違法オンラインカジノ337万人利用 賭け金競輪超え1兆円

一発逆転思考は大体有害。

最近オンラインカジノにのめりこんで、多額の借金をして破滅している人がぽちぽち出ているというニュースがちらほら出ているが、株式投資にも共通するなあと思ったのでまとめていきたい。

日本では基本的にギャンブルが制限されているわけであるが、法の穴をついてオンラインギャンブルが日本人にアプローチをかけていたりする。
普通に考えるとオンラインギャンブルこそ確率をかなり恣意的に動かすことが可能なので、長くやればマイナスサムゲームであることは普通の頭であれば理解できるはずなのであるが、のめりこんでしまい、自分のお小遣いの範疇で我慢できる人ならともかく、借金までしてベットしてしまい、最終的にすってんてんになって破滅するという人がでているということである。

リスクリワードをきちんと考えられる人であればなんでこんな明らかに負けるとわかっているものに夢中になるんだと思うかもしれないが、大体は一発逆転思考とサンクコストに囚われている。
一部ギャンブル中毒だと違ったりするが、結局ギャンブルで一発逆転したいという欲と、負けが込んでしまった場合はここでやめたらもう取り戻せないというサンクコスト意識に囚われてどんどんベット金額を増やしてしまい、結局止められず破綻するまで続けてしまうという話である。

そして、これは株式投資でも同じである。
投資では米国株インデックス投資で無理をしなければ、中長期的にはプラスになる可能性が相当高いプラスサムゲームであるが、S&P500の歴史的な年率リターンが11%ぐらいという中で、そのリターン率では自分の手持ち資金を考えると人生を変えるリターンには絶対になれないorすぐに金持ちになりたいという欲が頭をもたげる。

そのため、一発逆転を狙い、無理なレバレッジをかけたり、ボラティリティで上振れるしか期待できないクソ株を買い向かってしまう。
しかし、こういう投資は得てして相場が下振れた時に耐久性がなく、必ず損切りスキルとセットになるのだが、一発逆転を狙ってしまう人に冷静な損切りスキルなどあるわけもなく、さらにマイナスになった時にサンクコストが気になってしまい、買い増しナンピンしたりしてより地獄に突き進んでしまったりする。
最近だとXで一部日本人に狂信的に発生しているJMIA株に夢中になっている人は大体その類ではないだろうか?

【JMIAのチャート】
タイトルなし


このように投資もギャンブルもそうであるが、一発逆転思考は基本的にごく一部を除いて冷静な判断ができないために、そもそも金を入れた時点で冷静に考えればマイナスサムゲームであることが十分考慮できず、引き際も見定められなくて結局破滅するのがほとんどであり、一発逆転思考に自分が囚われて無謀なリスクを取っていないかどうかは常にチェックしていきたいところである。

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