Consumers cut spending on cars and other goods when tariffs kicked in. What will they do next?

7月利下げしなかった場合、9月に50bps利下げも十分あり得そう。

月末恒例の米国金融政策への影響度が大きい米国個人所得・支出統計とPCE統計が発表されたので、中身とそれを踏まえた上での相場の動き予想をまとめていきたい。

まずPCE自体は総合では市場予想前年比+2.3%に対して結果は+2.3%、コアは市場予想が前年比+2.6%に対して結果は+2.7%と若干上振れたが、ほぼ誤差みたいな内容なので、これはほとんど何も相場に新しい材料をもたらさなかった。
強いて言うなら、関税影響はまあこんなもんでしょという範囲で収まっているということだろう。

一方で今回目立ったのは個人支出・所得統計の変調の方だろう。
まず個人支出が市場予想前月比+0.1%に対して▲0.1%なのでこれは関税影響で十分に下振れたと表現して良い内容だっただろうと思う。
これまでの統計では支出はマイナスだったけれど、所得はプラスだったので、どちらかというと収入はあるけど先行き不安だから消費を止めておこうという動きといいうのがメインであった。
しかし、今回個人所得が市場予想から下振れた上に、▲0.4%というマイナスなことを考えると、関税政策の混乱で米国民所得にも明らかな悪影響を与えたことが観察される。

PCEは関税影響があるので、関税除きで考慮すればもはや2%に近いことは疑いようがなく、関税影響が時間が経って薄くなればほぼ問題ないレベルに落ち着いていくことを考えれば、個人所得・支出を見るだけでもまあ米国利下げはもう確実なものになっており、まず少なくとも9月利下げは間違いなしという形になっている。
7月利下げは現在の市場予想上では20%近くしかないわけであるが、まだ7月発表分の雇用統計を控えている上に、7月据え置きにした場合は9月FOMCまでにあと2ヵ月分様々な重要経済統計発表があるので、そこで少しでもさらなる下振れがあった場合はもう利下げペースを早めるしかなくなるのである。

こういったことを考えると、もう米国債金利が上方向に暴れることによって相場が荒れる可能性というのはほぼなく、この点は2022~2023年とは全く異なる相場形成になるだろうと思われる。

【米国10年債金利のチャート】
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既に市場は今現在の景気というより、先々金利が低下していくことによって自力で稼げる企業は借入コストの減少でさらに活躍できる余地が大きくなると考えて動いており、それがナスダック100の最高値更新でも読み取れる形になっているし、個人的にはその動きの方が今回は正解だろうと思っている。
一方で、経済統計を数字通りにしか読めない人は、景気が減速しているのだから皆が不安を感じてリスク資産を売却するので株価は下落するのではないかと思ってしまうが、それはこれから金を借りて一儲けしてやろうという人達のガッツを侮りすぎていて相場の本質を理解していないので、そういう考えに囚われている人は下記参考記事を読んで考え方を修正してもらいたいところである。

【過去参考記事】
なぜ借金のサイクルが経済・株価にとって重要なのかを解き明かす

まあいずれにしろ、関税混乱騒ぎで下がった部分で買えたポジションというのは特段慌てて売る必要性なく、引っ張れるだけ引っ張るのが良いだろうと思う。

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