〈ビジネスINSIDE〉発注者とゼネコン 立場逆転 中野サンプラザ、再開発白紙に 清水建設「工費2倍」譲らず

案件がより取り見取りなので、利益を追求できる立場。

最新四季報を購入したので確認していたりすると、序盤も序盤に出てくる建設会社の株価が非常に好調であることが目立つ。

【参考書籍】
会社四季報 2025年3集 夏号

まあ最新の四季報だけでなく、過去数冊分の四季報を読んでいた時も建設会社が全体として元気あるなと思っていたが、上記中野サンプラザの再開発とん挫などを見ていても、国内建設会社のファンダメンタルズの良さが目立つなあと感じるところである。
上記中野サンプラザの再開発計画とん挫では、野村不動産会社に対してこの金額じゃないと工事できないと清水建設が突っぱねてきたことが原因であるわけだが、第三者から見ても相当見積もりから想定外に上振れた金額であったわけである。
清水建設側もそんなことは百も承知であることは確実であり、ようは清水建設側としてはこの要求でこの工事がとん挫したところで業績的な問題は何もないし、自分達の立場も揺らがないと考えて工事費上乗せを要求したわけである。
なぜこのように過去と比べて建設会社の立場は上昇したのかを文字化していきたい。

1つ目は業界統合と工事キャパシティの調整が30年たってようやく調整することができたということだろう。
日本の不動産バブルが崩壊して以降、これまで拡大一辺倒だった不動産周りが全て死んだことから、建設会社は受注が自分達が抱えている工事キャパシティに対して大幅に不足することになった。
そのため過去は採算ぎりぎりでも受注せざるを得ないという下の立場にいたが、その間に多くの建設会社がデフォルトしたことに加えて統合されてきたことから、徐々に工事案件と工事キャパシティが需給的にバランスするようになったのである。
まあ過去の建設会社の苦しみを考えれば、30年もかかりましたわなあという感慨深いものがあるだろう。

2つ目は国内でデータセンター建設ラッシュが進んでいることにある。
最新の四季報で建設会社のコメントをざっと見ていくと、データセンター建設に関するコメントがたくさん出てきており、受注引き合いが強いことはぱっと四季報を読んだだけでもわかる。
ようは過去には見られてこなかった受注案件が舞い込んできていることから、受注は捌き切れない量あるわけなので、こちらからこの工事費用出せないんだったら工事やらんわと強気に出ることが可能なぐらい受注残が多いということにある。

3つ目はこれは直接的ではないが、海外案件の獲得があるだろう。
これはこれまで信じられない安値受注で工事を請けていた中国建設会社が地方政府の財政収支の厳しさを背景にもはや安値受注を積極的にできなくなっており、安値でなければどう考えてもクオリティ的にも地元経済的にも問題しかない中国建設会社に発注するような海外企業はなく、そこを日本の建設会社がじわりと拡大してきていることが挙げられるだろう。

こうした3点が建設会社の立場を強くしており、この状況はまだ変わる兆しはないように思えており、引き続き国内建設会社周りの株価は堅調に推移してくだろうと個人的には考えている。

【建設・資材ETFのチャート】
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