日銀の年内追加利上げを7割弱が予想、最多は12月の44%-サーベイ

やはり考えるポイントは多い。

日銀の利上げについて以前のブログ記事で色々書いたが、さらに色々考えた結果、まだ考えるべきポイントを書くべきだろうなと思い、追加で書こうと思った次第なので、まとめていきたい。

日銀の金融政策正常化は以前から難儀な仕事であることはささやかれていたわけである。
黒田日銀から植田日銀に変わる際、マイナス金利・YCC・国債買い入れのいずれも解除したら国債金利が暴騰して国債価格は暴落すると真面目に言われていたわけである。(今から考えると笑い種であるが)
しかし、植田日銀はここをかなり上手くコントロールし、マイナス金利・YCC解除までは10年国債金利に大きなショックを与えずに行うことに成功してきた。
しかし、それだけではまだ金融政策正常化までは道半ばで、本当の意味での正常化には国債買い入れ減額まで着手する必要性があった。

しかし、追加で難儀なことにここで短期の実質金利が-2%を超えていたことによって、キャリートレードによる円安が進んできたために、短期実質金利を一定程度是正する必要になった。
(これは円安だから利上げしたというよりは、円安の原因となっていた短期実質金利の深さを是正しにいったという言い方が正しい)
つまり政策金利の引き上げが必要になったわけだが、まだ欧米各国でインフレ再燃懸念がある中で政策金利引き上げをした場合に長期国債金利が予想外に上昇してしまい、VARショックみたいになることが非常に怖い局面であった。

そう考えると、ショックを与えずに国債買い入れ減額+利上げをするためにはピンポイントで欧米が本格利下げに着手する前かつインフレは低下基調で国債金利が上がるわけないという確信が市場参加者の間で醸成されるという、非常に短いピンポイントな期間で金融政策の変更をする必要性があったように思う。

そして、実際に7月末の日銀の政策決定会合では既に米国で労働市場・インフレの軟化が明らかに自信があるレベルになってきた一方で、まだ明らかな米国の金融政策緩和の手前という絶妙なタイミングで迎えることに成功し、ここしかないというタイミングで利上げと国債買い入れ減額を同時にぶつけることに成功したわけである。
これによって一定程度の円安是正が行えた上に、長期金利の暴騰なしで乗り越えることに成功したという見方もできるわけである。

【日本国債10年金利のチャート】
タイトルなし


なので、今回の日銀の金融政策変更について株投資家から見れば無能っぽく見えるが、債券投資家から見ると相当練りこまれて行ったものだなと評価しているわけで、一概に単純な評価を行うことが難しい内容であるため、この判断が良かったかどうかについてはおそらくもっと将来にならないとわからないのではないかなと思う結果となった。
まあ株についてはオプション利用して調子こいていたやつがいたというだけな気がするので、この辺で一回お灸据えられるぐらいは、まああって当然かなと思う次第だ。

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