金融当局が信用取引・コールオプション買いによる株式市場の過熱に警戒感を出してきており、規制強化に乗り出す可能性が高まりつつあるというのは当ブログで書いてきた。

そしてとうとうであるが、韓国金融当局から個別株レバETFを上場させたことについて後悔しているという発言が正式に出てきて、このレバ型ETFを巡って安定化措置も検討しているなど具体的な規制強化策が出てきそうということで、韓国株式市場の不安程度がさらに高まる展開となった。

【KOSPIのチャート】
タイトルなし


具体的にこの安定化措置検討というのは何を指しているのかというと、レバETFの信用取引の完全禁止である。
ようはレバETF自体がレバレッジを掛けて投資を実施しているんだから、そこに信用取引でのレバレッジかけたら実質レバレッジ倍率がとんでもないことになるということで、これを全面的に禁止する可能性が韓国のニュース報道では確認できている。

さらに言えば、もうこのことをきっかけとして、韓国国内ではレバ型ETFの設定は二度と認められないことも想定されるので、将来の資金流入の期待値も下がることになる。
特に個別株レバETFではSKハイニックスを対象としたETFで最大NAV対比+85%のプレミアムがついたとかめちゃくちゃなことが発生していたわけであり、金融当局の警戒度は非常に強い。
これが米国とかだと市場が非常に大きいので、ちょっとした過熱ぐらいは問題にならないのだが、韓国株式市場はサムスン・SKハイニックスの市場占有度が非常に高いことから、歪な構造になりやすく、これ以上歪になるともはや金融当局の手に負えなくなるという警戒感が非常に強い状態にあるので、当然の措置だと思われる。

つまり、報道されている安定化措置検討というのは実質的に信用取引を規制する総量規制的なものであり、下記過去記事のような観点で見るとすでにガンマスクイーズが発生している韓国株式市場でこれ以上詰まれる上昇燃料が不足することを意味する。

【過去参考記事】
ガンマスクイーズの発生はどのように確認し、どうなればガンマスクイーズは落ち着いたと判定できるのかを考える

それを考えると、韓国株式市場がこれ以上上昇しようとすると次々と総量規制的規制が降ってくることが懸念されるわけで、再上昇トレンドになるまでは少し時間をおいて韓国金融当局が過熱感が解消されたというのを見届けてからという話になるのではないかと思う。
さすがに実際に利益が出ている形でファンダメンタルズが向上する形で動いているので、暴落みたいなことにはならないと思うが、レバ型ETFが利益がこれ以上利益が出るような動きになると金融当局ブレーキがかかるので、かなり難儀なのではないかと思う。
     
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BCGの年次経済書籍通りの投資やればよかったのではないか?

【参考書籍】
BCGが読む経営の論点2026

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頭良い人の知恵を借りることが重要。

上記は毎年ボストンコンサルティンググループ(BCG)が出版している経営論点的な書籍であり、自分も毎年これについては読んでいる。
このBCGの書籍は毎年注目すべき経営論点について書かれていて、これが言ってみれば経済におけるビッグトレンド的なものになる可能性があるという認識を持っている。

そういった中で、2026年頭に出ているこの書籍の中身については、AIと金利ある世界という2つでほとんどが占められる内容となっていた。
AIはもういわずもがなであり、今回の書籍の中で7割近くはそれで占められているといった状態であったわけで、今年の日本のAI関連株の盛り上がりはここまで非常に強いことは衆知の事実である。

もう一つは金利ある世界ということで、やはり単純に金利ある世界への復帰は日本の銀行株の復興が考えられるわけで、こちらもAI関連ほどではないが、今年頭から既に東証銀行株ETF(1615)で+38%という数値になっていて、最高値もじわりと更新していて、日本株のセクター内でもおそらく半導体関連に次ぐ好調さを維持している。

こういったことを考えれば、あれこれ変なテーマを考えるより、頭良い人が選ぶ経営論点ド真ん中のセクターに絞って、その中から銘柄チョイスするのが今年の正解でしたねえという感触だったように思う。
ボスコンに長年勤めている頭良い人が数ある経済テーマの中で取り上げているわけなのだから、少なくとも大外れしているわけがないわけで、こういった投資とはやや関係ない立ち位置で頭が良い人の知恵を借りるというのは非常に重要な局面にあると思う。
個人的にもこれぐらいセクター絞ればもっとパフォーマンス出たんじゃないの?という感触を持っていて、この辺の思い切りが足りなかったかなあと反省する次第だ。

このように足下の相場は直接的に投資とは関係なく、事業経営観点で最前線にいる人や頭が良い人達の知恵を借りながら有望セクターがどこかというのを特定していき、リスク許容度が高い人はそこに集中投資すると良いパフォーマンスが出る地合いとなっている。
しかし、ここで重要なのは、「株式投資との直接関係性が薄い」ということが重要で、株式投資になると大体皆ポジトークが入ったり、そもそも門外漢なセクターに対して頓珍漢な言及をしたり、そもそもお前バーチャやんみたいな感じだったりと色々ノイズが入ってしまうので、そういうのは話半分に効きながらもう少し事業経営的にクリティカルに専門分野に詳しい方の発言や記事を読んでいって勘所を掴んでいくことが重要だろうと思う。
    
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半導体株高値警戒で証券会社各社がレバレッジ取引コストを引き上げ

世界の大手行、ヘッジファンド資金コスト引き上げ-半導体株急騰警戒

やっぱり信用ポジションが大きいんだろうねえ。

金曜日の相場は不安定ながらも、スペースXの上場セレモニーも終わったということで資金が一定程度株式市場に回帰したということで、全般的に米国株式は上昇で終わった。

一応SOX指数も上昇している一方で、一番注目度の高いマイクロン株は株価はむしろ若干の下落となっており、伸び切らない展開となっている。

【マイクロンの株価チャート】
タイトルなし

これは何が起きているかというと、上記BBGニュースにある通りだが、やはり半導体株についてレバレッジかけられるプレーヤーのレバレッジポジションが大きすぎるのか、ここにきてブローカーが注目度の高い半導体株のレバレッジ取引コストをヘッジファンド向け中心に引き上げているということが報道されている。

なぜこのようなことが行われているかと言うと、基本的にヘッジファンドはレバレッジを使ってなんぼの世界であるわけだが、ヘッジファンドがレバレッジを掛け過ぎてぶっ飛んでしまい、それによって差し入れている証拠金は自分の体力以上の損失を被ると、その損は信用供与していたブローカー側が丸損することになるので、さすがにこれ以上信用供与するとリスクが高すぎるとして抑制する、あるいは取引したかったらもっとコストを寄越せという風になっているということである。

実際に2021年に中国株にレバレッジを掛けて投資していたアルケゴスというヘッジファンドがぶっとんだせいで巨額の損失を被ったクレディスイスは、これがきっかけに徐々に信用不安が生じ、最終的には預金引き上げをくらってUBSに救済合併されることになった。

【過去参考記事】

中国テック売りの主犯が追証を食らったと報道される


これまで激しく上昇してきた半導体株の中でも、特に注目されていた銘柄は下記過去記事のような構図でガンマスクイーズが発生して超お祭り騒ぎとなっていた。

【過去参考記事】
ガンマスクイーズの発生はどのように確認し、どうなればガンマスクイーズは落ち着いたと判定できるのかを考える

その過程でヘッジファンドが信用取引+コースオプション買いというのでレバレッジを拡大して一攫千金を狙っていたということは想像に難くなく、そのレベルがもはや大手金融機関の信用リスク管理に影響するレベルに達しているということがこのBBG記事から明らかになっており、そう考えるといくらファンダメンタルズが良いといっても、買い手側がポジションパンパンで、かつそれを良しとしない相手先の問題もいることから、積極的に上値を追えるようになるには休憩が必要な局面になっているように思われる。
     
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メガテックの増資観測に未だ穿った見方がある模様



逆にそういう考え方する人ってまだいるんだなあ。

最近の相場最新情報は、もはや主要メディアを見ているのでは遅く、アドホックにXを見ながら随時思考をアップデートしていかなければいけない状態にあるが、その中でメガテック各社の増資観測について、状況のように設備投資ではなく、回収見込みが薄いために補填しているのではないかという話題がちらっと出ていた。

個人的には、下記過去記事のように既に回収見込み立たないという予想は捨てるべきと前提を置いているが、まだ上記のような懸念を持つ人がいるんだなあと逆に目から鱗的な感想を持った。

【過去参考記事】

AIが本当に収益を生むのかという懸念に反証できる状況証拠は揃った

しかし、それだけだとなぜメガテック各社がさらなる負債による資金調達ではなく、増資に走ろうとしているのかといった説明になっていないので、今回はこれについてまとめていきたい。

既にご存じの通り、メガテック各社は猛烈な勢いで借り入れを拡大して設備投資を行っているわけだが、そもそもS&P500で時価総額がトップ10のやつらがバカスカ社債を出して資金調達しているので、そのロット感がメガテック各社のレバレッジ倍率でいうと大したことはなくても、そのサイズ感はかつて見たことのないようなレベルの社債規模になっているわけである。

さらに実は下記過去記事のように、実はひっそりとメガテックに紐づいた融資というのが既に爆増している。

【過去参考記事】
金融商品化するAI市場とそれが意味することを考える

融資している側は馬鹿ではないので、融資についてきちんとどこに最終リスクがあるのかというのを判断してリスク管理をしているわけであるが、そういった中であまりのサイズ感のでかさに既に融資枠みたいなものがひっ迫し始めている可能性が見えてきている。
そうなると、融資側はまだ今後まだ融資はするが、ちょっとペースを考えてくれとメガテック側に要請するしかない。

しかし、今AI設備投資はよーいドンで誰が一番早くでかくできるか勝負になっているわけなので、ここで資金調達できないと負けるという脅迫観念がメガテック側には非常に強い。
劣後債だとマーケットがあまり大きくないマイナー資金調達手法のため、焼石に水のような資金調達しかできない。
そうなると、今でかいロットでフリーハンドで資金調達できそうなのは株式増資なわけなので、株式増資に走ったという考え方が妥当だろうと思う。

実際に週末の相場の動きを見ると、これから増資をするメタの株価は下がっている一方で、既に増資済みのアルファベットの株価は下がっていないわけで、もし単なる資金回収補完みたいな話であったらこのような株価動向にはならないだろう。

【メタの株価チャート】
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【アルファベット】
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そもそも資金回収補填とか目的だったら設備投資を止めてフリーキャッシュフローを全部株主還元すればいいだけなので、上記指摘は色々辻褄が合わない論点であり、物事を斜めに見過ぎではないかと思う。
     
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エヌビディアが増配した理由は成長鈍化のサインではない

Why Did Nvidia Raise Its Dividend by 2,400%?

認識ギャップある間はまだまだ投資妙味がありそう。

エヌビディアの株価については、ここもと引き続き高値圏にはいるものの、決算発表後はやや動きが悪い状態が続いている。

【エヌビディアの株価チャート】
タイトルなし

これについて、理由として直近決算で増配しており、一般的に増配は成長鈍化サインだから、成長鈍化が懸念されるとネット上では解説している人がちらほらいた。
ただ、個人的にこの解説は表面上の現象をなぞっているだけで、考え方としては間違っているのではないかと思う。

もし本当に成長鈍化サインだとすればこの程度の増配幅だと配当利回りはこれでもたったの0.25%にならないわけで、増配の仕方としては中途半端である。
今のエヌビディアのキャッシュフローとか考えれば、もっと増配が可能であり、成長鈍化サインと考えるには配当の出し方が極めて中途半端である。

そうなると、この増配には別の理由があると思っており、今回の増配は実は機関投資家の米国大型株式に投資ルールに関係していると思っている。
機関投資家で大型株を触っているプレーヤーはファンドは、組み入れルールにおいて配当利回りがゼロではないことをルールとして設定しているところが多い。
そして、エヌビディアの増配前の配当利回りはたったの0.02%となっており、S&P500の中で配当利回りはダントツで低い上に、これは場合によってはほぼゼロですねということで保有ルールに抵触する可能性が高まっていた可能性がある。

さすがにエヌビディアほどでかい企業かつAIブームド真ん中で、この会社の株に投資できないなんてことは機関投資家は避けたいし、エヌビディアとしても資本市場との関係性は良い状態を保ちたいという意向は強いだろう。

こういったことを考慮された結果、保有ルールに抵触しないように配当利回り引き上げのための増配が行われたと考えるのが自然だろうと思われる。
なので、この増配というのを後から短期的な株価動向にこじつける形で成長鈍化の証であるという解説は全くの見当違いであり、逆にそういう認識をしている投資家がいる間は安心してエヌビディア株の保有は継続できるのではないかと思う。

まあもちろん今のステージはAI銘柄でも周辺銘柄の方が会社図体に対して利益成長幅が大きくなっているがために、エヌビディアでさえAI関連銘柄の中でアンダーパフォームしがちという状況ではあるので、テンバガーみたいな大幅上昇を狙いたいのか、確実性高く安定的なパフォーマンスを狙いたいのかといったところで考えていけばよいと思う。
     
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