村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

個人的取引

キレてインド株をぶん投げた話

久々のブチギレ投げ。

自分の投資能力的に短期売買や投機的な買いというのが苦手ということもあり、比較的長めの投資スパンを前提にストーリーを考えて投資をしている。
そのため、一定期間投資の値動きが悪くても、投資ストーリーさえ崩れていなければ多少下落してパフォーマンス悪くてもそれを許容しながら上昇するのを待つスタイルであったりする。
少なくとも投資先が苦境に対して真面目に対応する意志があるのであれば、その努力を見守る形で投資ポジションを維持を継続する。

しかし、逆をいえば自分の考えた投資ストーリーから外れていき、さらに投資対象が状況に対して不誠実な動きしかしなくなり、最終的に怒りを感じた時にキレる形でポジションをぶん投げたりする。
詰め将棋的に考えていき、これは詰んでいると思った時にぶん投げるスタイルだと考えてもらえればいいだろう。

そうした中で、全体のポジションの中ではそこまで大きい比率ではないものの、インド株の投資を2023年から続けていたが、ここにきて自分の考えた投資ストーリーの成就が難しいことに加えて、ここもとのインドの金融政策の不誠実さにキレてしまい、まだ利益があるうちにぶん投げようと決意するにいたった。

【SENSEXのチャート】
タイトルなし


まずインド株については新興国の中でも製造業サプライチェーン移転での成長ストーリーを前提に高いPERが正当化されてきていたが、これが中々進まないことに加えて、直近のイラン情勢のせいもあり、皆それどころではなくなりつつある状態になっている。
特に新興国ではこれまでずっと資源国系が過小評価されてきたということもあり、資源高になりつつある中でインドについては他の新興国より立ち位置が不利な雰囲気が目立つようになってきて、はたして高いPERが正当化できるのか疑問が高まりつつあった。

そうした中でインドという国において不誠実なのは、インドの国債金利がインド中銀の買いオペによって人為的に低い水準に抑制されていることにあり、しかもそれをイラン情勢で原油価格が高騰しても続けていることにある。
インド中銀は2024年後半ぐらいから市場流動性がタイトであることを理由に度々国債をセカンダリーで中銀が買いオペをしてきた。
しかも短い国債だけでなく、10年ゾーンの国債買い入れも積極的にするなど、その動きは日銀とやや似ている部分がある。

しかし、これによってインドの国債金利については人為的に本来あるべき水準から低い水準に抑制されてきたわけであるが、それでも株価がなかなか上昇しないということにややいらだちを個人的にはおぼえていた。
そこに今回原油価格の高騰がぶつかってきた。
周りの新興国を見ると、為替については介入している国もあるが、国債金利を買いオペで抑えようという国はインドを除いてほぼなかった。
一方でインドはすかさず1兆ルピーの買いオペを実施し国債金利の上昇抑制に動いた。

しかし、これによって他の新興国と比べてその金利の低さが目立つようになってきた。
メキシコ・ブラジルより明らかに低いだけでなく、ハンガリーよりも金利が低い状況になっているわけで、他の新興国が国債金利が軒並み数十bps単位で馬鹿売られする中で、インドの国債金利はほぼイラン情勢前の水準に留まっている。
しかし、インドについては人為的に国債金利を低く抑えているせいもあって、そのひずみが為替に波及してしまっており、インドルピーの為替は新興国の中でもダントツに動きが悪い状態になっている。
はたして、この歪なひずみをどれだけ市場が許容しつづけるかが疑問に思えてきたし、さらにこのひずみが解消される時は株式市場が無傷というのはどう考えても難しい様に感じた。

このように、国債買いオペによる歪みが強制解消を受けた時に株に対して現状以上に厳しい悪影響を与える可能性を考慮すると、ただでさえ高いインド株のPERをどうしても許容できなくなったし、その事情を無視して国債買いオペを継続するインド中銀に対して怒りを感じ、今回インド株ポジションをぶん投げるに至った。

このブチギレ損切りでカテゴリ丸ごとぶん投げたのは、過去には2021年7月の香港株・ARKKなどグロース株でもやったことがあり、久々であったがそれぐらい今回インド株については失望させられたということである。
そして、このインド株をぶん投げて得られた資金は丸ごとにそれにあてつけるかのように米国株エネルギーセクターETFへの資金投入に使うことにした。

【XLEのチャート】
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米国エネルギー株については既にそこそこ高くなっているものの、まだ過去からの推移を考えれば上昇幅は大したことがないことに加えて、バークシャーハサウェイが未だにオキシデンタルペトロリアムへの投資コミットを続けていることを考慮すれば、まだ十分エントリー余地があるだろと思い、さらに言えばインド株のこのマイナスひずみの分は結局エネルギー株に吸われていると思ったので、丸ごとインド株資金を米国エネルギー株に振り向けることとした。

下記過去記事の考え方で直近のエネルギー株動向見ると、ようやく永い眠りから覚めようとしているように思えており、逆に言えばこれはインド株にとっては明らかなマイナスということで、思い切ったポジション入れ替えとなったわけである。

【過去参考記事】
原油・ガス価格の先行きを予想するために注目すべきエネルギー需給サイクルとは?

      
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JREITをナンピン買いしていた時の気持ちを振り返る

東証REIT指数が大幅反発 「低金利環境が継続」で買い

ノーペイン・ノーゲイン。

株価が高値になっていて、この水準で追加で買う気になんないねえという中で、明らかに売られすぎで買いチャンスが巡ってきていたのがJREITであったのは、下記2/25の過去記事で書いてきた。

【過去記事再掲】

JREITはセリングクライマックスを越えたか


【東証REITETFのチャート(1343)】
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今回は自分が忘れないうちに、JREITをどのような考えでナンピン買いしていき、そのナンピン買いしている最中の感情を書いていきたいと思う。

まず1月終わりごろからJREITが急落していることは知っていて、特に2月に入ってから下落がきつくなっているのは知っていた。
この時点で売っているプレーヤーは決算月を控えた地銀と金利上昇を嫌気した外国人の機関投資家で、売っている理由は地銀は外債含み損の合わせ切りと外国人機関投資家の金融引き締め懸念売りであるということは認識していた。
過去記事にも書いているが売っているプレーヤーと売っている理由を把握し、それに対してファンダメンタルズを背景とした正統性のある売りでないと既に見切って買う準備を始めていた。
しかし、この時点ではまだ日経新聞でJREIT急落が大々的に報じられておらず、2/14より手前では基本的にまだ買いは早いと判断していた。
地銀売りの最後の玉が出てくる際は、やはり日経新聞で報じられることが重要で、それを見た地銀のお偉いさんが「ところでうちのJREITポジションどうなってるんだね?」と自己勘定部門に聞いて慌てて自己勘定部門が売りに走るところがド底を形成するのである。

その日経新聞の報道を待っていたが、過去記事にも書いた通り2/15の夜時点でJREIT安値更新のニュースがでかでかと出て、翌日の朝刊に掲載された。
そして2/16はJREITのETFの出来高が平常時より明らかに多くなってきたことから、今売っている人達のピークはかなり近づきつつあると推測した。
この時点で買い出動するすべての条件は揃ったと考え、2/16からそろりと買い出動を始めた。
ただし、底付近であったとしても地銀の決算がある3月末までまだ相当時間があったこと・日銀のマイナス金利解除が3月or4月が実施されるまでアク抜けしない可能性を考慮し、一気に買うのではなく少しずつ買い増ししていくのがよさそうだと判断した。
特に今回は順張りではなく逆張りになるので、想定外に一段下がっても買い下がれるようなナンピン買いにすべきと判断した。

そこからは毎日少しずつ買い増しをしていっていたが、毎回恒例であるもののひーひー言ってのたうち回りながらの買いとなった。
言うは易しであるが、毎日寄り天して後場にかけて売られるし、3/8~3/13にかけては底値割りそうみたいな形になり、毎日うぅぅぅとうなりながら買っていた。
買いであるとわかっていても、やはり自分の買ったポジションが買った直後から腐るのは感情的に怒りがわいてくる。
買っている最中の心情は2022年中盤~2023年序盤の米国株買いや2023年前半の日本高配当株買いと同じで、毎日自分が買っている理由は本当に合っているのかと自問自答・疑心暗鬼になりながらの買いである。
もちろん今回は既に含み益が十分にあるポジションがあるため、心情的には2022年中盤~2023年序盤と比べれば楽であったものの、やはり自分が買っているものが毎日寄り天・底値割れしかけを見るのは気分が良いものではないし、自分を否定されているようでいらいらするものである。
ようやく雰囲気が変わってきたのは3/14からで、これまで毎日寄り天食らっていたところから大陽線に変化して雰囲気が改善してきた。
そして最終的には日銀の金融決定会合前で買っていたラインより上に浮上し、日銀の金融決定会合で大暴騰して今回の買いは成功となり、あとは配当利回りを享受するだけというところまで持ち越すことができた。

このようにまず底値で買うためには売られている材料・売っている人の理由をしっかり把握することに加えて、バリュエーションの妥当性・実際投げ売りが発生しているかのニュースチェックおよび出来高確認やテクニカルの雰囲気、そして最後にはド根性で買い切って間違って底値でぶん投げないよう覚悟を決め、無理をしすぎないように資金管理をするという万全な事前準備が必要である。
しかもこれだけ準備をしていても、実際買っている最中は本当に自分は合っているのかの自問自答・疑心暗鬼を抱えながら毎日チャートを見てはため息をつきながら買いボタンを押すのである。
結局儲かる中長期資産運用は用意周到な事前準備と苦しいと思いながらの買いを続ける根性が必要であり、事前準備を怠れば買うべきでないものを買ってしまったり、まだ買うべきタイミングでないときに買ってしまい、根性がなければ目の前に落ちているお金を拾えないということになるということで、禅問答的な性格が強いんだなとあらためて思う次第である。
また、底値買いが成功した場合は、そのポジションを引っ張れるだけ引っ張るということも必要であり、安易な値段で利益確定しないように気を付けたいというのも投資技術の一つなので、こちらも気を付けていきたいところである。

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上がりすぎた荒唐無稽銘柄についてややネガティブな見方にシフト

<ラッセル2000のチャート>
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ショウミーマネーがすぐに見せられない銘柄を一旦はずすことにしようと思う。

相場を見ていると、水・木と小型株を中心に利益確定売りと思しき売りが断続的に入ってきているのがやや気がかりとなってきていた。
以前のブログ記事で書いた通り、11月大統領選以降は小型株大爆発ということでラッセル2000でさえ11月からで+32%、年明けからでも+16%とすさまじい勢いで上昇した。
しかし、このままだとこの上昇率は年率100%を超えるパフォーマンスになるのだが、さすがにそれは考えとしてはいきすぎなように思える。
ラッセル2000のETFであるIWMはオプション取引が活発なので、オプション単価を見ると大体年率20-30%ぐらいの間がリターン期待値の中心値になっているように思える。
もちろん小型バブルという側面も考慮しておく必要があるだろうが、それ込みでも年率100%のスピードで上昇を続けると考えるのはややおこがましいように感じた。

ナスダックもオプション単価からすると大体年率20-30%の間がリターン期待値となっており、こちらはまだ年初来8%上昇ということでラッセル2000と比べると余裕があるように思える。
以上を考慮して、まだキャッシュを稼げる証拠も見せられない夢物語だけで上昇している荒唐無稽小型グロース株銘柄はやや危険度が増してきているのではないかと感じ、それに類したポジションを処分することとした。



特に銘柄群でいうとここもとやや動きが微妙なクリーンエネルギー・バイオ・3Dプリンター関連銘柄はまだキャッシュ稼げる可能性が未知数なところが多いのにその将来がほぼ確実みたいな価格織り込みしているところが多く、ややネガティブな見方に個人的にはシフトしている。
特にバイオは特定銘柄に固執してしまっている人が多数見受けられており、ポジションの一部ならともかく多額の一極集中をして見果てぬ夢の中にいることにはやや警鐘を鳴らしておきたい。

ここから調整するのを待たずに参戦するなら雰囲気だけで上がっている荒唐無稽銘柄ではなく、きちんとショウミーマネーに対してこれだけ稼げていますよと見せられる銘柄に限定していった方が良いように思える。
いわゆる機関投資家が好きな老舗グロース銘柄である。
少なくともその銘柄なら誰でも知っているよねと言えるような銘柄がいいように思う。
荒唐無稽銘柄を狙うにしても、少なくともまだスパイク的な高騰をしていない銘柄にするぐらいの感じにしておきたいなと思う。

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ワクチン報道による経済正常化期待で貴金属市場が木っ端みじん

新型コロナ:米ファイザー、ワクチンの効果9割超に



やらかしましたすいません。

足下相場全体は大統領選挙の結果を踏まえて、ブルーウェーブ期待ということで全体的に均等に上げていく相場となっていった。
ところがファイザー・バイオンテック連合のワクチンがほぼ実現間近という報道が出たことから、アゲインストコロナ銘柄が大幅に上昇すると同時に金利上昇と貴金属下げが発生した。
アゲインストコロナ銘柄の大幅上昇はもちろん経済の正常化期待なのだが、同時に経済の正常化に伴う財政追加支出の期待とFRBの追加金融緩和期待が後退したことが金利と貴金属に大きくアゲインストとなった。

特にFRBの追加金融緩和余地についてはパウエル議長が何回もワクチンができることが最も重要な経済要素だと何回も言及してきており、ワクチンが完成してこれが配布されて効果が出るとFRBの追加金融緩和観測は後退することになる。
もちろん現状で配布にどれだけ時間がかかるのか・大量生産がすぐできるのかなどの問題はあるものの、既にワクチン供給が投資家の間で実現可能な範囲の視野に入っていることを考慮すれば、FRBの金融緩和政策は2023年まで継続こそすれ、おそらくもう投資家の度肝を抜く追加は出てこないだろうと投資家が見極め始めている。
米国10年債の位置も10年ブレークイーブンとの差を考えるとその位置妥当なんでしたっけという疑問も焦点になるだろう。

株は経済正常化に伴うEPS上昇期待で高い位置を正当化できる可能性が十分にあるわけだが、一方で貴金属はパラジウムを除くとほぼ米国財政の支出量・金融緩和度合いに依存した資産である。
本来はこれに加えて新興国の外貨準備高用の買いという要素があるのだが、未だ外貨資金繰りが厳しい新興国は足下残念ながらゴールドを買うことができなくなっているのでファクターとして機能していない。
以上を考慮し、残念ながら日が浅いもののゴールドロングは損切りするという結果になったが、傷が浅いうちにできたのであればまあよしとしておこうと思う。
当面貴金属は下がるかどうかはわからないが、アップポテンシャルは株と比べると低いと言わざるをえない状況に追い込まれつつあるように思えるし、何よりオプション取引動向を見た時にゴールドが1920ドルの時に自信満々に買い向かった玉でさえダメージを受けていることを考慮すると貴金属ロングプレーヤーにとっては状況はやや深刻なように思える。

なお、仮想通貨も同様なファクター要素が大きく占めており、概して中央銀行の追加金融緩和観測の後退に弱いという側面がある。
ビットコインはペイパルが取引採用しているということもあり、実需増加期待があるようだが、他のよくわからないコインはノー天気ロングは以前よりもやや危険な取引のように思える。
 
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日柄調整が十分になってきたのでゴールドロング追加

久しぶりの貴金属ロング。

ゴールドの代表的ETFであるGLDのオプション動向を見ると8月急騰時にテンション高く動いていたオプション取引が鳴りをひそめてその取引がしぼむにつれ価格は一旦下落し、しばらくふらふらと微妙な値動きが続いてきた。
ただ、これ以降オプション取引がしぼむ中でもなんとか価格は持ちこたえていき、日柄的にはかなり十分な幅になってきた。
下落する方向でオプション取引を行う人も現れてこなかったことから利益確定以外の目立った売りを積極的に手掛けようという人もとりあえずいなさそうだという雰囲気もなんとなく感じれる。

<GLDのオプション取引動向>
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なおオプション集計方法については下記参照。

<過去参考記事>
【コピペでOK】CBOEサイトから個別銘柄のオプション日次出来高情報をPythonで可視化する方法

一年移動平均線からの乖離も10%と若干高いが、8月の時のように馬鹿らしいほどの高さというわけではない位置レベルになる。
そして大統領選もほぼバイデン大統領誕生を織り込みドル安で動いていく中で、ゴールドロングはようやく再度安全な投資として一定程度のリターンを得られそうな取引になってきたと感じる。

タイトルなし

少し気がかりなのはここもとETFでのゴールドロングが一切増えていないということで、ここが個人的には少し引っ掛かっているが、意図的な売りが発生したらとりあえずぶん投げるしかないかなぐらいの感覚でいる。

シルバーロングでも良い気がするが、シルバーの方はよりオプション取引依存度が高いということもあり、もっと鉄火場になってから一気に抜きに行く作戦の方が効率が良いように思える。 
シルバーロングは再びオプション取引が活発化してきた時に再エントリーを行いたいと思う。
それまではゴールドが上昇している割にはシルバーがなんかあまり追いついてこないんですけどともどかしい思いをする可能性が高いように思えるので今回はパスとした。
まあそれでもシルバーロングも選択肢の一つとしてはありだとは思うので、決してシルバーロング自体を否定するものでもない。

<SLVのオプション取引動向>
タイトルなし

あとはパラヂウムロングとかも面白いと思うのだが、パラヂウムETFのビッドアスク差がでかすぎるということもあり、ちょっと確信が持てないということもありこちらもパスすることにしたが、パラヂウムロングも人によっては選択肢に入るだろう。

なおプラチナロングは以前に言及した通り一番中途半端に実需部分が大きく、必ずしも実経済が株価のように盛り上がっているわけではないので、プラチナロングは個人的には対象外かなと思っている。


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