村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

外国銘柄

ネット上のマイクロンのPERに関する活発な議論から思うこと



こんな議論されていること自体が割安ではない証拠。

そういえばという話であるが、先週末ぐらいに記事冒頭のつぶやきのようにマイクロンのPERが5倍という数値がついていて劇的に安く見えるが、このマイクロンのPERは割安ではないのかそうでないのかみたいな話がX上で盛り上がっていたので、それについてまとめていきたい。

【マイクロンの株価チャート】
タイトルなし


半導体株というのはゆっくり動く株と違って業績とかもばこばこ動くため、業績絶好調でPERが激安の時に実際は業績ピーク打つことを見越して株価が動いていて、結局その後に株価がゲロ下がりする、逆に業況最悪の時に半導体の供給が絞り込まれて将来の業績改善が見込まれるのでPERが馬鹿高いけど実際はそこが株価ボトムだったりするというやっかいな業種で、その辺の考え方は下記参考書籍にも書かれている。

【参考書籍】
インテル 世界で最も重要な会社の産業史

そのため、AIブームを背景にHBMで爆儲けしてここ1~2年でものすごく株価が上昇したマイクロン株のPER5倍というのはこのサイクルに当てはめると結構危険なんじゃないかみたいなのがX上で議論され、スーパーサイクルだから割安だーの、通常サイクルならもう危ないから割高だーのと活発な議論がされていた。
しかし、個人的にはPERというよりこういう話題が出た時点でマイクロン株は大分旬が過ぎた感触がしている。

マイクロンのファンダメンタルズの追い風なんてのはもうネットでちょっと検索すればいくらでも出てくる状態になっており、業績にもそれはすでに反映されている。
そうした中でYoutubeでは特に何の実績があるかもよくわからん人がファンダメンタルズが絶好調としてマイクロン株をお薦めし、それがなぜお薦めなのかを自信満々に長尺で説明する人でさえ出てきている。

つまり、ほぼ市場参加者が知らなくて織り込めていないという情報はもうこの世に存在していない可能性が高く、PERうんぬんでネット上で議論が広範に活発化されていること自体が少なくともマイクロンの株価が割安でないことを証明していることになる。
というよりそんなことうだうだ議論されている間に、本当に割安ならとっくのとうに金持て余している投資家は買いをぶち込んでいるわけで、X上でこのバリュエーションは買いかうんぬんか議論されていること自体がその銘柄が割安でないことの証明になってしまっている。

もちろんマイクロンはAIブームを恩恵を全面的に享受している銘柄であるわけで、そこから実際利益を得ているわけであるので暴落するとは思わないが、上昇するにしてもこれだけ手垢まみれな銘柄がすぐにナスダック100指数より強く上昇するとはちょっと思えないわけで、短期間でダブルバガー以上を狙うというのであれば素直に別の銘柄探す方がいいのではないかと思う。
指数以上に上がるにしても少し時間が経って皆が上昇しなくて話題にならなくなってからではないかなと思う。
     
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今の複雑な米国経済事情を良く表している米銀決算反応

ゴールドマン・サックス12%増益 10〜12月、株式取引好調で

今の米国経済情勢をよく表している決算だったと思う。

米国決算シーズンがスタートしており、恒例の米国銀行から発表があり、内容と市場反応を眺めていると、足下の市場環境をよく表している内容で米国銀行間でも差があるなと感じたので、それについてまとめていきたい。

先頭バッターはJPモルガンとバンカメの決算発表があったが、発表後は株価はやや下落しているということもあり、市場予想自体はビートしているがやや期待外れだと市場は考えているような動きとなった。

【JPMの株価チャート】
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一方でゴールドマンサックスやモルガンスタンレーは決算発表後株価は上昇しており、同じ米銀でも明らかに動きは異なる動向となった。

【GSのチャート】
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この差はどこから生まれているかというとそれぞれの得意領域の差にある。
JPM・BACなどはいわゆる伝統的な銀行業がメインであり、伝統的な融資というのが主事業である。
もちろん米銀は全体としてもっと事業分散できているというところもあるが、JPM・BACなどの伝統銀行系は言っても融資が主事業であるわけであり、足下は全体として融資はさほど伸びていないというのが現状である。
特に個人向けは明らかに伸びが悪いというのは、関税影響で少し想像すればすぐ分かる話だろう。

一方でGSやMSはリーマンショックを機に銀行になっているが、元々は証券専業であり、伝統的な銀行業ではなく証券業ビジネスの方が主事業なのである。
そして証券業の方はAIブームに伴う資金調達増加の恩恵を全面的に受けている。
単純な社債発行からM&A・私募債の募集など案件は目白押しである。
例えばモルスタはメタ・ブルーオウルのJVデータセンタープロジェクトであるHyperion Datacenterの私募債を全面的に引き受けてそれを売り捌いたりなどしているわけである。

このように同じ米銀でも主事業はなんでしたっけというところで決算後反応に差があることに加えて、これは足下の米国経済の複雑性が強いことを意味する。
単純に伝統的な融資という面では個人向けや中小企業向け融資などは低調であることは疑いようがない。
一方でAIブームに伴って、その周辺の資金調達はびっくりするほど活況である。
つまり、見る側面によって米国経済は弱くも強くも見え、ミックスするとなんか微妙だけど不思議な均衡をしているという評価になるので、利下げはもう必要ないほど強いと主張するのも間違いだし、株価は暴落間違いなしなほど弱いと主張するのも間違いではないかと思っている。

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これまでAI過剰懸念だったのがブロードコム決算で今度はAI減速懸念へ

ブロードコム、8〜10月純利益2倍 AI半導体の受注拡大

過剰投資懸念持ったり減速懸念持ったり忙しいねえ。

既に12月半ばであるが、他の企業よりも遅めに決算を出してくる企業がぽつぽつと出てきていて、その中でアルファベットのTPUを全面的に受注しているブロードコムの決算発表があった。
ブロードコムの決算数値自体は良かったものの、その後の決算コールの中で現時点での契約状況・バックログ数値などから思ったより伸びていないのではないかということで、結局ブロードコムの株価は11%ぐらい下落する形となった。

【ブロードコムの株価チャート】
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下落幅は大きいが、まあこれまでちょっと上昇ペースが速かったし、ちょっともうAIブームは確実とかアルファベットがAI天下を取るみたいな決めつけで上昇していたこともあり、この辺はまあまあ落ち着いてくださいよというところな値動きだったように思う。

おそらく一般的な業界最先端の人から見れば、目一杯の設備投資対応みたいなのをやっているわけであるが、勝手に金融市場が過剰に盛り上がったり過剰に懸念したりというのを繰り返しているだけであり、
また、大体全てが順調に上手く予定通りにいくなんてことはまずないわけで、実際にニュースフローで一部データセンター案件が認可下りずにキャンセルになっているなど、その辺もこれまでAI過剰懸念だったのが今度はAI減速懸念にいつの間にか市場の話題がすり替わっている原因だろうと思う。

ただ、個人的に思うのはこの辺は本当にバブルが極まるまではシーソーゲーム的な感じで続くだろうと思う。
足下で米国の金利が下がりづらくなっているのは、このAIブームが要因として存在しているわけであるが、AIブームが減速するのであれば金利は下がってしかるべきだよねという形になるし、それによってセクターローテが発生すれば他の銘柄が順繰りに上昇する期待も出てくるわけである。
しかし、一定程度時間が進むとまた滞っていたデータセンター建設許可が進み始め、それが再度市場で認知が進んでいくにつれ、株価も再び上昇傾向で推移するだろうと思う。

そういうことを考えれば、これまで第二のNvidiaみたいな形でブロードコムが注目されていたが、ちょっとペース行き過ぎだよねということの調整が発生したぐらいの感覚であり、少し時間を置けば再度AI関連株全体として元気を取り戻していくだろうと思う。
ただし、ここまで中身がないはずなのに変に上がってきたものについては、下記過去記事の通りオプションでやらかしが発生している部分があると思うので、そこは十分注意してほしいところである。

【過去参考記事】
株価が上にも下にも行き過ぎる現象をオプション市場から考察する

     
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今回のエヌビディア決算コメントで思うことのまとめ

エヌビディア株4%高、堅調な売上高予想示す-AIバブル懸念払拭に寄与

今回の決算ではどちらかというと上値を抑えている要因があることに注目。

最近はエヌビディアの決算が近づくたびに、VIXのコールオプションを買うプレイヤーが大幅増大して市場全体の株価変動が大きくなる傾向にあるが、そもそもAI最前線に取り組んでもいないウォール街が決算前にどたばたエヌビディアの株価が下落した時用のヘッジ売りをしているというのは本当に意味があるのかどうかというのが毎回疑わしいというのは下記過去記事に記載している通りである。

【過去参考記事】

エヌビディアの決算でわざわざ右往左往する必要性がない理由


個人的にはそんなところには決算数値自体にはあまり注目しておらず、どちらかというと決算コールの中で語られたGPU需要の制約要因に注目している。
セルサイドの質問者がAI市場の進展において現在制約要因があると思いますが、何が一番大きな制約要因ですかと電力・土地・ファイナンスなど様々な制約要因を挙げたが、エヌビディアのCEO回答は全部が制約要因になっていると回答している。
つまり、エヌビディアのGPU需要というのはこういった各種制約要因がなければもっと需要が大きいはずだが、これら各種要因で現在は需要が抑制された状態である
こうしたことを考慮すると、エヌビディアの株価は構造的に下落しそうというより各種制約要因で上値が抑えられていると考える方が妥当なように思う。
エヌビディアが決算で語った各種制約要因なんていうものはAIにかかわっている人からすれば当然知っている話であり、株価には織り込まれているはずである。

【エヌビディアの株価チャート】
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なので、もしエヌビディアのGPUが根本的に需要が落ちているというのであれば過去記事で書いた通り決算が発表される前時点でもう当然のように底値割れるレベルで売られているはずである。
しかし、実際は底値を割っていないわけなので、AIブーム終了でエヌビディアのGPUの需要動向に何か異変が起きているというわけではないわけである。
一方で株価の伸びはここ3ヵ月ぐらいは止まっている状況であることも事実であるが、これは需要懸念があるというよりエヌビディアが決算んで語った制約要因によって、潜在的に存在する需要をまだ取り込み切れていないと考える方が自然だろうと思う。

この各種制約要因が取り払われるまでは時間がかかることは必然であるということに加えて、逆に言えばこの各種制約要因を提供できる企業の株価はまだ十分に上昇余地があるということを示しているように思う。
加えてこの各種制約要因が取り払われる中でじりじりとエヌビディアの株価もまだ上昇できる余地は十分にあると思うので、目先のニュースに右往左往することなくじっくり買いで取り組んでいくことを継続すればよいと思っている。
少なくともまだAIブームについては懐疑的に見ている人が多いことは、個人的には下記記事に照らし合わせて考えればまだまだ相場はきちんと銘柄選びを間違えなければさほど株式市場に対してネガティブに考える必要性はないと思っている。

【過去参考記事】
先行き不安材料がなければ株式市場は上昇しないと思う理由

 
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エヌビディアのCUDAの話は今更感

CUDAとは?NVIDIA開発のGPU活用技術の仕組み・アーキテクチャ・応用分野・最新動向を徹底解説!

大体知識ある人に対して相場は1.5年ぐらい遅れている感。

ここもとネット記事・動画を見ていると、エヌビディアのすごさについて語る時にCUDAとセットで語られることが非常に多くなったように思う。
このCUDAというのはエヌビディアのGPUを使用する際のライブラリみたいなもので、GPUを効率よく動かす時に自分で一からプログラミングするのは非常に手間がかかるので、これをエヌビディアが簡素化できるようにライブラリを用意してくれているというものであり、これが他のGPUメーカーと比べて圧倒的に豊富であることからエヌビディアのGPU牙城が非常に堅強になっている要因の一つと言われている。

しかし、このCUDAの話については個人的には非常に今更感がある話だと思っている。
このCUDAについては少なくともChat GPTが出たあたりぐらいでGPUの覇権を取るのはエヌビディア以外にいるのかという話でAMDが話題にのぼった時に、一部有識者からエヌビディアのGPUでは豊富なライブラリがあって、そういうのがないAMDにはすぐに切り替わらないだろうし、AMD以外のメーカーならなおさら難しいだろうという話は2年前時点で出ていたわけで、今さらCUDAがうんたらかんたらと解説されたところで、そんなのとっくの昔に言われてたわという話である。
さらに言えば1年ぐらい前には日経新聞でこのCUDA自体が株価の弱点になるかもと日経新聞が報じていたりしていて、今から見るとなんでやねんというような意見も見られたことから、このCUDAがきちんと評価されることでエヌビディアの株価は押し上げられてきたと考えるのは正しいように思う。

なので、このCUDAの話というのはここ2年ぐらいエヌビディアの株価が上昇してきた原動力であることは確かだったわけである。
しかし、ここもとネット検索をすればエヌビディアの株価について言及しているどんな素人でも、このエヌビディアのCUDAに言及していることを考えれば、ほぼこのCUDAに関する話は1.5~2年ぐらい最先端を知っている人に対して遅れる形で織り込まれ切ったと考えるのがよさそうである。

【エヌビディアの株価チャート】
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つまり、エヌビディアの株価がハイペースで上昇するのを継続するにはCUDAとは別の要素が必要になってくると思われる。

本当は自分もこの辺を見極められれば株式市場でも根拠を持って生き残れるのだろうが、残念ながら自分にはそこを見極める程この分野に知識があるわけではなく、もっと知識のある他の人の意見をずらーっと見ながら探すしかない状態なので、何かそういうのを見つけたらまた共有したいと思う。

    
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