村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

外国銘柄

エヌビディアが増配した理由は成長鈍化のサインではない

Why Did Nvidia Raise Its Dividend by 2,400%?

認識ギャップある間はまだまだ投資妙味がありそう。

エヌビディアの株価については、ここもと引き続き高値圏にはいるものの、決算発表後はやや動きが悪い状態が続いている。

【エヌビディアの株価チャート】
タイトルなし

これについて、理由として直近決算で増配しており、一般的に増配は成長鈍化サインだから、成長鈍化が懸念されるとネット上では解説している人がちらほらいた。
ただ、個人的にこの解説は表面上の現象をなぞっているだけで、考え方としては間違っているのではないかと思う。

もし本当に成長鈍化サインだとすればこの程度の増配幅だと配当利回りはこれでもたったの0.25%にならないわけで、増配の仕方としては中途半端である。
今のエヌビディアのキャッシュフローとか考えれば、もっと増配が可能であり、成長鈍化サインと考えるには配当の出し方が極めて中途半端である。

そうなると、この増配には別の理由があると思っており、今回の増配は実は機関投資家の米国大型株式に投資ルールに関係していると思っている。
機関投資家で大型株を触っているプレーヤーはファンドは、組み入れルールにおいて配当利回りがゼロではないことをルールとして設定しているところが多い。
そして、エヌビディアの増配前の配当利回りはたったの0.02%となっており、S&P500の中で配当利回りはダントツで低い上に、これは場合によってはほぼゼロですねということで保有ルールに抵触する可能性が高まっていた可能性がある。

さすがにエヌビディアほどでかい企業かつAIブームド真ん中で、この会社の株に投資できないなんてことは機関投資家は避けたいし、エヌビディアとしても資本市場との関係性は良い状態を保ちたいという意向は強いだろう。

こういったことを考慮された結果、保有ルールに抵触しないように配当利回り引き上げのための増配が行われたと考えるのが自然だろうと思われる。
なので、この増配というのを後から短期的な株価動向にこじつける形で成長鈍化の証であるという解説は全くの見当違いであり、逆にそういう認識をしている投資家がいる間は安心してエヌビディア株の保有は継続できるのではないかと思う。

まあもちろん今のステージはAI銘柄でも周辺銘柄の方が会社図体に対して利益成長幅が大きくなっているがために、エヌビディアでさえAI関連銘柄の中でアンダーパフォームしがちという状況ではあるので、テンバガーみたいな大幅上昇を狙いたいのか、確実性高く安定的なパフォーマンスを狙いたいのかといったところで考えていけばよいと思う。
     
日々金融市場で思ったことや金融データをつぶやいている村越誠のツイッターはこちらのリンクをクリック
 

アルファベットの増資ニュースは米国株式市場にはネガティブ

アルファベットが12兆円増資 AI資金確保、バークシャーも引き受け

ちょっと株についてはそろそろ休憩入るかも。

上記ニュースはアルファベットがAI設備投資資金を増資、つまり株式の追加発行で賄うという記事になる。
これについては足下の相場を考える上でかなり重要なニュースだと思うので、まとめていきたい。

アルファベット自体は格付けが非常に高い銘柄で財務自体は盤石であり、とても負債での資金調達ができないみたいな状態にあるとは全く思えないのだが、それでも資本調達コストの高い株式での資金調達をしたことが意味することは、今の相場状況と合わせて考えて負債と株式のどちらで調達すべきか真剣に考えた結果、株での調達の方が現在合理的ということを意味しているように思われる。

つまり、株がややオーバーシュート気味だと経営陣側は考えており、だったら負債ではなく株で調達しようという考え方をしたのではないかと自分は予想している。
実際、ここまでアルファベットはマグニフィセント7の中では突出したパフォーマンスを出しているわけであるが、これを活用して株で資金調達しておきたいと思うのもわからなくはない。

【アルファベットの株価チャート】
タイトルなし

米国株についてはピュアな増資というのは中小型株ならともかく大型株だと結構珍しい話である。
米国大型株式市場では株での資金調達はM&Aで株式交換で行われるケースが一般的であり、設備投資のためにピュアな増資というのは、少なくとも格付けが高い企業だと負債で資金調達すればええやん・株での資金調達なんてコスト馬鹿高いんだからふざけんなという話になるし、そもそも高格付け銘柄は自己株買いを期待されている部分が強いので、やはりピュアな増資へ踏み切るケースはそんなにない。

それでもアルファベットが株式での資金調達を選んだことには今の株価位置で増資することに企業側にはメリットがあるという考え方があることは間違いがない。
なので、個人的にはここからはこれまで爆発的に上昇していた銘柄については少し警戒すべき時期に来たのではないかと思っているし、少し米国株全般についても株式供給の重しが懸念される事態になりそうである。

こういったことを考慮していくと、一応これまでS&P500については下記考え方を目途に上昇幅見ておけばいいかと思っていたが、ここからは一旦はどこかで押し目がいつ発生してもおかしくないor上昇してもペースが相当鈍くなると考えて、追加資金投資はしばらく控えておこうと思う。
(ただし今持っているポジションを早売りする気は毛頭ない)

【過去参考記事】
S&P500はどれぐらい上昇すれば調整しやすくなるのかを様々なアプローチで考察

もちろん個別銘柄で見るとまだまだハッスルしそうな銘柄は多いので、そこらへんは各々がどう勝負するか考えて実践してみてもらいたい。
      
日々金融市場で思ったことや金融データをつぶやいている村越誠のツイッターはこちらのリンクをクリック
 

エヌビディアCEOのジェンスンファン氏の手はミダスタッチ

インテル株が24%急騰、ドットコムバブル期の記録を更新

ジェンスンファン氏は実質ミダスタッチ。

米国市場3連休ということで、結構連休挟まったりすると相場の雰囲気が変わりやすいということもあるので、ブログの過去記事を読むながらこれまでの相場の動きどうたっけかなあと振り返っていると、そういえばインテルについて以前にこんな記事を書いたなというのを思い出した。

【過去参考記事】

オールUS覚悟ガンギマリでテック業界はインテルを支える方針が決定

これは米国政府がインテルに出資すると同時にソフトバンクG・エヌビディアもインテルに出資するといった報道であり、当時のインテルの株価は30ドル台であった。
この出資報道当時は何を馬鹿なことをしているんだみたいな論調がXでは多かった記憶があり、個人的にもインテル自体にどうのこうのというよりオールUSにエヌビディアも乗っかることあるんだねえと思う程度であった。

しかし、馬鹿だったのは結局我々素人の方であったことは、現在のインテルの株価を見れば一目瞭然であり、そこからインテルの株価は余裕の3倍になっている。

【インテルの株価チャート】
タイトルなし

インテルの株価が途中から爆発的に上昇したのはマルチエージェントAIの実装進展に伴って、CPUも必要数量が増加し始めており、既にTSMCの稼働状況がほぼ満杯な中でインテルの垂直統合ファブの方はまだ稼働を増やせる余地がたっぷりあり、今後利益が爆発的に増加する可能性が見えてきたからである。

 ここから考えられることは、エヌビディアのジェンスンファン氏はAI市場拡大のために必要なものは何かというのを全て知っており、それに対してどういったパーツが必要なのかに基づいて資金を投じているということである。
そして関係したものは順にそのうちAI市場で必要とされるものであるということで株価が爆発的に上昇していくわけで、ジェンスんファン氏の手はミダスタッチ的な能力があるとも言えよう(笑)
それに対してAIについて知らない大半ド素人が外野からやいやい騒ぐが、結局後で株価という結果を見せつけられてわからされるのである。

もちろんこの投資が成功するかどうかの大前提は下記過去記事のような考え方に照らし合わせてAIブームが崩れないという確信を持っている場合に限定される。

【過去参考記事】
どのようにAIバブルが醸成され、最終的にどうはじけるかのプロセスを考える

AIブームは間もなく崩れると思うのであれば全く見当違いの投資手法であるが、逆にAIブームは崩れないと思うのであれば、エヌビディアが出資・取引している企業の株を片っ端から買えばいいのであり、外野の素人の意見を聞く必要なんてのはないのである。

日々金融市場で思ったことや金融データをつぶやいている村越誠のツイッターはこちらのリンクをクリック
 

エヌビディア決算は問題なく通過すると予想

日本株、米NVIDIA決算がAI相場左右 長期金利の上昇が懸念要因

外れたらごめんちゃいということで。

米国決算シーズンもほぼ終わりだが、毎回であるが本当の終わり頃に大ボスのエヌビディア決算が待っており、投資家の注目は最大限ここに集まるというのがここ数年の流れであり、大体主要メディア報道ではどうなんでしょう!みたいな報道が大量に発生する。

そして、大体どうなんでしょう!みたいな文章が出てくる時は懸念材料とセットで合わさって出てきて、大抵不安煽りのPV狙い目的的な内容が大半である。
そして決算が発表されると毎回内容大丈夫でしたねという動きになる。

ただ、決算内容と株価はまた違った動きをするわけで、実際にエヌビディアの決算自体はほぼ問題なかったが、株価は2025年8月頃から動きが悪くなり、2026年2月の決算発表でも株価は持ち上がってこなかった。

【エヌビディアの株価チャート】
タイトルなし

これはそもそも2023年から関税ショックを除くとほぼ休憩なしで上がってきた反動的なところがあり、みんなポジションがパンパンになってそろそろ違うところにもポジション振っていこうみたいな動きから2025年8月以降からは決算が問題なくても株価は休憩を挟まざるを得なかった。

しかし、このポジションアンワインドはホルムズ海峡封鎖で売りたいと思っていた人達は売り切ってほぼ払底したことに加えて、下記過去記事に書いている通りAIブームは第二幕に突入した。

【過去参考記事】

AIブーム相場第二幕が開始されたと思う理由


そしてこうしたことを反映してのエヌビディア株価上昇は角度的には急速に見えるが、底打ちからはまだたったの2ヵ月程度しか経っていない。
このような短期間で買いたいと思う人がポジション構築を仕切れるとはとても思えない。
個人投資家ならともかく、超大型銘柄なわけで機関投資家もポジションをどうするか悩むような銘柄であり、機関投資家は資金量的に短期間で金をつっこむと相場ぶっ壊してすっ高値買わざるを得なくなるので、普通に考えれば機関投資家のポジション構築は道半ばだと思う。
もちろんこのような考え方の根っこには、下記過去記事のようにAIセクターを観察見しながら考えている。

【過去参考記事】
どのようにAIバブルが醸成され、最終的にどうはじけるかのプロセスを考える

こうしたことを考慮すると、今回は特段エヌビディア決算を跨ぐことについての恐怖感は個人的にはなく、持っているものでここまで好調推移してきたものは全部引っ張るのは問題ないだろうと思っているが、外れたらごめんちゃいとしか言いようがないことはご留意ということで・・・

日々金融市場で思ったことや金融データをつぶやいている村越誠のツイッターはこちらのリンクをクリック
 

ネット上のマイクロンのPERに関する活発な議論から思うこと



こんな議論されていること自体が割安ではない証拠。

そういえばという話であるが、先週末ぐらいに記事冒頭のつぶやきのようにマイクロンのPERが5倍という数値がついていて劇的に安く見えるが、このマイクロンのPERは割安ではないのかそうでないのかみたいな話がX上で盛り上がっていたので、それについてまとめていきたい。

【マイクロンの株価チャート】
タイトルなし


半導体株というのはゆっくり動く株と違って業績とかもばこばこ動くため、業績絶好調でPERが激安の時に実際は業績ピーク打つことを見越して株価が動いていて、結局その後に株価がゲロ下がりする、逆に業況最悪の時に半導体の供給が絞り込まれて将来の業績改善が見込まれるのでPERが馬鹿高いけど実際はそこが株価ボトムだったりするというやっかいな業種で、その辺の考え方は下記参考書籍にも書かれている。

【参考書籍】
インテル 世界で最も重要な会社の産業史

そのため、AIブームを背景にHBMで爆儲けしてここ1~2年でものすごく株価が上昇したマイクロン株のPER5倍というのはこのサイクルに当てはめると結構危険なんじゃないかみたいなのがX上で議論され、スーパーサイクルだから割安だーの、通常サイクルならもう危ないから割高だーのと活発な議論がされていた。
しかし、個人的にはPERというよりこういう話題が出た時点でマイクロン株は大分旬が過ぎた感触がしている。

マイクロンのファンダメンタルズの追い風なんてのはもうネットでちょっと検索すればいくらでも出てくる状態になっており、業績にもそれはすでに反映されている。
そうした中でYoutubeでは特に何の実績があるかもよくわからん人がファンダメンタルズが絶好調としてマイクロン株をお薦めし、それがなぜお薦めなのかを自信満々に長尺で説明する人でさえ出てきている。

つまり、ほぼ市場参加者が知らなくて織り込めていないという情報はもうこの世に存在していない可能性が高く、PERうんぬんでネット上で議論が広範に活発化されていること自体が少なくともマイクロンの株価が割安でないことを証明していることになる。
というよりそんなことうだうだ議論されている間に、本当に割安ならとっくのとうに金持て余している投資家は買いをぶち込んでいるわけで、X上でこのバリュエーションは買いかうんぬんか議論されていること自体がその銘柄が割安でないことの証明になってしまっている。

もちろんマイクロンはAIブームを恩恵を全面的に享受している銘柄であるわけで、そこから実際利益を得ているわけであるので暴落するとは思わないが、上昇するにしてもこれだけ手垢まみれな銘柄がすぐにナスダック100指数より強く上昇するとはちょっと思えないわけで、短期間でダブルバガー以上を狙うというのであれば素直に別の銘柄探す方がいいのではないかと思う。
指数以上に上がるにしても少し時間が経って皆が上昇しなくて話題にならなくなってからではないかなと思う。
     
日々金融市場で思ったことや金融データをつぶやいている村越誠のツイッターはこちらのリンクをクリック
 
記事検索
アクセスカウンター
  • 累計:

プロフィール

村越誠

投資に関して気づいたことのメモをしていく。 ご連絡の取りたい方は、makoto.muragoe★gmail.comまで(★を@に変換してください)
ツイッターで更新情報配信