【参考文献】
https://www.boj.or.jp/research/wps_rev/wps_2024/data/wp24j10.pdf
↑日銀の25年間多角レビューの文書
日銀のぼかした回答の理由がここにある。
この前に日銀の金融政策決定会合について、非常にぼかした回答しかでてこなかったことについて書いてきたが、ちゃんとデータを見ていない人とか知識がない人はこの前までデフレであったのに、もうインフレが続くのではないか、そして利上げを早くすべしという相当血迷ったことを考える人は素人だけでなく、比較的きちんとマーケットを見ているプロにも多い。
しかし、記事上部のリンクにある日銀の25年間多角レビューの中身を見た時に、インフレ率の要因内訳が記載されていたので、これをつぶさに見ていくと、なぜ日銀は前回の金融政策決定会合はなるべく利上げ時期を悟られないようにぼかしたのかが分かる内容であった。
【日銀分析のインフレ率要因分析】

結局ここに前回日銀の金融政策決定会合で答えが全部濁すようなレベルであやふやであったのかという解答があると思う。
一旦日本年間インフレ上昇率が4%になった時に、そのうち海外要因が2%も占めている上に、さらに為替も0.3%ぐらいあるために、国内要因は1.7%分しかない。
うち大きな要因は国内金融政策要因で、実質国内需要による真水的な上昇は少ないことがうかがえる。
こうしたことを考慮すると、国内金融政策分のプラスは圧縮していくように調整すべきという話は妥当であるが、逆にインフレ率にマイナスに作用させるほど先行きに自信あるようなものかというと、海外要因全部剥げたらちょっとまずくないですかという話になる。
そして、実際に米国の景気が怪しくなっている中で、海外要因がじりじり剥げそうになっている中で、今慌てて金融政策を変更させることが逆にリスキーとなっている。
しかも、為替要因も前年末と同程度の位置にまでバックしていることを考えると、逆に為替に無理に円高圧力をかけにいくことも、本来日銀のターゲット2%に対して届かない形で本来すべきではない金融引き締めをやってしまうのではないかという心配が出てしまう。
さらに世界情勢を考慮すると、ますます日銀は利上げペースについて慌てる必要性がない。
以前の記事にも書いた通り、現在世界主要国において日銀は金融政策において最後尾にはおらず、代わりに中国のPBOCが最後尾にいてくれている。
そのため、ひたすら金融緩和に追い立てられるのは中国であり、日銀は相当フリーハンドでどう動くべきかをじっくり考える時間的猶予が存在しているのである。
こういうことを考えると、現時点ですぐに政策金利は1%になると考えるのはいくらなんでもタカ派的すぎるし、逆にもう日銀は金融政策について出遅れたという言説も世界の実状を理解していない人達と一蹴すべきところだろうと思う。
日々金融市場で思ったことや金融データをつぶやいている村越誠のツイッターはこちらのリンクをクリック
https://www.boj.or.jp/research/wps_rev/wps_2024/data/wp24j10.pdf
↑日銀の25年間多角レビューの文書
日銀のぼかした回答の理由がここにある。
この前に日銀の金融政策決定会合について、非常にぼかした回答しかでてこなかったことについて書いてきたが、ちゃんとデータを見ていない人とか知識がない人はこの前までデフレであったのに、もうインフレが続くのではないか、そして利上げを早くすべしという相当血迷ったことを考える人は素人だけでなく、比較的きちんとマーケットを見ているプロにも多い。
しかし、記事上部のリンクにある日銀の25年間多角レビューの中身を見た時に、インフレ率の要因内訳が記載されていたので、これをつぶさに見ていくと、なぜ日銀は前回の金融政策決定会合はなるべく利上げ時期を悟られないようにぼかしたのかが分かる内容であった。
【日銀分析のインフレ率要因分析】

結局ここに前回日銀の金融政策決定会合で答えが全部濁すようなレベルであやふやであったのかという解答があると思う。
一旦日本年間インフレ上昇率が4%になった時に、そのうち海外要因が2%も占めている上に、さらに為替も0.3%ぐらいあるために、国内要因は1.7%分しかない。
うち大きな要因は国内金融政策要因で、実質国内需要による真水的な上昇は少ないことがうかがえる。
こうしたことを考慮すると、国内金融政策分のプラスは圧縮していくように調整すべきという話は妥当であるが、逆にインフレ率にマイナスに作用させるほど先行きに自信あるようなものかというと、海外要因全部剥げたらちょっとまずくないですかという話になる。
そして、実際に米国の景気が怪しくなっている中で、海外要因がじりじり剥げそうになっている中で、今慌てて金融政策を変更させることが逆にリスキーとなっている。
しかも、為替要因も前年末と同程度の位置にまでバックしていることを考えると、逆に為替に無理に円高圧力をかけにいくことも、本来日銀のターゲット2%に対して届かない形で本来すべきではない金融引き締めをやってしまうのではないかという心配が出てしまう。
さらに世界情勢を考慮すると、ますます日銀は利上げペースについて慌てる必要性がない。
以前の記事にも書いた通り、現在世界主要国において日銀は金融政策において最後尾にはおらず、代わりに中国のPBOCが最後尾にいてくれている。
そのため、ひたすら金融緩和に追い立てられるのは中国であり、日銀は相当フリーハンドでどう動くべきかをじっくり考える時間的猶予が存在しているのである。
こういうことを考えると、現時点ですぐに政策金利は1%になると考えるのはいくらなんでもタカ派的すぎるし、逆にもう日銀は金融政策について出遅れたという言説も世界の実状を理解していない人達と一蹴すべきところだろうと思う。
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