FOMC、政策金利据え置き-利下げ急ぐ必要ないとパウエル議長
やんわりー。
注目のFOMCがあったので内容と市場の反応をまとめていきたい。
市場は最初から利下げなしだし、せいぜいQT終了についてスケジュールを議論しているかどうかぐらいしか材料でないやろということで、そもそも今回のFOMCは過去2~3年で考えると非常に注目度の薄いFOMCな雰囲気であったが、概ねその通りという内容となった。
声明文しか出ていないタイミングではインフレ鈍化の進展に関する文言が削除されて短期金利がガバっと上昇する展開が見られたが、記者会見でその文言に対した意味はないとばっさり切られて結局金利は完全にいってこいの展開となった。
これは足下で3月利下げが3割ぐらい織り込まれている状態となっている中で、変に利下げを織り込まれないように文書上では牽制しながらも、これをネタに米債金利が跳ねられても本意じゃないので記者会見で釘を刺したという認識が正しいように思う。
それ以外では労働市場は引き続き堅調・インフレ2%達成のために頑張りますーというお決まりの話しか出てこなかった。
QTについても継続すると言及し、ここについても何も手がかりは得られなかった。
なお、関税やトランプから何か連絡があったかみたいな政治ネタについては実質的に一切知らんという態度であった。
総合的に見ると、統計データが動いていない中でFRBは過剰に利下げを織り込まれるのも嫌だし、かといって利上げ再開みたいなアホ丸出しな煽りが市場で発生しないように相当注意しており、はっきり金融政策の方向性を決めるための統計データが出るまで両サイドが変に織り込まれていないようにするというバランス取りに腐心していることがうかがえる。
唯一残念だったのはQTの終了時期について議論しているといった言質が取れず、QTはまだ続くんですねえというところだけだろうか。
こういったことを考慮すると、もはやFRBが相場を動かす材料にはならず、統計データが市場を動かす一番の材料になるため、経済変動自体をきちんと丁寧に認知することが重要になる。
全体的に言えば、現在の金利水準が決して米国の様々なステイ九ホルダーにとって心地よい水準ではないわけで、そういった意味では米債金利は当面ボラティリティは小さくなっていきそうで、結局FOMC終わったら金利は前日の位置からほとんど変わらない位置にいることからもしばらく金利で事件は起きなさそうですねというのを感じさせる雰囲気となった。
株はあっちにいったりこっちにいったりという感じであったが、とりあえず何も手掛かりなしというのがわかると、すぐにマイクロソフトやメタなどのビッグテックの決算が控えていたこともあり、そちらにフォーカスしにいく動きとなり、小幅下落程度で終わる形となった。
【S&P500のチャート】

日々金融市場で思ったことや金融データをつぶやいている村越誠のツイッターはこちらのリンクをクリック
やんわりー。
注目のFOMCがあったので内容と市場の反応をまとめていきたい。
市場は最初から利下げなしだし、せいぜいQT終了についてスケジュールを議論しているかどうかぐらいしか材料でないやろということで、そもそも今回のFOMCは過去2~3年で考えると非常に注目度の薄いFOMCな雰囲気であったが、概ねその通りという内容となった。
声明文しか出ていないタイミングではインフレ鈍化の進展に関する文言が削除されて短期金利がガバっと上昇する展開が見られたが、記者会見でその文言に対した意味はないとばっさり切られて結局金利は完全にいってこいの展開となった。
これは足下で3月利下げが3割ぐらい織り込まれている状態となっている中で、変に利下げを織り込まれないように文書上では牽制しながらも、これをネタに米債金利が跳ねられても本意じゃないので記者会見で釘を刺したという認識が正しいように思う。
それ以外では労働市場は引き続き堅調・インフレ2%達成のために頑張りますーというお決まりの話しか出てこなかった。
QTについても継続すると言及し、ここについても何も手がかりは得られなかった。
なお、関税やトランプから何か連絡があったかみたいな政治ネタについては実質的に一切知らんという態度であった。
総合的に見ると、統計データが動いていない中でFRBは過剰に利下げを織り込まれるのも嫌だし、かといって利上げ再開みたいなアホ丸出しな煽りが市場で発生しないように相当注意しており、はっきり金融政策の方向性を決めるための統計データが出るまで両サイドが変に織り込まれていないようにするというバランス取りに腐心していることがうかがえる。
唯一残念だったのはQTの終了時期について議論しているといった言質が取れず、QTはまだ続くんですねえというところだけだろうか。
こういったことを考慮すると、もはやFRBが相場を動かす材料にはならず、統計データが市場を動かす一番の材料になるため、経済変動自体をきちんと丁寧に認知することが重要になる。
全体的に言えば、現在の金利水準が決して米国の様々なステイ九ホルダーにとって心地よい水準ではないわけで、そういった意味では米債金利は当面ボラティリティは小さくなっていきそうで、結局FOMC終わったら金利は前日の位置からほとんど変わらない位置にいることからもしばらく金利で事件は起きなさそうですねというのを感じさせる雰囲気となった。
株はあっちにいったりこっちにいったりという感じであったが、とりあえず何も手掛かりなしというのがわかると、すぐにマイクロソフトやメタなどのビッグテックの決算が控えていたこともあり、そちらにフォーカスしにいく動きとなり、小幅下落程度で終わる形となった。
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