ウォラーFRB理事、12月は利下げを主張-その後は会合ごとに判断

一口に米国といっても非常に状況が割れているので、利下げスタンスも割れている。

11月も後半となっているが、未だに12月FOMCにおいて利下げされるのかどうかの不透明性が高い状態となっており、これが足下の相場のボラティリティ上昇を生み出している。
テクニカルには政府閉鎖で十分データが手に入っていないという影響もあるが、FRB理事メンバーによってスタンスがものすごい割れているということも市場への影響が大きい。

もちろんトランプ子飼いのスティーブンミランはまあどうでもいいとして、その他に金融政策において重要な影響を持っているNY連銀ウィリアムズ氏は利下げを支持しているし、次期FRB議長の可能性もあるウォラー理事も多少トランプの影響はあるかもしれないが利下げ支持となっている。
一方で、元々パウエル議長は12月利下げは決め打ちでないと前回FOMCで発言していることや、ジェファーソン副議長も12月利下げを前提としていないなどの発言をしている。

この差はどこから生まれているかというのは、確か以前にもブログ記事で書いたが、地域によって雇用市場が大分異なっており、高収入地域ほど雇用市場が悪いという状態になっている。
実際に大卒ホワイトカラーほど最近の就職戦線は厳しいというのが下記ニュースでも明らかになっている。

【参考ニュース】
米大学卒の就職率が高卒並みに-AI投資でホワイトカラー職の採用鈍化

こうしたこともあり、高時給地域州は明らかに雇用データは弱そうという雰囲気がある一方で、そうでない州はそこまで雇用が弱くなっていないという非常にまだら模様な展開になっており、これが12月に利下げをすべきかどうかで大きく割れる判断が割れる展開となっている。
雇用が弱まっている地域の連銀理事は弱まっている方向性が全く変化していないので絶対に利下げをしたいと思っている一方で、全体データ見てたり雇用が強い地域の連銀理事とかになると利下げを躊躇するような発言が出るという構図になっている。

これだけ状況が割れる原因は過去のようなモノ・サービス供給が余っているデフレ時代とは異なっているという影響が大きいわけで、下記記事のような考え方をしていないと利下げ=景気崩壊とすぐ早合点したりするわけである。

【過去参考記事】
デフレからインフレへなぜ世界は大きくレジームチェンジしたのか?

ただだからといって景気は利下げしなくてもよいほど盤石かというとそうでもないわけである。
企業決算などを見ていても、どちらかというと業績目標到達させるにはリストラせなみたいな企業が雇用が多い企業を中心に見られていることから、基本的にはまだ慎重な利下げ方向には変化はないと思うので、じりじり10年債金利が低下していることは十分金融市場をサポートする材料となると思われる。

【米国10年債金利のチャート】
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