中国、7カ月ぶり元安 人民銀行は政策金利据え置き

これはやってしまったかもしれない。

ここもと中国は脱ドルをお題目にゴールドを買い続けていたというのは当ブログでは以前に記事にしたのは記憶に新しい。

【過去参考記事】

金価格上昇のエンジンであった中国政府買いが予算制約で止まる

しかし、このゴールド買いが終了したという報道と同時に人民元が対米ドルで安くなり始めたのである。
これは個人的には偶然重なっただけではないと考えており、何かしらつながりがあるのではないかと考える必要性を感じた。

【人民元(対ドル)のチャート】
タイトルなし


これまで中国政府のゴールド買いの原資は米国債を売却することによって捻出してきたものであることは、既に衆知の事実である。
資金を捻出するために米国債を売却する際は普通に考えると売りやすいポジションから売っていることはなんとなく想像つきやすいところだと思う。
そうなると流動性が高くマーケットインパクトの低い手前側の債券を売却することが妥当だと思われる。
奥側の債券だと、まだ金利上昇による含み損があったりして、これを売ると損失確定みたいになってしまうなどの事情もあったりするだろう。

しかし、ここで考えなければいけないのは、一般的に自国通貨買い・米ドル売りの為替介入をする際には、今回の金現物買いの原資を作るのと同様に米ドル現物・Tbill・Tbillより長いが短期ゾーンの米国債を売却することによって介入原資を作るわけである。
この辺は最近の日本財務省の為替介入でも色々介入原資についても報道されているわけなので、それと併せて調べてもらうとわかりやすいかもしれない。

そう考えると、ゴールド買いの停止と人民元安について段々となぜリンクするのかわかってくる。
ゴールド買いが停止したのは、過去記事にも書いたが、普通に考えれば予算の制約である。
つまり、これ以上米国債を売却することは円滑な米ドル処理において支障をきたす可能性があるので、ここで停止しているわけである。
逆に言えば、これ以上米国債を売却する余地というのはよっぽど緊急事態にならないと動けないわけである。
また買ったばかりのゴールドを売ることは、中国政府の政策ミスを匂わせるものになるので、脱ドルを看板に掲げる中で、即座に売却することは難しい。
そうなると、実は人民元が対米ドルで安くなろうとする際に介入原資が足りないのではということになる。

当ブログ程度の人間がこれぐらいの推理はできるので、ヘッジファンドのいくつかはこれぐらいのことは考えているだろうと思う。
習近平が考えた「俺が考えた最強の脱ドル戦略」なんてものは穴だらけであり、そこの弱みにつけこんだ人民元ショートぐらいは思いつきやすい。
景気も弱含んでいる中で、変に人民元ショートのコストを高くしたりすると景気阻害要因にもなるわけで、以前より人民元を防衛することが実は中国政府にとって難しくなっているのではないのか?

以上がなんとなくだが、急に人民元が対米ドルでレンジを外れて安くなり始めている原因なように思われる。

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