村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

日本経済

日本の中古住宅不動産市場動向(2026年4月)

http://www.reins.or.jp/library/2026.html

↑中古住宅不動産市場統計を出しているレインズデータライブラリーのHP

毎月レインズデータライブラリーで発行されている首都圏の中古住宅不動産市場動向の2026年3月データを今回は確認していきたいと思う。

まずは概況からである。

【中古マンション市場の概況】
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単価は伸びているが、やはり気になるのは成約伸び率と在庫状況である。
成約数が前年割れする中で在庫は増加に転じているわけで、少なくとも需給動向が強いという評価は全くできないだろうと思われる。
単価の伸び率5%というのも、これは成約価格が上昇していたのがちょうど2025年4月までだったということで、そこからあまり成約単価が上昇しておらず、来月からはこの数値ががくっと下がるような動きになることが想定される。

【地域別成約単価推移動向】
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地域別成約動向で一番のトピックはこれまで相場を牽引していた東京区部の成約数の前年割れが大きいところだろう。
明らかに物件のグロス金額が高いことと住宅ローン金利上昇による融資が下りないことの影響が色濃く出ている。
一方で東京郊外および東京以外は成約数はまあぼちぼちといった数値なことに加えて、単価もぼちぼちな数値となっている。
これはおそらく実需層が動いている地域というのは、昨今の賃貸市場で家賃上昇が進んでいて、あらためて賃貸で家賃を払い続けるべきか購入した方がトータルコストは安いのかという比較がなされているように思われる。
そうした結果、元々東京区部に賃貸で住んでいた人が東京区部外側で住宅購入に動き始めているのではないかと想像ができる。

東京区部以外で住宅を購入するということは、マンションだけでなく戸建ても対象範囲になる。
実際に中古戸建市場の方では在庫減少・単価上昇が見えているわけで、かつて言われていたドーナツ化現象っぽいような動きになっているような気がする。

【新規登録・在庫・成約価格時系列データ】
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さて一番気になるデータといえばこれだというのが、在庫価格と成約価格の乖離である。
今回のデータでもさらに在庫価格は上昇している一方で成約価格は去年5月からほぼ伸びていない。
なのに在庫価格だけうなぎのぼりなのは、在庫がメインで出ているのは転売業者が主に主戦場にしていたグロス1億円以上の物件であり、実際に平均在庫単価が1億円以上の地域ほど在庫が増加している状況にある。

グロス1億円となると融資においてフルローンだと倍率7~8倍をMAXとしても年収が1400万円ぐらい必要で、そんなやつがぽんぽんいるわけねえよということで、転売業者への抑圧と住宅ローン金利の上昇による融資の出なさというのがグロスが中途半端に高い(1~2億円ぐらいの範囲)物件で需要減を発生されている状態であり、マンション市場も踊り場ですねえという感じが継続している。

このようにサイクルを色々考えると、まだ足下のマンション価格というのは比較的読みやすい展開であり、この辺の考え方は下記過去記事を参考にしてもらいたいと思う。

【過去参考記事】
住宅不動産価格の先行きを予想するために知っておくべき不動産需給サイクルとは?

    
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バリューでもグロースでもおいしい大型日本株

安倍相場超す日本株買い 海外投資家の4月買越額、月間最大の5.6兆円

日本株は一度で二度おいしい感じ。

ここもと日本株でもAI関連・半導体関連はわっしょいと伸びていて、特に日経平均はソフバンGと半導体関連で上位占められてしまっているということもあり、ここもと面白いほど上昇していった。

【日経平均のチャート】
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しかし昨日に書いたように韓国株に冷や水がぶっかかりそうということで、日本でもAI関連・半導体関連がやや不安定な状況となった。
しかし、半導体・AI関連株の動きが止まると日本株はどうなったか?
今度はバリュー株が底上げされ始めたのである。
日経平均の動きが止まったかと思うと、今度はTOPIXが上昇し始めたのである。
日経平均と比べると、TOPIXはもっと様々な大型株が均等に入っているということもあり、全体としてバリュー株が多いわけで、TOPIXが日経平均をアウトパフォームしているということは、バリュー株が上昇しているということである。
ようは日本株の中であっちが駄目ならこっちで行こうみたいな潜在ポテンシャルが高く、ぐるぐる資金循環しており、なかなか日本株から根本的に資金が抜けるといったリスクオフにはなっていないのである。

こう考えると、足下の日本株の安定感は非常に盤石なように思える。
これが米国株だと、向こうはグロースは好調なのだがバリューは高金利なことと、バリュー株は限界級に既に株主還元していて、株主還元を増やす余地が限定的であることからバリュー株が伸びづらくなっている。
一方で、日本株はテーマグロースが失速したら今度はまだ株主還元余地がたっぷりあるバリュー株で取ればええやんと、はっきりいえばテーマの持続性が不透明なよっぽど変に高いPERの銘柄さえ掴まなければまず大きな損はしないし、外国人からすれば円安部分は為替ヘッジ対応ができるわけなので、為替リスクは大して気にならない。
これは投資家にとっては非常にありがたく、ボーナスステージといってもいいぐらいイージー相場とも言えるだろう。

こう考えると、下記過去記事のようにまだ日経平均が4万円前後をうろうろしていた時に日経平均3000円にまで暴落するという論理はやはり間違いであった。

【過去参考記事】
森永卓郎氏の株価暴落論は何が間違っているのかを考察

ちなみにこれはあくまで大型株の話であり、中小型株で特に内需依存系は結構どうしようもなく弱かったりするので、外国人が投資対象としている大型株だけの話であることには注意が必要である。

    
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今回の為替介入が外国株投資にとってさほど怖くない理由

円2カ月半ぶり高値、一時155円台に 市場で追加介入の思惑

まあとはいってもそのまま円安に行くって話でもないとは思うけど。

一回目の為替介入があった後に、どうやらGW中もレートチェックやら、一瞬ドル円が2円ぐらい円高になったりで実弾入ったかみたいな動きもあり、引き続き為替相場は為替介入について神経質な動きが継続した。

【ドル円のチャート】
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ただ、Xでも全体的に今回の為替介入がそんな怖くない的な意見もちらほらあり、個人的にもまあレバかけてFXやってる勢ならともかく、地道に外国株を買っている人にとってはさほど怖くない為替介入かなと思ったので、それについてまとめていきたい。

なぜ今回の為替介入がさほど怖くないかというと、やはりファンダメンタルズ面で中長期ならともかく短期的に円高に押し込める材料が少ないことが挙げられるだろう。
2024年の為替介入についてはちょうど米国が政策金利そろそろ引き下げが視野に入る中で、ここで為替介入ぶっこまれた挙句に、さらにFRBから利下げも焚きつけられたらどこまで円高いくかわからんじゃん?という恐怖感があり、実際に為替介入をした後にFRB利下げが入ってくるとドル円160円だったところから140円ぐらいまで押される展開となり、その効果は強かった。

しかし、今回はまだ米国利下げって大分先ですよね・ホルムズ海峡の混乱ってちょっと長引きそうだよねという認識がある中での為替介入なので、140円まで一気に押せるような雰囲気ではないと思っている。
長い目線ではまだ日銀の利上げが続いており、そうなるとじりじりと実はユーロ圏との現時点の政策金利水準に近づいているわけなので、中長期的には過度な円安にはならないと思うものの、すぐに円高に押せる材料が少ないように思う。

さらにこのように今回の為替介入については色々政府側の脅し文句は多いものの、来年終わり頃まで米国利下げが望みにくい中で、じゃあ155円より下で積極的に円介入のために今持っているドル外貨売りたいかといえばNOだろうと思う。
また逆に160円オーバーのところについては、短期金利はともかくとして、10~30年金利らへんの実質金利は既にユーロ圏と同じレベルになっているわけで、為替介入をちょっと加えれば無差別円安になるというわけでもないと思っている。(この辺はネットで声がでかい某エコノミストとは大分見方は違う)
あとはもし追加で円売り材料が発生した時に予備玉残しておきたいよなあというのもある。

以上を考えると介入入ったところではてきとーに外国株を買う動きで問題ないのではないかと思う。
(個人的にはレバかけてFXどうですか?というところには全く知見がないので、そこはすんませんわからないですとしか言いようがないが・・・)
     
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なぜこのタイミングでドル円為替介入が入ったのかをまとめる

政府・日銀、円買い介入を実施 対ドルで一時155円台に急騰

一応介入したという前提の話。

昨日の相場では16時ごろに片山財務相など政府高官から次々と為替介入に対する言及が大量に出てきていよいよ為替介入かという雰囲気が強まった。
ただし、やるとすればGWに入ってからとかなんですかねえという話もあり、その時点ではせいぜい159円半ばぐらいでの押し込み程度で終わった。

しかしその後に19~20時とかにいきなり3円近く円高に飛んだ。

【USDJPYのチャート】
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さすがにこの値幅は実弾投入されたんですかねえという中で、上記日経新聞の記事の通りおそらく実弾為替介入が実施されたという前提でまとめていこうと思う。

為替介入を決断した理由としては、やはり4/30の市場動向の気持ち悪さがメインな理由だろう。
前日のFOMCがややタカ派だったということもあり、それにともなってドル円がやや上昇していたわけであるが、通常であれば円安だった場合に上昇するはずの日本の株価は逆に下落となっており、金利も上昇のトリプル安という展開になった。
そしてゴールデンウィークということで日本がそのまま連休に入るとドル円が薄商いのところを狙われかねないという懸念があった。

この日本株下落もセットになった為替動向を見て、さすがにこれは試されていると判断したのか、当局は為替介入に動いたという展開になったように思われる。
さらに以前の為替介入もこのゴールデンウィーク中の薄い時に実施されているということもあり、なるべく薄商いになっているところに少額でインパクトを出そうということで実施されたような雰囲気もある。

この為替介入が実施された後日経平均先物とかCFD先物の動きを見るとプラスで動いているということもあり、この辺から過度な円安になると早期金融引き締めになっちゃうということで、これ以上の円安は金融政策を考慮するとプラスにならないという判断が市場コンセンサスになっているので、この為替介入自体はタイミングとしてはまあ妥当なんじゃないかなあと思う。

過去の履歴を考慮すると2回以上の実弾為替介入も想定されるが、あまり為替にこだわって米国株を買わないというのも間違いだと思うので、あまり気にせず時間分散しながら資金投入すればいいんじゃないかなと思う。
あとは為替介入後のリスク資産動向を見ると、為替介入で使われたお金分市場に資金投入されているのと同義みたいな形になっているのか、ゴールドなども少し息を吹き返しているのを考慮すると、粘り強く外貨建てリスク資産は保有し続ければいいんではないかなと思う。
    
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オリックスのオリックス銀行売却から考えるワンルームマンション投資の終焉

大和証券グループ、オリックス銀行を買収 3700億円で完全子会社化

ワンルームマンション投資の終焉かな?

ぼんやりとニュースをチェックする中で、上記のようにオリックスが大和証券Gに子会社のオリックス銀行を売却するというニュースが出てきているのを確認した。
このニュースを見た時に真っ先に思いついたのは、ワンルームマンション投資はもう市場として成り立たないのかなという考えだったので、これについてまとめていきたい。

このオリックス銀行というのは、自分の知る限りではよくワンルームマンション投資で提携銀行として名前が挙がってくる銀行である。
実際にオリックス銀行のIR資料を見ると、ワンルームマンション比率はわからないが、投資用不動産ローンが貸出残高全体の70%以上を占めており、実質投資用不動産ローン専業みたいなのが見てとれると思う。

【オリックス銀行の貸出残高】
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https://www.orixbank.co.jp/aboutus/disclosure/results.html

しかしワンルームマンション投資は大きな曲がり角を迎えている。
資材費高騰と融資金利引き上げが同時に襲ってきており、ただでさえ採算性が良くないのに、頻繁に住民が変わることによるリフォーム代・広告代・修繕費用がかさむと、低金利時代でようやく若干赤字程度で済んでいたワンルームマンション投資のキャッシュフロー赤字金額が大きくなってしまう。
しかも供給過剰であることからファミリー向けのような賃料引き上げも難しい。
よく不動産GメンのYoutube動画を見ている人ならわかるが、これまではワンルームマンション業者が口八丁でどうにか個人投資家を丸め込める程度の金額であったが、こういった昨今の経済環境ではいよいよ口八丁で丸め込めないほどシミュレーション段階でキャッシュフローの赤字金額が出てしまうことは容易に想像できる。

もちろん、既存で融資引っ張っている人は給与収入などで補填してなんとか返済するので融資がすぐに焦げ付くということはないだろうが、新規での融資はどう考えても伸びなく、この分野専業に近いオリックス銀行はほぼ旨味がないも同然になりつつあり、実際にオリックス銀行の利ザヤは縮小傾向にあるることがIR資料で確認できていた。

それをしっかり把握していたオリックスは、一方で証券業以外に事業拡大を狙いたい大和証券Gにこれを高値で掴ませるのに成功したと捉えるのが上記ニュースを見た時の個人的な考えであった。
こういう風向きの変化に敏感なオリックスが丸ごと事業売却することの意味を十分に吟味すると、こういう結論しか出てこなかった。

単純にオリックスの商売の上手さ・大和証券Gの下手さというのが露呈しただけではなく、オリックスが見限った時点でワンルームマンション投資(あるいはもう少し大きめのアパマン投資)についてもここからの新規参入なんてのは労多くして利益出ずといったほぼ将来性がないことが確定したように思うので、自分で物件きちんと探して指値して買うならともかく、さすがにこういう経済環境でワンルームマンション投資を業者の口車に載せられてそのままやっちゃう人は投資センスゼロなので、おとなしくオルカン買うだけにしとけと思う。
    
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