株頼みの米国が抱える矛盾 最後の砦はパウエル・プット
景気後退と金融緩和の綱引きの勝者を探すべし。
2~3月の米国株の下落で、XやYoutubeでは米国の景気後退懸念で暴落の予兆がある!キリッとか言い切る人が続出していた。
特に、これまでバランスよく相場を見ていた人ほどなんか急に米国景気後退懸念がもう目の前なので、株価暴落間違いなしといきなりテンション高く啖呵切っちゃう状況となっている。
個人的には米国の景気減速というのは徐々に明らかになっていることは確かであるものの、一方でFRBが慌てない形で金融緩和を継続しており、言ってみれば過去30年ではあまり見ることができなかった景気後退と金融緩和が拮抗している非常に稀な景気状態にあり、景気後退の悪影響の方が強いのであれば株価は下落、金融緩和の影響の方が強いのであれば株価は上昇という判断になる、
しかし、個人的には相場全体でどちらか一方が強く出るとは思っておらず、銘柄やセクターによって反応は分かれるのではないかと思っている。
まだ金利水準が高い状態のまま徐々に景気後退の悪影響が強く出ている企業の株は下落する一方で、景気後退の影響より金融緩和でいくらでもお金を借りられる要素の方が強い企業は金融緩和サポート効果の方が高いために株価が上昇していくのである。
そして実際にこの流れが明確化したのは昨日の米国株式市場である。
ナスダックが上昇した一方で、ラッセル2000は下落したわけである。
【ナスダック100のチャート】

【ラッセル2000のチャート】

ナスダックはメガテックを中心に景気後退といっても業績は伸び続けているためにキャッシュフローは潤沢であり、しかもいざとなればリストラすればいくらでもコストカットできるわけで、景気後退の悪影響よりも金融緩和後退の方が効果が強く出るために、昨日も上昇した。
一方でラッセル2000は緩やかにしか金融緩和されないために、もろに景気後退の悪影響の方が先に出てしまう企業の方が多いので、昨日は大型株が上昇する一方で下落に転じてしまった。
こういうのを見ると、以前のブログ記事でも書いたが大型企業が中小型企業を踏み台にして相対的に上昇するという構図は何も変わっておらず、さらに言えば大企業有利なインフレ世界であることを下記記事であらためて確認し、その前提でじっくり大企業中心の株ポートフォリオで攻めることが重要だろうと思う。
【過去参考記事】
デフレからインフレへなぜ世界は大きくレジームチェンジしたのか?
まあどうすべきか悩んだらS&P500 or ナスダック100のインデックス投信かETF買っとけばいいんじゃないの?という結論である。
日々金融市場で思ったことや金融データをつぶやいている村越誠のツイッターはこちらのリンクをクリック
景気後退と金融緩和の綱引きの勝者を探すべし。
2~3月の米国株の下落で、XやYoutubeでは米国の景気後退懸念で暴落の予兆がある!キリッとか言い切る人が続出していた。
特に、これまでバランスよく相場を見ていた人ほどなんか急に米国景気後退懸念がもう目の前なので、株価暴落間違いなしといきなりテンション高く啖呵切っちゃう状況となっている。
個人的には米国の景気減速というのは徐々に明らかになっていることは確かであるものの、一方でFRBが慌てない形で金融緩和を継続しており、言ってみれば過去30年ではあまり見ることができなかった景気後退と金融緩和が拮抗している非常に稀な景気状態にあり、景気後退の悪影響の方が強いのであれば株価は下落、金融緩和の影響の方が強いのであれば株価は上昇という判断になる、
しかし、個人的には相場全体でどちらか一方が強く出るとは思っておらず、銘柄やセクターによって反応は分かれるのではないかと思っている。
まだ金利水準が高い状態のまま徐々に景気後退の悪影響が強く出ている企業の株は下落する一方で、景気後退の影響より金融緩和でいくらでもお金を借りられる要素の方が強い企業は金融緩和サポート効果の方が高いために株価が上昇していくのである。
そして実際にこの流れが明確化したのは昨日の米国株式市場である。
ナスダックが上昇した一方で、ラッセル2000は下落したわけである。
【ナスダック100のチャート】

【ラッセル2000のチャート】

ナスダックはメガテックを中心に景気後退といっても業績は伸び続けているためにキャッシュフローは潤沢であり、しかもいざとなればリストラすればいくらでもコストカットできるわけで、景気後退の悪影響よりも金融緩和後退の方が効果が強く出るために、昨日も上昇した。
一方でラッセル2000は緩やかにしか金融緩和されないために、もろに景気後退の悪影響の方が先に出てしまう企業の方が多いので、昨日は大型株が上昇する一方で下落に転じてしまった。
こういうのを見ると、以前のブログ記事でも書いたが大型企業が中小型企業を踏み台にして相対的に上昇するという構図は何も変わっておらず、さらに言えば大企業有利なインフレ世界であることを下記記事であらためて確認し、その前提でじっくり大企業中心の株ポートフォリオで攻めることが重要だろうと思う。
【過去参考記事】
デフレからインフレへなぜ世界は大きくレジームチェンジしたのか?
まあどうすべきか悩んだらS&P500 or ナスダック100のインデックス投信かETF買っとけばいいんじゃないの?という結論である。
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