村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

外国銘柄

エヌビディアの決算でわざわざ右往左往する必要性がない理由

エヌビディア、売上高見通しが予想上回る 中国巡る不透明感で株下落

業界最先端の人間が売っていないのに、決算数値見て判断する素人に何のアドバンテージがあるの?

先日注目のエヌビディア決算が発表されてきたわけであるが、細かい内容については既にありとあらゆる人達が様々な角度で分析・判断して、様々なメディアで記載していたりするし、それに対して自分がより価値ある独自見解を持っているわけでもないし技術的な理解もそこまでないので、決算自体の内容については特段言及しないが、総合的に言えばぼちぼちといった内容であっただろうと思う。

決算発表直後のアフターでエヌビディア株自体は3%ぐらい下落したが、結局米国時間が始まって引けてみると下げ幅は1%未満だったことからも、決算的に多少けちつけられるほどAIブームとそこでのエヌビディアの立場が弱くなっていることは認められないということだろうと思う。

【エヌビディアのチャート】
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多くの人はエヌビディア決算が注目!みたいな感じでまるでエヌビディアの株価やハイテク株の動きがエヌビディアの決算前後で大きく変わるような言説をしたりするが、個人的にとっくにそのフェーズは終わっており、エヌビディアを追う際に決算数値しか頼みの綱しかない場合はもはや何もアドバンテージがないと考えるべきだろうと思うようになってきており、その理由をまとめていきたい。

まず、現在経済で最もホットなのはAI投資・開発ブームであることは誰しもが疑わない話であり、これが続くかどうかがエヌビディアの決算にとって最も重要なことであることも誰もが疑わない話だろう。
そしてエヌビディアはバリュー株とかとは違い、グロース株であり、何か財務上の欠点がありそこに企業経営努力が入るかどうかなんていうのは全く関係がなく、結局AI投資・開発ブームが続き同社のGPUやその他半導体が売れ続けるのかどうかというのが重要なわけである。
既にAI市場ではエヌビディアは独占に近い立場にあるわけなので、言ってみればGPUを必要としている人達は自分達がどれぐらいAIに投資するつもりでエヌビディアにどれだけ発注するのかというのを誰もが考えているのである。

つまり、エヌビディアは本当にAIブームが落ち始めて決算悪そうという話になるのであれば、既にそういった最先端分野に関わっている人達がエヌビディアのGPU需要が落ちるだろうと考え始めてエヌビディア株を真っ先に売るはずであり、決算前時点でバカスカ下がっているはずなのである。
なので、決算の数値見てから動くなんていうのはそういった人達に1周以上ビハインドした過去結果を見て投資判断をすることになるので、そこには何のアドバンテージもないことは少し考えれば容易に想像つくだろう。

なので、エヌビディア株が決算前にもかかわらず高値を維持できている時点で、業界最先端にいる人達がエヌビディアは引き続きAI業界で君臨していることには疑いを持っていないわけで、素人が決算数値を見てあーだこーだと言っている時点で、じゃあなんで業界最先端の人達は株売ってないんですかねという話になる。
過去にエヌビディア決算で株価がジャンプしていたのはChat GPT登場によるAIブームの本格始動という予想外の話があったからであり、今やそれをほとんどの市場参加者が認知している時点で、エヌビディア株が決算を手掛かりに動くということはまずないだろうと思っている。
エヌビディア株が動くとすれば決算以外の技術イベントや日々の技術進化の移り変わりで動くはずである。
 
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マグニフィセント7からアップルが脱落しそう

アップル、AI戦略の抜本的な見直し求める声強まる-株価下落で

スマートフォンでできることはほぼ掘り尽くされたように思う。

相場が復調的に推移しており、特にメガテック株は基本的に上昇基調を取り戻しているわけだが、その中で唯一アップルだけは動きがよろしくない動きとなっている。

【アップルの株価チャート】
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バークシャーハサウェイがアップル株をかなり売却したという要因もあるが、それにしても動きが悪い。
その背景としては上記ニュース記事の通り、AIへの取り組みがマイクロソフト・メタ・アマゾン・アルファベットと比べると進んでいるようには思えていないところにある。
しかも競合は自分達だけでAI開発やることについて限界があることも重々知っていて、出資や買収に動いているわけであるが、アップルはその取り組みが進んでいないこともAI開発が進んでいるようには思えないという話になっている。
アップルはSiriなど早い段階でそういった取り組みは進めていたはずなのだが、この辺はIT特有の移ろいやすさがある。

これに加えてスマートフォンの進化が止まりつつあるということも加わってきている。
アップルは半導体の自製を進めているが、結局半導体進化がゲームと写真の綺麗さだけにしか使われておらず、ユーザー体験の向上が見られなくなりつつある。
さらにリチウム電池の進化もさほど進んでおらず、EV周りの停滞感を見ても電池の進化が遅いことがわかると思う。
さらに中国景気が死んでいることから以前のようなiPhone販売の伸びが期待しづらいこともファンダメンタルズ的に業績が伸びづらそうという要因となっている。

こうした要素を色々加えた時に、株価最高値でPER36倍という評価であったが、いくらなんでもそれは高すぎだろうという評価が働いているという見方ができそうだ。
(とは言っても昔お前PER10倍だっただろということを考えると随分高くなったが)
iPhoneの販売台数自体は大した変化はしないし、サブスク収入が増える分決して減益になるわけではないと思うが、それでもじゃあそれだけでPER30倍は維持できるのかと言われるとかなり難しく、せいぜいPER20倍前半じゃねえのと個人的には思うところがあり、そうした認知が進む中で当面株価は上値は重いし、微妙に下がるような展開が続きそうな気がする。

また、そう考えるとスマートフォン市場全体が成熟しきってしまったことを意味するので、スマートフォンに売り上げ依存度の高い企業は株価上昇が期待しづらく、例えばクアルコム・村田製作所などはその代表格ではないだろうかと思う。

【村田製作所の株価チャート】
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中国大手EVメーカーのBYD生産能力削減でいよいよ株価が危うい

中国BYD、国内工場で生産能力削減 ライン増設も延期=関係筋

一番駄目なやつが出てきた。

これまで中国国内で大幅に販売数を増やして躍進してきた中国最大手EVメーカーのBYDだが、過去記事ではこれまでディーラーに過剰在庫を押し付けた上に部品下請け会社への買掛サイトも長くして体裁を保ってきたことについては何回かブログで書いてきた。
さらに、そこからディーラーが耐えきれなくなってきたことから銀行が融資を絞り込み始めた上に、あまりにも部品メーカーへの買掛金支払いサイトが長すぎることから中国政府が介入しそうな雰囲気さえ出てきており、慌ててBYDがディーラー支援や買掛金を支払うことを口約束するなど逆風に関するニュースがいくつも出てきていた。

そこに今回上記のように生産能力の削減をするというニュースが流れてきている。
BYDサイドに全面寄り添った形で考えれば、需要に対して生産量を調整して需給の良化を図ったと言えるが、今まで拡張一辺倒で来たメーカーがそんな殊勝なことを考えている可能性は非常に低い。
普通に考えれば生産量の削減をせざるを得ない立場になっている可能性の方がずっと高いか、中国政府から過剰生産して値引き競争はやめろと言われたかのどちらかである。
生産量の削減をせざるを得ない立場になっているというのは、もはやディーラーがこれ以上の在庫を受け付けられないほど資金繰りが厳しくなっている可能性と、下請け部品メーカーが買掛金支払わなければ部品供給しないと開き直ったかのどちらかあるいは両方の可能性がある。

まあいずれにしろ、生産数を減らしたということはBYDにキャッシュインする量は減るわけである。
しかし、この拡張一辺倒で来ている中でBYDは部品下請け会社への買掛金支払を相当レベルで渋ってきて自社の資金繰りを維持してきたわけである。
中国政府からのこの分についても介入が入りつつあることは下記過去記事でも記載した通りである。

【過去参考記事】

中国EVメーカーのあまりにも長すぎる買掛金の支払いサイトに中国当局が介入

ということは、キャッシュインは少なくなる一方で、キャッシュアウトは増えるという最悪の事態に陥りる未来がほぼ目の前に差し迫っているわけである。
自動車製造企業というのはこの資金繰りというのが業界の特性上非常に重要なことを考えれば、パーフェクトストームとも言える事象であることは間違いない。
しかも無理な拡張策と買掛サイトの支払い延長は過去数年やらかしてきたことを考えれば、その是正は短期間で終わることはないだろう。
つまり、株主に残る想定キャッシュは大幅減になることはほぼ確定的なわけで、株主にとっては大惨事という一言に尽きる。

このような事態に陥った時は株価は通常半値八掛け二割引コースを辿るのが通常だ。
どんなに傷が浅くてもまず半値はみないといけない。
BYDの株価の最高値は150ぐらいだったので、まず75までは一定の株価上下はあれどずるずる持っていかれる可能性は非常に高いと思っている。
その時点でも、今回の資金繰り問題に解決目途が立っていない場合は、おかわり八掛け二割引を食らうので、この業界全体の不健全資金繰り状況の解決目途が立つまではBYDの株価はひたすら下落を続けるだろうと想定しておいた方が良いように思う。
まだBYDの株価自体は120ぐらいあるわけだが、大多数の投資家は状況が見えていないという状況だろうと思う。

【BYDの株価チャート】
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エヌビディアの決算さえ市場は読めないのに、遠い株価水準を予想することに何の意味があるのか?

NVIDIA株、時間外で一時6%高 市場予想上回る業績で

特定銘柄のちょっと先の株価も読めないのに、市場全体の株価とか真っ当に当たることなんてなくない?

今朝に決算シーズンの最後にいつも出てくる足下の生成AIブームの最大の立役者であるエヌビディアの決算があり、市場の注目度もトランプの政策で市場がぐちゃぐちゃになっている中でも高いものとなっていた。

エヌビディアの決算というのは巨大企業でありながら、売上・利益構造は非常に単純でどれぐらいGPUがいくらぐらいの単価で売れたかというところが全てであり、ぱっと考えたイメージは非常に単純である。
本気でエヌビディアの決算を当てにいこうと考えれば、世界中のGPU需要がいくらになるかというところのカウントをしていけばいいわけであり、物理的には多大な金をかければリサーチ可能な形であり、世界中でS&P500をベンチマークにして勝負している機関投資家で金をかけられる会社であれば、一定程度そうしたGPU需要のカウントぐらいはしているだろう。

しかし、そこまでやっているはずであるにもかかわらず、今回のエヌビディア決算が出た後はアフターでエヌビディアの株価は上昇した上に、決算出た直後は上がり方が微妙だったのに、説明会で先行き需要が強いと説明したらその後米国株先物はさらに上昇し、そこにさらに関税に関する訴訟などの話が出てきたことでいよいよナスダック100は最高値更新が見え始めている状況にある。

【ナスダック100のチャート】
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こういうことを考えると、理論的には相当程度エヌビディアの決算さえ読めないのに、さも当然かのように1年後とか2年後とかの米国株が読めるとか嘯いて、てきとーな株価予想を出しているエコノミストの数値を崇めることの無意味さを感じざるを得ないし、そのようなところに投資エッジはほとんどないなというのをあらためて感じるところである。

中長期投資においてはピンポイントな株価予想はほとんど意味はなく、重要なのは株価の方向性事態がどちらの方向に向かっており、そうした中で有利な立ち位置にいる資産クラスはどこなのかを考えることであり、個人的にはその中でも借金サイクルがどうなっているのかを考えてその辺を判断しているので、下記過去記事を参考にしてもらいたい。

【過去参考記事】
なぜ借金のサイクルが経済・株価にとって重要なのかを解き明かす

なので、どこぞの誰かが意味不明な具体的な株価水準に言及しながら予想を打ち出してくる時は、大体聞くに値しない意見であり、それがどこかの大手証券会社に所属してようがノイズかつゴミ情報だなと思って無視するようにしている。
 
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ユナイテッドヘルスの株価下落は身から出た錆

ユナイテッドヘルス、突然CEO交代-業績見通しも取り下げ

政治的に嫌われすぎててどうしようもなくなっている。

ダウ30にも採用されていて、これまで非常に安定した銘柄として有名であった米国大手医療保険会社であるユナイテッドヘルスの株価が短期間で半値近くになっていて話題になっているので、これについて思うところをまとめていきたい。

【ユナイテッドヘルスの株価チャート】
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事の発端はトランプ政権が医療保険会社について悪質なので何かしらの介入をすると発言したところから下落していったわけであるが、さらに直近になって決算見通しを撤回した上に、いきなりCEOが辞任していて何が起こっているんだという話になっている。
米国ではCEOなんてのは絶対君臨の王者であり、普通に考えるとどこかに引き抜かれるとか寿命とかそういうのでなければやめるわけがなく、これは何か同社においてまずいことが起こる前兆ではないかと多くの市場参加者が想像したわけである。

これは色々な憶測が働いているが、個人的には米国医療保険会社というのは、これまで利益を優先しすぎてやり過ぎていた側面が大きかったことが原因になると思っている。

何をやりすぎたかというと、保険料に対して保険の支払いを渋りすぎていて、実質ぼったくりということである。
米国の医療保険はまさに闇中の闇であり、米国民の命に係わる医療保険を複雑怪奇にしてきて利益を搾取してきたというのがここ数年で多くの人の認識になってきているわけである。
実際に同社の子会社幹部が射殺された上に、それについて称賛するコメントもネット上では溢れており、医療保険会社が制度を利用して自分達に有利な仕組みにした上に、いざ保険支払い該当になった時は難癖付けて払わないというケースがあまりにも多くなってしまったというわけである。
これが、これまで同社の株価を押し上げてきた要因なわけである。

上記はあくまで推測に過ぎないが、この推測がまさにその通りであれば、医療保険関連の会社はこれまで国民からも政府からも恨みを買いすぎていて、利益を押し上げている要因であった支払い拒否率を下げていく必要性がある。
なぜなら、支払い拒否率を現状を維持し続けると、法改正にまで踏み込まれてしまい、支払い拒否率を下げるより多大なコストがかかる上に、場合によっては経営陣総退陣になりかねない事態である。
関税政策については明らかに議会内でも紛糾しているが、一方で医療保険会社に介入すべきというのは議会内の方向性が一致しているわけで、一定程度トランプの脅し的な発言も実現しかねない状況になっているわけである。

そうなると、結局会社としては減益を避けられる道がないということになるので、減益になることには違いはなく、それが直近から株価半値のブレーンバスターを食らった要因ということではないかと思う。
つまり、何をやってもどうせ利益が減るという結果には変わらないし、テールリスクがかなり高くなっているということで、詰め将棋的に詰んでいるから株価は下落したという話なわけである。

ピークから半値になっているし、PERは既に見た目は11倍ということでかなり安くなっていて、逆張り的に買っている人がいるが、個人的にはさらに下がるのか上がるのかはわからないが、なんとなくリスクリワードが良くないように感じる。
理由として、下がっている理由が自分達でコントロールできない部分が多い上に、政治的な理由で相当長引きそうな話であることを考えると、容易に許されるような話ではないように思えるので、ここからリバってもインデックスと大して変わらないレベルにしかならんのではないかと思ったりしている。
これはリーマンショック後の規制強化によってこれまでのツケを払い続ける羽目になり、長期間にわたって株価が低迷してきた金融株の動向と同じような性格になると思っている。

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