米PCE統計、支出わずかに増加-コア価格指数は予想上回る

関税かけこみ終了とトランプ政権の不確実性で消費性向減っぽい感じ。

月末恒例の米国PCE統計が出てきたので内容を確認していきたい。

PCE自体は概ね市場予想で、若干上振れたものの誤差っぽい内容だったと思われる。
市場予想がPCE総合が前年比+2.5%に対して合致、コアについては市場予想+2.7%に対して結果は+2.8%と若干上振れたが、そこまで目くじらを立ててこれでスタグフレーションだという話でもないだろう。

どちらかというとフォーカスされたのは前月の発表でもそうだったのだが、今回も実質個人支出が注目された。
実質個人支出は市場予想前月比+0.3%に対して+0.1%と非常に低かった上に、前回分も-0.5%から-0.6%にリバイズされた。
一方で個人所得は市場予想前月比+0.4%に対して+0.8%と市場予想を上回り、その上前回分も+0.2%上方リバイズされているわけで、収入面にマイナスは見られていない。
単月ならともかくとして2ヵ月続くとこれはたまたまというよりはトレンドと考えるのが妥当だろうと思う。
つまり、米国民は所得は増えているものの、関税駆け込み分の購入はもう終わっているし、クレジットカードの債務返済に回っている可能性があり、所得が消費ではなく債務返済や貯蓄に回っているということになる。

つまり、この個人消費の減退はトレンド化しつつあるということである。
そういったことを考えると、いよいよFRBの利下げ回数というのは年2回ではなく年3回が妥当でしょうという話になると思われる。
スケジュールとしては6月から四半期ごとに1回ずつ行うと大体そういうスケジュールになる。
さらにいうとトランプ政権のあまりにも拙速な無理くり政策によるひずみで、皆が先行き不透明で自分の身は自分で守るしかないという貯蓄性向の高さがトランプ政権下では続くことを考えると、今年だけで利下げが済むということにはならないだろう。

以上を考えると、以前の記事で書いたが、10年債4.4%を背にして債券投資を戦うのはリーズナブルな考え方であり、実際に金曜日の米金利低下は10bpsにもおよぶ形になった。

【米国債10年金利のチャート】
タイトルなし

金融緩和が長期間続きそうな算段はついたものの、最大の問題は株価だろう。
関税のドタバタ騒ぎで金融緩和と消費減退のエアポケットで足下グダグダになっているという考え方が正しいだろうと思う。

【S&P500のチャート】
タイトルなし

色々なセンチメント指数系はかなり弱気であることを示しているのを考えるとてきとーに追加購入していれば大丈夫だろうとは思うが、もう一段下というのも十分あり得るわけで、一定程度下に行くことを覚悟の上でちょこちょこ買い足していくのが良いのではないかと思う。

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