http://www.reins.or.jp/library/2024.html
↑中古住宅不動産市場統計を出しているレインズデータライブラリーのHP

東京以外の実需メインのところが明らかに停滞。

毎月レインズデータライブラリーで発行されている首都圏の中古住宅不動産市場動向の2024年8月データを今回は確認していきたいと思う。

まずはマンション。

【中古マンション市場の概況】
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ぱっと概要だけ見ると、全体として成約件数が減少して、若干減速感はあるけど堅調そうじゃない?という風に見える。
全体成約件数の減少は、石破ブラックマンデーの影響というより、どちらかというと普通に日銀の利上げで住宅ローン金利が上がったという影響の方が大きいように思うが、そうなると住宅価格が高止まりする中で実需は結構影響受けるんじゃないのかという発想になる。

【地域別在庫状況】

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地域別を見ると、それを裏付ける情報が明らかに見えてくる。
首都圏というくくりで見ると在庫価格自体は伸びているのだが、その伸びは東京であり、神奈川・埼玉・千葉は在庫価格が下落している。
しかも在庫自体も前年比で増加しており、だぶついていることが明らかになっている。

この辺は下記日経新聞でも記事にされている

【参考ニュース】
中古マンション、都外で売れず 価格高騰・金利上昇の影


しかし、成約価格を見ると在庫価格動向よりはよっぽどマシな動きであることも確かである。

【成約価格推移】
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成約価格だけ見ると神奈川こそ横ばいだが、埼玉・千葉は普通に一桁半ばぐらい上昇している。
というのを踏まえると、東京以外の地域では明らかに物件の選り好みで二極化していると考えるのが妥当になる。
売れる物件は高値でもまだ即売れる展開であるが、売れない物件はとことん売れないという駅前大規模タワマンが大正義で他はウンコみたいな考え方が続いているように見える。

一方でどう解釈すれば良いのか悩むのは東京区部の成約減・在庫減・成約価格上昇・在庫価格上昇である。

【在庫・新規登録・成約価格推移】
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東京以外が駄目ということは、逆に言えば東京が非常に堅調ということである。
実際に東京区部は成約が減りながらも、在庫も減っていて成約価格・在庫価格とも高値スパイクしている。
もちろん海外投資家の動きというのもあるが、成約減少しているから住宅ローン金利の上昇の影響がないわけではないはずである。
一方で在庫は減ってるし、新規登録も減りながら成約価格も在庫価格も上昇している。

これは複雑に考えると以下の通りになる。
金利上昇で買えないと考えた人は普通に買っていないという考え方で正しいと思われる。
一方で、最近買った人はそもそもしばらくは売らないという覚悟が決まっているために、市場に在庫が出回らないという状況になっている。
さらに買おうと覚悟が決まった人は、住宅ローン金利が本格的に上がると与信が伸びなくなるので、与信があるうちに買ってしまおうと腹を括って買い急いでいると考えられる。
だから人気物件の成約価格は上昇しているのである。
これが不思議な中古マンション統計に出ていると考えることができる。

ただし、これは実際に住宅ローン金利がもう一段上昇すると動きとしては止まりやすい話で、市場全体が鈍化しているという考え方は正しいように思う。
しかし、やはり東京では在庫が溢れないために、市場が悪くなってもおそらくそんなに住宅価格は下がらずに、逆にまた金利が下がってくると、給与の伸びと併せて新高値を目指しやすい地合いが継続するように思う。

この辺の基本的な考え方は下記過去記事を参考にしてもらいたい。

【過去参考記事】
住宅不動産価格の先行きを予想するために知っておくべき不動産需給サイクルとは?

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