村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

為替

今回の為替介入が外国株投資にとってさほど怖くない理由

円2カ月半ぶり高値、一時155円台に 市場で追加介入の思惑

まあとはいってもそのまま円安に行くって話でもないとは思うけど。

一回目の為替介入があった後に、どうやらGW中もレートチェックやら、一瞬ドル円が2円ぐらい円高になったりで実弾入ったかみたいな動きもあり、引き続き為替相場は為替介入について神経質な動きが継続した。

【ドル円のチャート】
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ただ、Xでも全体的に今回の為替介入がそんな怖くない的な意見もちらほらあり、個人的にもまあレバかけてFXやってる勢ならともかく、地道に外国株を買っている人にとってはさほど怖くない為替介入かなと思ったので、それについてまとめていきたい。

なぜ今回の為替介入がさほど怖くないかというと、やはりファンダメンタルズ面で中長期ならともかく短期的に円高に押し込める材料が少ないことが挙げられるだろう。
2024年の為替介入についてはちょうど米国が政策金利そろそろ引き下げが視野に入る中で、ここで為替介入ぶっこまれた挙句に、さらにFRBから利下げも焚きつけられたらどこまで円高いくかわからんじゃん?という恐怖感があり、実際に為替介入をした後にFRB利下げが入ってくるとドル円160円だったところから140円ぐらいまで押される展開となり、その効果は強かった。

しかし、今回はまだ米国利下げって大分先ですよね・ホルムズ海峡の混乱ってちょっと長引きそうだよねという認識がある中での為替介入なので、140円まで一気に押せるような雰囲気ではないと思っている。
長い目線ではまだ日銀の利上げが続いており、そうなるとじりじりと実はユーロ圏との現時点の政策金利水準に近づいているわけなので、中長期的には過度な円安にはならないと思うものの、すぐに円高に押せる材料が少ないように思う。

さらにこのように今回の為替介入については色々政府側の脅し文句は多いものの、来年終わり頃まで米国利下げが望みにくい中で、じゃあ155円より下で積極的に円介入のために今持っているドル外貨売りたいかといえばNOだろうと思う。
また逆に160円オーバーのところについては、短期金利はともかくとして、10~30年金利らへんの実質金利は既にユーロ圏と同じレベルになっているわけで、為替介入をちょっと加えれば無差別円安になるというわけでもないと思っている。(この辺はネットで声がでかい某エコノミストとは大分見方は違う)
あとはもし追加で円売り材料が発生した時に予備玉残しておきたいよなあというのもある。

以上を考えると介入入ったところではてきとーに外国株を買う動きで問題ないのではないかと思う。
(個人的にはレバかけてFXどうですか?というところには全く知見がないので、そこはすんませんわからないですとしか言いようがないが・・・)
     
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なぜこのタイミングでドル円為替介入が入ったのかをまとめる

政府・日銀、円買い介入を実施 対ドルで一時155円台に急騰

一応介入したという前提の話。

昨日の相場では16時ごろに片山財務相など政府高官から次々と為替介入に対する言及が大量に出てきていよいよ為替介入かという雰囲気が強まった。
ただし、やるとすればGWに入ってからとかなんですかねえという話もあり、その時点ではせいぜい159円半ばぐらいでの押し込み程度で終わった。

しかしその後に19~20時とかにいきなり3円近く円高に飛んだ。

【USDJPYのチャート】
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さすがにこの値幅は実弾投入されたんですかねえという中で、上記日経新聞の記事の通りおそらく実弾為替介入が実施されたという前提でまとめていこうと思う。

為替介入を決断した理由としては、やはり4/30の市場動向の気持ち悪さがメインな理由だろう。
前日のFOMCがややタカ派だったということもあり、それにともなってドル円がやや上昇していたわけであるが、通常であれば円安だった場合に上昇するはずの日本の株価は逆に下落となっており、金利も上昇のトリプル安という展開になった。
そしてゴールデンウィークということで日本がそのまま連休に入るとドル円が薄商いのところを狙われかねないという懸念があった。

この日本株下落もセットになった為替動向を見て、さすがにこれは試されていると判断したのか、当局は為替介入に動いたという展開になったように思われる。
さらに以前の為替介入もこのゴールデンウィーク中の薄い時に実施されているということもあり、なるべく薄商いになっているところに少額でインパクトを出そうということで実施されたような雰囲気もある。

この為替介入が実施された後日経平均先物とかCFD先物の動きを見るとプラスで動いているということもあり、この辺から過度な円安になると早期金融引き締めになっちゃうということで、これ以上の円安は金融政策を考慮するとプラスにならないという判断が市場コンセンサスになっているので、この為替介入自体はタイミングとしてはまあ妥当なんじゃないかなあと思う。

過去の履歴を考慮すると2回以上の実弾為替介入も想定されるが、あまり為替にこだわって米国株を買わないというのも間違いだと思うので、あまり気にせず時間分散しながら資金投入すればいいんじゃないかなと思う。
あとは為替介入後のリスク資産動向を見ると、為替介入で使われたお金分市場に資金投入されているのと同義みたいな形になっているのか、ゴールドなども少し息を吹き返しているのを考慮すると、粘り強く外貨建てリスク資産は保有し続ければいいんではないかなと思う。
    
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円キャリートレードよりユーロキャリートレードの方がよさそうだと思う理由

「世紀の空売り」バーリ氏、円キャリー取引の逆回転に警鐘

投資って高いもの売って安いもの買うって考えると、そろそろでは。

ここもと円キャリートレードやドルキャリートレードに対する警戒感が強まっている。
この2つのキャリートレードについては、昨今の日米協調介入準備態勢みたいなのを含めたり、日本の10年実質金利が足下で0.4%と相当高くなってきていることや、FRB新議長ウォーシュ氏がタカ派といった懸念からこれまでの円安・ドル安基調から歯止めがかかっている。

じゃあ円キャリートレードが終わりとなると巻き戻しが強烈かというと、個人的には他の通貨にキャリートレード先が変わるのではないかと思っている。
そしてその候補はユーロではないかと思う。
ユーロはこれまで実質金利は日本より高かったものの、米国よりは明らかに低いにもかかわらず、米国以外への資産投資みたいな受け皿でユーロに資金が流入していたという背景がある。

【ドイツ実質10年金利のチャート】
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さらに財政拡張の話とかも別に日本や米国とそこまで大きく違って良好かと言われるとそういうわけでもなく、なんとなくでユーロが買われてきたという背景があるように思う。
しかし、ここにきてユーロ高がEU圏内の物価にマイナスに効き始めていて、これ以上ユーロ高になるのであればアクションを取る可能性があるみたいなことをECB理事メンバーも言及するなど、日本は通貨安に神経をとがらせているのと真逆な状況になってきており、ECB側はいつでも打ち手を打てる状態となっている。
つまり、ユーロ高がこれ以上続くと、これまでは次の一手は利上げと言っていたECBの多くのメンバーとは裏腹に利下げする形になることも見えてくるかもしれない。

よく投資で言われる最も重要なことは「高いものを売って安いものを買う」というわけなので、そうなると実質金利がじりじりと水準が近づきつつある中で、わざわざ安い円を売るよりも高いユーロを売った方が現時点ではリスクリワードが良いのではないかと思っている。
円の方は日米がいざとなれば協調介入するという姿勢を見せている一方で、ECBの方はユーロが高くなり続けるのであれば行動を起こす準備があるとECB側高官が言っているわけで、そう考えると円よりユーロの方が段々とショートしやすい地合いになってきているのではないかと思う。

またドルショートというのも対ユーロで考えると同じ論理で考えるとなんで実質金利低かったのにユーロって買われてたんでしたっけという話にもなりやすいように思えるし、ユーロ高の理由に欧州経済は強いといった予想が含まれていると思うが、皆が想像するより欧州の景気ってAIブームから若干遠いのに強いんでしたっけ?という話になりそうで、そうなるとこの地合いならユーロは結構対色んな通貨で売りやすい地合いに変化しつつあるのではないかと思う。

なお、そういった意味ではキャリートレードで売る通貨が変わるだけなので、円が買われたからといってリスク資産が全面安になるような展開にはならないだろうと思う。
    
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米国に対抗する形でECBもユーロ高の口先牽制が入る

ユーロ高、ECBの政策を左右する要素-フランス中銀総裁

口先介入祭り。

ここ数週間は円について日米での協調レートチェックによる口先介入的なものが入り、円高・米ドル安になっている中で、米国側は米ドル安については一定程度は産業の国内回帰をめざせるものとしてあまり心配していないという発言がトランプから出たりするなど、あえて米ドル安指向のような口先介入っぽい方向性となった。

そうした中で主要通貨ではこれまでユーロが一方的に買われてきた背景がある。

【EURUSDのチャート】
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しかし、このユーロ高はあまり行き過ぎると輸出採算が合わなくなったり、国内デフレ要因になるということもあり、既にEU圏のインフレ率は2%となっている中でユーロ高が経済に逆風という認識が徐々に出始めている。

このように米国の口先介入が入る中で、ECB側もこれ以上のユーロ高が見られるのであれば何かしらの措置をする可能性を示唆するような報道が、わざわざECB高官から出ているというのが上記ブルームバーグニュースの内容である。
何かしらの措置というのはいきなり介入をぶつけてくるということはないが、次のECBのアクションが利上げかもと見られている見通しを利上げなしや逆に利下げに傾けるなども可能であり、様々なアクションが想定されるが、いずれにしろECBから軽い口先介入っぽい動きになったと考えるのがよいように思う。

これによって、米ドル・ユーロという世界の通貨流通量の大半を占める2大通貨が通貨安指向方向になっていることが判明したわけである。
通貨安を指向するということは、基本的には資金の流動性を注入していく方向になるわけなので、現在市場は金余りとなっている中で、さらに追加される観測になるのである。

結局これで大きく上昇したのはゴールドであった。
シルバーよりゴールドの方が上昇したのは金銀レシオがもう相当きつい数値になっているというのもあるが、シルバーは米国市場が主戦場で、欧州の方はゴールド選好が強いのでゴールドの方がイントが高まったという理解をしている。

【ゴールド価格のチャート】
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ユーロ高によって容易にECBが利上げに踏み切れないことを考慮すると、これは貴金属価格だけでなくリスク資産価格全体にサポート要因になるので、やはり株などには強気姿勢を継続したいと思う。

また、これによってこれまで通貨安にやや苦しめられてきた日本・韓国はほっと一息な状況になる確度がより高まったと言えるだろうと思う。
  
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為替についてウルトラC策をかましてきた片山財務相

片山財務相「お答えできない」 円急騰が為替介入か問われ

ダボス会議でそんな話までつけてきたのか。

金曜日は日銀金融政策決定会合が終わり、もうあとはニュースフローあんまなんもないよなあと思っていたら、ドル円が大幅円高になり、為替介入か?みたいな話になっているので、これについてまとめていきたい。

【ドル円のチャート】
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ロンドン時間でも日本側からのレートチェックじゃないかということで円高になっていたが、米国時間のレートチェックはなんと米銀側からのレートチェックということで、これに面食らっておそらく実際は為替介入実弾は投入されていないが強烈円高になったと思われる。

今回の大きなトピックとしては米銀側からレートチェックがあったということだろう。
一般的に日本側からだけの為替介入だと限界があり、為替介入度を試される可能性があるというのが以前の為替介入でもまことしやかに言われていた話であった。

しかし、日米協調介入となると全く話は別物になる。
米国側からもお墨付きを得ている場合は、米国側から為替介入についてお咎めを受けないし、場合によっては無尽蔵に売るためのドルを供給してくるわけで、全く威力が別物になる。
実際に、日米強調為替介入は2011年の東日本大震災の時に、現在とは逆であるが円高為替介入のために行われて、その威力がすさまじかったことはその当時相場に携わっていた人達の記憶にはあるだろう。
もちろん、本当に為替介入が行われるかどうかは不明であるが、少なくとも今回の為替介入は日本単独介入ではなく日米協調介入の可能性をちらつかせるだけで、無限円安で攻めようと思っていた人達を思いとどまらせることは単独介入よりはるかに威力が高い。

これについては片山財務相がベッセント財務長官とダボス会議中に話をつけてきたというのが妥当な判断だろう。(もちろん裏方はそれまでの準備をしていただろうが)
日本は米国政府にとって重要な米国債を引き受けている国であるが、米国が利下げ・日本が利上げという方向で金利差が縮小しているにもかかわらず、円安ドル高になっているのは為替市場参加者がノリとテンションだけで日本側を試していると話をしたのだろう。
そしてこのままだと為替でJGB長期金利が荒らされて、それによって日本の国内機関投資家の米債購入にも悪影響があり、ドル円レートは単に日本だけでなく米国側にも不都合な問題であると強調したと思われる。
さらに選挙期間中は為替介入はしづらいのではないかと市場参加者が試してくる可能性もあり、ここを牽制するのは日本だけでは危なく、米国側にも協力をお願いしたいと申し出て、ベッセント財務長官はOKとしたのだろう。

ベッセント財務長官もここもと下記ニュース記事の通り一部アジア通貨についてはファンダメンタルズから乖離した動きだと牽制しているわけで、別に米国側から金を出さずとも口をだせば十分な威力があることを認識しているわけであり、これはポーズだけでなく実際の行動に移すことも印象づけたものだろうと思われる。

【参考ニュース】
ベッセント長官、韓国ウォンの下落は行き過ぎと発言-円も上昇

この動きを考えると、ドル円については超絶円安論者の佐〇木融が一時期ドル円200円宣言ぶちかました後に全然その数値にならないことから170円・157円と目線を下げてようやく円安到達するとまた170円に目線を挙げた瞬間にこれになったので、ドル円については160円より上は極めて攻めづらくなったと思われる。
また、為替が動かないなら、長期金利についても日銀が為替を変に考慮する必要性なくなるので、タームプレミアムの圧縮も可能性としてはありえるかもしれない。

いずれにせよ金利差が大幅圧縮された中で、為替介入は意味ないと甘くみていたレバかけて円安ベットしていた勢はかなり面食らう局面になったと思われ、円安ベットトレードはこの辺が限界なんではと思う。
 
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