村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

新興国

韓国株式市場の大騒ぎは峠を越えた

韓国の個別株レバレッジETF投資、追加規制後に減速

思ったより軟着陸が早そう。

当ブログではいち早く半導体株(特にメモリ株)については韓国での信用取引規制で危なそうという話をしてきたが、上記報道を見てそろそろその悲観的な見方は撤回しても良いかなと感じ始めたので、それについてまとめていきたい。

ご存じの通りサムスン・SKハイニックスの個別株レバETFについては続々と規制が導入されていき、小口取引難易度が大幅に上昇した。
これまでの下落は後ろからもうレバETFの信用買いという全力馬鹿2階建て取引ができなくなったことで、ド高値掴みの人達が追証を受けて次々と強制売りさせられた影響が大きいことはXでも盛んに騒がれていた。
一部では個人はまだまだレバETFを取引しているという話もあったが、実際は取引は急減していて、韓国株式市場の売買高に占める割合も相当程度縮小していた。
そしてレバETF自体の取引が急減しているということは、追証強制ぶん投げ祭りというのもほぼ終息しつつあるということを意味していると思われる。

そして上記報道の通りのレバETF取引が縮小している中で、KOSPIを見ると大分値ごろ感的なニュートラル水準ぐらいまで戻ってきたのではないかと思う。

【KOSPIのチャート】
タイトルなし


少なくともAIブームでサムスン・SKハイニックス2社が巨額の利益を得ているというファンダメンタルズは確固たるものであり、レバレッジETFが上場する前(つまり2026年5月より前)の水準よりはるか下に売られると考えるのはいくらなんでも非合理すぎるだろうと普通の感覚で考えると感じるところである。

そういった意味で、このニュースと今の値ごろ位置を考慮すると、韓国株式騒動は8~9割方終わったかなと思う。
もちろん韓国株式市場で上値で捕まっている人はまだ多いと思うし、下記過去記事の見方で韓国株式市場を見ると、まだポジションのしこりというのはかなりあると思う。

【過去参考記事】
ガンマスクイーズの発生はどのように確認し、どうなればガンマスクイーズは落ち着いたと判定できるのかを考える

ただ少なくとも今すぐまとめてぶん投げるほど追い込まれている人はピークから45%近く下落する中でほぼ一掃されていると思うので、上値は他国株式市場(特に米国株)と比べると上値重ためかなあとは思うぐらいで、ここからさらに8掛けするような下落の仕方はそこまで確率的には高くないのではないかと思う。
  
そうなると、これまでこの韓国株式市場のせいで悪影響を受けていた株価は徐々に復調していく可能性が出てきているわけで、思ったよりリスクオン復調は早いかもと少し考えを修正しつつある。
(ポジションを今すぐ追加するかどうかはまた別の話ではあるが・・・)

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株価をぶっ壊してでも韓国政府は投機熱抑制に執心

Seoul advances increased cash rules for leveraged ETFs to July 31

もっと株価は下落してもいいと韓国政府は思っている。

引き続き半導体株中心に相場は弱く、メモリ株やDRAMのETFを高値で掴んでしまっている人はそこそこ苦しい状況にあるように思う。
値ごろ感でここであきらめずに買い向かうという人もいるだろうが、そういった中で上記のように韓国では当ブログでも何回も取り上げていたレバETFの信用買い・コールオプション買いによる投機熱を抑制する策というのが、予定通りどころか前倒しで実施されることになったことは大きなマイナス材料となっているので、今回はそれについてまとめていきたい。

KOSPIについてはこの発表がされた時点では既にピークから28%ぐらい下落しており、過去米国ではこれぐらい代表株価指数がピークから下落してくると段々政府やFRBが何か景気や金融市場において変なことが起こっているとして、何かしら市場支援策みたいなのの準備や、これまで行ってきた規制強化策の緩和などを実施して市場をサポートする傾向にある。

【KOSPIのチャート】
タイトルなし


しかし、韓国政府は全く真逆の動きをしている。
上記報道のように政府は株投機熱抑制のための規制強化策の実施を予定通りどころか前倒しで実施してきた。
これが意味することは政府は株価をぶっ壊してでも投機抑制の方が最優先だと考えているというシグナルなわけで、このシグナルを見落としてメモリ株に資金を追加で突っ込んでいる人は今回は残念ながら投資レベル的には不合格である。
韓国ではこれに加えて利上げといった投機熱抑制最優先方針が前面になっているため、足下では韓国ウォンが対ドルで上昇するなど、当局の動きに対して市場参加者は非常に敏感になっている。

別にこれで根本的に株価はクラッシュ・暴落するとは思ってはいないが、下記過去記事のうちのいくつかの要素は重なる事象が発生している。

【過去参考記事】
景気のハードランディングはどのように発生するのか?米国景気はハードランディングするのか?

つまり、株価はまだ調整する余地がそこそこあるよねというのが個人的な結論である。
もちろん今回の調整の最後は絶好の買い場であるが、それは今ではないことは確かであり、丁寧に資金需給環境を観察していきながら、底値買いチャンスを狙っていきたい。
特に資金需給動向周りで最も大事な観察ポイントは下記過去記事のようなポイントであり、興味ある方は参考にしてもらいたい。

【過去参考記事】
ガンマスクイーズの発生はどのように確認し、どうなればガンマスクイーズは落ち着いたと判定できるのかを考える

     
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韓国株はどれぐらいで動揺が落ち着きそうなのかを考える

韓国株式市場を襲うデレバレッジの嵐:120万口座に追証、36万の個人投資家が元本消失

時間が解決するしかないが、じゃあどれぐらいの時間軸よって話。

引き続き連日の韓国株の話になるが、足下の半導体株の調整はこの韓国株の需給歪みからの政治的圧力によって高値で捕まった人達のポジションアンワインドの影響が強く、韓国株式がどの辺で動揺が落ち着くのかを考えることが重要という、過去あまりみない市場状況が続いている。

当ブログでは韓国株のレバレッジアンワインドは政治命題になってしまっているということもあり、結局高値で掴んでしまった人のアンワインドが完了しないことには動揺はおさまらないと思っており、結局それは時間が解決するしかないと思っている。

じゃあどれぐらいの時間軸で韓国株は落ち着くのかというのが重要になるわけであるが、これはどう予想すればよいのか?
この落ち着くまでの時間軸について、参考になるのが足下のゴールドの値動きではないかと思っている。
ゴールドは今の韓国株と同様にガンマスクイーズで上昇してきたという背景があり、上がり方には類似点が多いということもあり、ゴールドの方が先にガンマスクイーズの後遺症に苦しんできたということもあるので、推測に使うには中々適しているのではないかと思っている。

ゴールドについては下記過去記事の通り上がるかどうかはまだ不明だが、少なくとも無差別下げは大分終盤戦でしょうという話をしていた。

【過去参考記事】

ゴールドはようやく資金需給が正常化して底打ち期待


この記事を書いていたのがおおむね6月終わりごろで、ゴールドのピークは1月終わりということを考えると足掛け5か月程度需給調整に時間がかかったと言えるだろう。

【ゴールドのチャート】
タイトルなし


実際に下記過去記事にある通りゴールドの需給動向を見ると、まだ完全に正常化しているとはいえないものの、少なくとも相当正常化は進捗しましたよねという評価ができる。

【過去参考記事】
ガンマスクイーズの発生はどのように確認し、どうなればガンマスクイーズは落ち着いたと判定できるのかを考える

ガンマスクイーズがかかったという点ではおおむね構造が同じであった韓国株もこういったことを考慮すると、資金需給が正常化するのに大体5か月ぐらいかかるかなと想定するのがよさそうな気がする。
韓国株のピークは6月なので、11月頃に底打ちすると見るのが妥当なように思う。
そうなると半導体株を再度買える相場になるのはそこらへんになる可能性を念頭においておけばいいかなと思うし、逆にもっと資金需給が良い資産カテゴリはもう少し早めに買える局面がくると思っておけば良さそうな気がしていて、そうなるとやはり大体9月頃まで調整一杯で10月頃からさてどうでしょうといったところではないだろうかと思う。

少なくとも下記過去記事のようにこれから魔の9月を控えている中で勇み足で追加資金投入することだけは避けたいと思う。

【過去参考記事】
なぜ9月は株式市場が荒れやすいのかを理論的に解説

     
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恐れていた韓国株式市場のレバレッジETF取引規制強化がスタート

韓国が決定!単一銘柄レバレッジETFの証拠金を3,000万ウォンに引き上げ、購入は20株までに制限

いよいよ出てきてしまった。

これまで当ブログでは、韓国株式市場についてファンダメンタルズとは無関係に、あまりの株価過熱具合に韓国金融当局が警戒している上に、政治の場でも白熱した議論に発展してしまい、もはや単なる金融問題ではなく政治的問題に発展したので、規制強化不可避であり、そのせいで新規後追い追加マネーが入ってこないこと・それに伴って高値で掴んでしまったポジションは時間が経つほど立場が不利になるのでアンワインドされそうということを書いてきた。

そして実際に上記の通り規制強化策が一気に出てきてしまった。
単一銘柄レバレッジETFの新規上場を一時停止と報道はされているが、おそらく永久に停止であり、さらに既に上場してしまっているものには証拠金の積み増し・購入量の制限まで踏み込んでいる。

この発表でKOSPIはたまらず下落しており、サムスン・SKハイニックスも同様な流れとなっている。

【KOSPIのチャート】
タイトルなし

一般的に見えている材料が出てきたら相場は底打ちする的な話はあるが、残念ながら今回はまだそのケースにはあてはまらなそうだ。
なぜ底打ちしないかというと、一番株価ピーク付近でレバレッジかけて掴んでしまった投資家の多さもあるが、とてもこの規制強化だけで終わりになるとは思えないというところに要因があるだろう。

特にポイントは韓国金融当局が相場が正常化する方向に働きかけると言っているわけで、下記過去記事のポイントを見れば、まだ韓国株式市場はガンマスクイーズの後遺症から正常化しきっていない。

【過去参考記事】
ガンマスクイーズの発生はどのように確認し、どうなればガンマスクイーズは落ち着いたと判定できるのかを考える

しかもこの問題は金融的問題ではなく、政治的問題であり、完全に問題が正常化するまで手が緩められることはない。
これらを考えれば、韓国金融当局からまだ何かしら追加規制強化措置は十分にあり得るわけで、これによってさらに現時点でレバレッジETFを信用買いで高値掴みして多額の含み損となっているポジションが追い込まれることは自明の理である。
高値掴みした人が全員炎上するとすれば、やはり下落率は50%超えたあたりになるだろうと思うので、もうこの時点で底打ちばんざい突撃をするのは時期尚早だろうと思う。

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韓国株の投機熱がいよいよ政治的問題に発展

韓国個別株レバレッジETFに批判噴出、「コスダックがカジノ化」と政界・韓国銀行が警告、上場廃止要求も

ここまで来ると、さすがに無傷とはいかない。

これまで当ブログでは、韓国でSKハイニックス・サムスンのメモリ2社がAIブームド真ん中で業績とともに株価が大きく上昇してきたが、その過程で個別株レバレッジETF・コールオプションによる強引なドリブル買いが積み重なってきたことで、さすがに金融当局がさすがに見過ごせなくなり、徐々にブレーキをかけにいく方向であることを書いてきた。

【KOSPIのチャート】
タイトルなし


当初はまだ金融当局による行政指導経由での裏口介入的なものであったが、全くブレーキが効いていないということ・国民の間で格差についての不満が噴出していることなどもあり、単なる金融市場の問題ではなくなってしまっており、上記報道記事の通り政治問題に発展してしまった。
特に韓国株式市場は現在サムスンとSKハイニックスの2社が時価総額に占める割合があまりにも大きくなりすぎて、その歪さはおそらく世界の株式市場の中で最も高くなってしまっており、このまま突っ走っても良いことにはならない。

このように公に政治的問題に発展してしまうと、もはや株価がすぐに上昇すると考えるのはやめた方がよい。
上記報道の中にもあるが、今すぐレバレッジETFを上場廃止にしろみたいな意見まで出てきてしまっており、少なくとも今のまま株価を上昇させるレバレッジ取引が野放しにされることはなさそうである。
SKハイニックス・サムスンの株価が上昇するほど、この政治的問題はさらに過激化していくことはもはや明らかであり、株価上昇が規制強化による株価下落につながりやすくなる。
究極なところまでいくと、SKハイニックスとサムスンの利益を広く韓国国民に配布すべしみたいな論調にまで発展しかないところまで見え始めているわけで、株価が上がれば上がるほど逆説的にリスクが高まる状況である。

そして現在もまだ韓国株式市場はガンマスクイーズ後の後遺症を引きずっている状態であり、株式市場が落ち着いてガンマスクイーズの後遺症が終わりましたよねというところが見えるまでは、政治問題として常に議論がくすぶり続けるだろうと思われる。

ちなみにガンマスクイーズ後にどうなれば相場が正常化するのかといった話は下記過去記事を参考にしてもらいたい。

【過去参考記事】
ガンマスクイーズの発生はどのように確認し、どうなればガンマスクイーズは落ち着いたと判定できるのかを考える

現時点ではまだガンマスクイーズ相場の状態を引っ張ってしまっており、こうしたことを考慮すると今の見た目PERが低いとしても政治的介入のリスクがある中で韓国メモリ2社やDRAM ETFに突っ込んでもいいことはないように思う。
     
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