村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

投資全体観

株価をぶっ壊してでも韓国政府は投機熱抑制に執心

Seoul advances increased cash rules for leveraged ETFs to July 31

もっと株価は下落してもいいと韓国政府は思っている。

引き続き半導体株中心に相場は弱く、メモリ株やDRAMのETFを高値で掴んでしまっている人はそこそこ苦しい状況にあるように思う。
値ごろ感でここであきらめずに買い向かうという人もいるだろうが、そういった中で上記のように韓国では当ブログでも何回も取り上げていたレバETFの信用買い・コールオプション買いによる投機熱を抑制する策というのが、予定通りどころか前倒しで実施されることになったことは大きなマイナス材料となっているので、今回はそれについてまとめていきたい。

KOSPIについてはこの発表がされた時点では既にピークから28%ぐらい下落しており、過去米国ではこれぐらい代表株価指数がピークから下落してくると段々政府やFRBが何か景気や金融市場において変なことが起こっているとして、何かしら市場支援策みたいなのの準備や、これまで行ってきた規制強化策の緩和などを実施して市場をサポートする傾向にある。

【KOSPIのチャート】
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しかし、韓国政府は全く真逆の動きをしている。
上記報道のように政府は株投機熱抑制のための規制強化策の実施を予定通りどころか前倒しで実施してきた。
これが意味することは政府は株価をぶっ壊してでも投機抑制の方が最優先だと考えているというシグナルなわけで、このシグナルを見落としてメモリ株に資金を追加で突っ込んでいる人は今回は残念ながら投資レベル的には不合格である。
韓国ではこれに加えて利上げといった投機熱抑制最優先方針が前面になっているため、足下では韓国ウォンが対ドルで上昇するなど、当局の動きに対して市場参加者は非常に敏感になっている。

別にこれで根本的に株価はクラッシュ・暴落するとは思ってはいないが、下記過去記事のうちのいくつかの要素は重なる事象が発生している。

【過去参考記事】
景気のハードランディングはどのように発生するのか?米国景気はハードランディングするのか?

つまり、株価はまだ調整する余地がそこそこあるよねというのが個人的な結論である。
もちろん今回の調整の最後は絶好の買い場であるが、それは今ではないことは確かであり、丁寧に資金需給環境を観察していきながら、底値買いチャンスを狙っていきたい。
特に資金需給動向周りで最も大事な観察ポイントは下記過去記事のようなポイントであり、興味ある方は参考にしてもらいたい。

【過去参考記事】
ガンマスクイーズの発生はどのように確認し、どうなればガンマスクイーズは落ち着いたと判定できるのかを考える

     
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久しぶりに何も投資行動を起こす必要性を感じない夏休み

まじで何もする投資行動を起こす気が起きない。

サマーバケーションシーズン真っただ中ということもあり、個人的にも今年はどうしますかねえと思ったりしているが、今年については何かしら投資アクションを起こす気が全く起きないというのが本音で、ここ数年で一番やる気のないサマーシーズンとなっている。

過去4年はなんか夏休み中も思考を巡らせる必要性がある相場ばかりで、正直いって結構疲れた記憶しかない。

2022年の時は先進各国がインフレのせいで超絶に政策金利を高め誘導している中でまさに金融引き締め相場で相場がぐらついている中で、真正面からそれに抗う形での買いをしていた記憶がある。

2023年の時は、Chat GPTが大々的に世に出てきてAIブームだあああとわきたっていた初期も初期であり、売りボタンを破壊してひたすら買うのが正義であった。
なお、この時点ではYoutubeでは相場悲観論をぶちまけるのがPV稼ぎに非常に有効だったということもあり、Youtubeの投資系動画は悲観一色だった記憶が強い。
(今それでまだそのスタンスで動画投稿続けているのは3名ぐらいしか残ってない)

2024年は日銀金融引き締めショックでピンポイントで大きく相場が下落したということもあり、さらに日本株全体がちゃぶつく中で、粘り強く買い続けるということが非常に有効であり、この時買ったポジションをここまで引っ張っているとかなり大きなリターンが得られているだろう。

2025年は関税ショックの余波がまだ残っている中で、この関税ショックは乗り越えられると信じて買い増しすることが正義であった。

このように過去4年の夏はとにかく株買うべしみたいな相場だったし、2023年を除くと大体夏時点で特大マイナス材料が事前にぶっこまれていて、株価がややグロい動きをしていたので、買い向かいやすい地合いだったように思う。

しかし、今年はホルムズ海峡封鎖で同じように事前にマイナス材料ぶっこまれたが、それを倍返しするレベルでAIブームが評価されてしまい、夏時点では過去3年と違って市場参加者が既に目一杯買いを入れている状態となってしまった。

そうした中で、当ブログでは足下の資金需給の悪さについてずっと神経を尖らせていて、どの時点でそれが株価に悪影響を与えるかというところを下記過去記事の見方も参考にしているのだが、中々その局面が来ない。

【過去参考記事】
VIX指数を工夫しながら観察し、相場のパニック度・悲観度の理解をより深める方法を考える

【VIX指数のチャート】
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8月になれば本格的な夏枯れになるので、ここまで来るともはやこれは「今年の夏は休みましょう」という神様の啓示だなということで、相場がどう動いても7~8月は何もしないということを前提にしておこうと思う。

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アルファベット決算発表後の株価反応から考える相場センチメント

アルファベット、AI異次元投資が株価揺らす 最高益でもリスク懸念

あの決算でも株価軟調なら、やはり一押し休憩が必要そう。

米国企業決算シーズン真っただ中という中で、AIド真ん中銘柄であるアルファベットが決算を発表してきたので、これについてまとめていきたい。

内容については多くの人が多方面で解説しているので特段ここで詳細を解説する必要はないと思っており、端的に言えば見た目の利益成長は順調だが、スペースXの上場利益やアンソロピックなどのLLMプレーヤーによるクラウド利益成長などが大きいということもあり、巨額AI設備投資がやはり営業CFだけでは足りないということもあり、そこに懸念が集中したせいもあり株価は結局アフターで下落するという展開になっている。

【アルファベットの株価チャート】
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アルファベットの現状評価はフォワードPER25倍ぐらいで、利益が前年同期比で30%成長しているのであれば特段PERが高すぎるということはなく順当な数値であるわけで、結局利益に対して懸念があるというよりは、資金調達どうすんですかという話に焦点が集まっているような状態だ。

記事冒頭の日経新聞記事にも書いてあるし、これまでの当ブログの過去記事でも書いてきたが、世界トップクラスに営業キャッシュフローを稼ぐ企業群が全員揃いも揃って全力フルレバでAI設備投資をしていて資金が足りないので、あらゆる手段で資金調達をしているわけだが、これも既に当ブログでは書いてきたがあまりにもペースが速いし一発当たりの金額も大きいために、社債市場が枠の限界を試されていて既にメガテック勢の社債スプレッドが不安定になってるし、そうなると今度は増資懸念が生じるので、相場の資金需給の悪さに拍車をかけてしまうということが目下株が買われ過ぎている市場において懸念が持たれている原因になっている。
そして少しでも資金調達がこけると、これまでメガテックの資金が全部流れてきますよねと期待されていた半導体株が調整せざるを得なくなり、高値でフルレバ信用買い勢のポジションが追証になって連鎖的に調整していく(あくまで調整で暴落ではない)リスクがあると思っている。

もちろん下記過去記事の通りの観察をすればまだまだAIブームはこれからだと個人的にも思っているが、それでも行き過ぎた部分の調整はあってもおかしくない資金需給の雰囲気の悪さがやはり意識づけられるような動きだったように思われる。

【過去参考記事】
どのようにAIバブルが醸成され、最終的にどうはじけるかのプロセスを考える

以上を考慮すると、足下の相場は企業業績などのファンダメンタルズは好調であるが、それを見越して複雑骨折した相場需給の悪さはやはり看過できないという評価だろうと思っており、一押し休憩があった方が中長期的には良さそうだと思ったりしている。
半導体株をレバ買いして押し込まれてしまった分を現物と合わせ切りしている影響もあるだろうが、引きつづき下記過去記事の通り魔の9月が終わるまではじっと追加買いを我慢しておきたいと思う。

【過去参考記事】
なぜ9月は株式市場が荒れやすいのかを理論的に解説

買うのであれば、AIじゃない分野で相場テーマがありそうなところを探さないといけないと思う。

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キオクシア追証第一波は終わったが・・・

キオクシア株急騰 韓国株高波及、強制買い戻しも

追証第一波は終わったっぽいが・・・

ここもとずっと下落が続いていた半導体株全般であるが、ここにきて少し戻ってきたということでほっと一息ついている人が多い雰囲気である。
特に日本株式市場ではキオクシアの反発は高値で信用取引で掴んでしまった人達にとっては一番の懸念材料で、底値から反発2営業日しかしていないものの、なにぶん変動率が高いということもあり、これだけでも追証をぎりぎり回避できて助かっている的な人は多そうな雰囲気だ。

【キオクシアの株価チャート】
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実際にXではキオクシアに投資していることを公言している人は多く、しかもそのポジションが信用取引であることも公言しているケースは多く、下記Xのようにぎりぎり追証回避できたみたいなつぶやきがちらほら確認できた。

【参考のつぶやき】
https://x.com/sumas1i/status/2079721399078600875

これらを総合的に考えると、キオクシアのピークからの一直線下げのところで追証第一波組は追証でせん滅されたように思う。
一方で、この5万円ラインぎりぎり踏みとどまったことによって追証寸前で耐えられた人もXを見る限り結構いそうな雰囲気で、こういったことを考慮すると一定程度戻ったところで大量のやれやれ売りが出てくると同時に、まだ十分追証第二派が発生しそうな需給構造ではあるなというのを感じた。

キオクシアでこんな状態なので、これより規模が大きい投機過熱になっていた韓国株では、企業自体のファンダメンタルズニュースが大したものがでていないにもかかわらず毎日上下5%以上の値幅で変動している異常事態が続いているところを考慮すると、もっと資金需給悪そうと考えるのが自然だと思う。

以上を考慮すると、追証第一波の処理は完了して一旦夏枯れに向けてレンジ相場になりそうだが、上値を狙えるほどの需給改善はまだ発生しておらず、レンジ前提で売買するのであればいいが、ここでがっつり投資して儲けてやろうというのは、まだ追証第二派予備軍が多そうな中でそこに仲間入りするような投資ポジションになってしまうので、ちょっとタイミング的には早過ぎるかなと思う次第である。
やはり下記過去記事の通り、魔の9月を過ぎてからさてどう中長期ポジション追加しますかねみたいなテンションぐらいでよいのではないかと思う。

【過去参考記事】
なぜ9月は株式市場が荒れやすいのかを理論的に解説

40~50%の下落幅で追証第一波が壊滅したことを考えると、追証第二派がせん滅されるラインはピーク価格から60%下落ぐらい見積もっておけばいいかなと思う。
     
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今さらメガテック社債のスプレッド拡大が話題になる



これも今さら的な話。

ここもと上記ゼロヘッジのXでのつぶやきが引用される形で色々そこに肉付けされて情報が出回っているので、これについてまとめていきたい。

上記ゼロヘッジのつぶやきでは、ハイパースケーラーが出している社債のスプレッド(国債に対する上乗せ金利)が拡大しているという図であり、社債のスプレッド拡大というのはリスク回避的な意味合いがあるので相場下落原因になり得る的な話の示唆となっている。

これについては下記過去記事のようにとにかくメガテックが社債を出しまくっているせいで資金の需給環境最悪になっているわけで、一定のスプレッド拡大はそりゃ当然だろうみたいな話であるので、個人的にはいまさら的な話題である。

【過去参考記事】
相場に良くないシグナルを出してしまったAmazonの大量社債発行

しかし、これについてさらにこれについて曲解した情報も出回り始めている。
Xではゼロヘッジから引用パクってきたくせに、自分の暴落論と辻褄を合わせるようにこれが「メガテックが借金を返済できないかもと市場が考え始めた」というどう考えてもあり得ない結論をかましている人も出始めた。

まずこの事象の背景はおそらく過去20年ぐらいは見られなかった現象であることを理解することからスタートしなければいけない。
ハイパースケーラー=米国メガテック勢であるわけであるが、これほど投資を除外した営業キャッシュフローを安定的に稼げる企業はいなかったし、ここでAIというメガトレンドが発生したことによってこのように大量の営業キャッシュフローを元々生み出せる企業がさらにレバレッジを掛けて巨額投資するということも過去には見られなかった。

そしてこのメガテックの全力資金調達は現代の資金調達市場において限界が試されている。
2025年から始まった話であるが、社債を一発4兆円クラスを何回も繰り返し行っている。

これに対して、資金の出し手側は「おいおいちょっと待てよ、もう提供できる枠ないよ!」となっている市場参加者もいることで、社債での資金調達の限界が試されているみたいな状態にある。
そのため、メガテック側は無理やりスプレッドを高めにした社債を出すことによって市場から無理矢理資金を引っ張ってきているので、スプレッドがワイドニングしているというのが現状だ。

しかし、一方では今時点でメガテック勢が借金を返済できなくなるのではないかと考えるドアホウは(バーチャ以外では)全くいないことは確かだ。
メガテック勢側は投資の手を緩めればいくらでも借金を返済できるための原資を作ることができるわけなので、こうした諸々の背景を理解せずに「市場はメガテックが借金を返済できないかも?と思っている」みたいな話が出回るのは暴落論補強のため以外の何物でもなく、こういう話が出てくるとようやく今市場の状況は買い熱狂からニュートラルぐらいになったように思う。

もちろん、このメガテック勢の資金調達コスト上昇は相場を調整させる原因になるが、それはあくまでスピード調整的な話であり、暴落につながる話では全くないし、下がったとしても一時的なので皆が想定するより下がるのであれば下記過去記事のようにその下げは真実なのかどうかを見極め、AIブームに異常なしと判断できれば勇気を持って買い向かえばおそらく良い感じになるだろうと思う。

【過去参考記事】
どのようにAIバブルが醸成され、最終的にどうはじけるかのプロセスを考える

ただし、じゃあフルレバでド高値掴んだ人は「追証になる前に私のポジションは助かるんですね!?」というのとは全く話は別物であることには注意が必要だ。

【SOXL(半導体3倍)のチャート】
タイトルなし

     
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