岡崎良介 米国経済徹底分析【3月FOMC議事要旨『移民に困惑するFRB』|〇回登場した移民という言葉
↑Youtubeの動画リンクです。
やっと全体像が見えてきた気がする。
これまで米国経済については多くの人がXで議論したり、Youtubeで持論をかましたりしているが、どうもどれもしっくりこないというのが個人的な感触であった。
個人的にはいくらなんでもこれだけ金利水準変わったのに、景気強いという言い方に非常に違和感があり、実際に当方のハト的考え方はここ数ヵ月ことごとく外れてきたのが現状だ。(悲しい)
しかし、上記のみんな大好き岡崎良介氏のFOMC議事要旨の分析話で「米国経済統計は移民によって動かされている」という話を聞いて、現在の米国景気動向と相場動向についてようやく全体像が見えて腹落ちしたので、それをまとめていきたい。
上記動画で岡崎氏が論じているように、低賃金労働者として働く移民が大量に流入していることが現在の米国景気牽引要因である。
移民が入って金を借りて生活基盤を作るが、その需要がさらに労働力を必要とするために移民が入ってくるという流れである。
そのため、雇用統計での労働者増加が続いているが、低賃金労働者中心+マルチプルジョブホルダーで賃金の伸びは全体として緩やかに低下している一方で、米国のGDPが伸びている背景ということである。
ここまでは上記動画で岡崎氏が論じている部分であるが、ここでひらめいたのは、新規移民ブーストと既存移民+在住者の生活の苦しさである。
新規移民というのは無借金で米国内に入ってくるため、
一方で、既存移民+在住者というのは既に借金をこさえて生活をしているわけである。
新規移民はまず生活基盤を整えるために衣食住の基本的なものを借金で用意する。
これが米国での底堅い需要を生んでいるというわけである。
しかし、この米国での底堅い需要というのは衣食住の基本的な部分がメインである。
一方で、生活基盤が築けている既存移民+在住者というのは既に多額の借金をしているわけで、そこからさらに借金による消費というのは高金利で行うことになっているので手控えている。
そのため、実は高額消費系の中でも嗜好品チックなものを扱っている銘柄の業績がパッとしない。
例えば中国人にブランドマーケティングを寄せすぎたLVMH・転売ヤーの都合前提でビジネスを組んでしまったナイキ・補助金なしでは食指が働かない高価格車のテスラなどが挙げられ、これらの株価が下落するのは当然という話につながる。
つまり、巷の米国再利上げ派が叫ぶほど米国経済に余裕はなく、薄氷を踏むような状態というのが現状だ。
一方で移民流入が好循環サイクルを生み出していることは、暴落論派がいうようないきなり断絶的な景気後退が起こる前に利下げできる余地および猶予期間がたっぷりあることを意味しているわけである。
なので、米国再利上げ派も暴落論派も見ている材料については何も考えずに論じるとそう思えてしまうが、実際はよくよく精査すると移民ブーストを誇張しすぎているか軽んじすぎているかのどちらかにすぎないというのが実態であろうと思う。
FRBも議事要旨の中で評価が難しいと半ばさじを投げているわけなので、現状FRBもどうすべきかを考えあぐねているというのが現状だ。
しかし、債券投資家はどうやらそこまで難しいことを考えずに、勢いで米国債先物売ったり、オプションでプット買ってコール売るみたいなトレードをヘッジ目的で大量に行ったがために、気づいたら5年債が4.7%と、お前5年内に利下げ2回しかないとか思ってるとかアホちゃうかという金利位置になっている。
【米国債5年金利のチャート】
そしてさすがにこの金利動向に対して株投資家が脇腹をえぐられる形で立ち尽くしているのが現状だ。
つまり、市場で米国経済は移民ブーストで嵩増しされているにすぎず、再利上げするほど強くはないし、なんなら在住者の懐事情考えたら利下げが妥当だという議論が出ないと、さすがにここからのんきに株価は上がらないし、さらに言えば既に金利が間違っている可能性が高いので、株価もこれに釣られる形で間違った動きになる、つまり調整しにいく可能性が高いと考える。
ここまで考えが巡れば、株はこれから間違った動きをするというのが既に想定・準備できるので、株がここからもう一段下がって皆がフリーズしたところでそろりと追加買いエントリーをしていけば、今年の投資に関する仕事の半分以上は終わったも同然だろうと思うので、引き続きお手付きをしないように気を付けて、機が熟すのを待ちたいと思う。
日々金融市場で思ったことや金融データをつぶやいている村越誠のツイッターはこちらのリンクをクリック
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やっと全体像が見えてきた気がする。
これまで米国経済については多くの人がXで議論したり、Youtubeで持論をかましたりしているが、どうもどれもしっくりこないというのが個人的な感触であった。
個人的にはいくらなんでもこれだけ金利水準変わったのに、景気強いという言い方に非常に違和感があり、実際に当方のハト的考え方はここ数ヵ月ことごとく外れてきたのが現状だ。(悲しい)
しかし、上記のみんな大好き岡崎良介氏のFOMC議事要旨の分析話で「米国経済統計は移民によって動かされている」という話を聞いて、現在の米国景気動向と相場動向についてようやく全体像が見えて腹落ちしたので、それをまとめていきたい。
上記動画で岡崎氏が論じているように、低賃金労働者として働く移民が大量に流入していることが現在の米国景気牽引要因である。
移民が入って金を借りて生活基盤を作るが、その需要がさらに労働力を必要とするために移民が入ってくるという流れである。
そのため、雇用統計での労働者増加が続いているが、低賃金労働者中心+マルチプルジョブホルダーで賃金の伸びは全体として緩やかに低下している一方で、米国のGDPが伸びている背景ということである。
ここまでは上記動画で岡崎氏が論じている部分であるが、ここでひらめいたのは、新規移民ブーストと既存移民+在住者の生活の苦しさである。
新規移民というのは無借金で米国内に入ってくるため、
一方で、既存移民+在住者というのは既に借金をこさえて生活をしているわけである。
新規移民はまず生活基盤を整えるために衣食住の基本的なものを借金で用意する。
これが米国での底堅い需要を生んでいるというわけである。
しかし、この米国での底堅い需要というのは衣食住の基本的な部分がメインである。
一方で、生活基盤が築けている既存移民+在住者というのは既に多額の借金をしているわけで、そこからさらに借金による消費というのは高金利で行うことになっているので手控えている。
そのため、実は高額消費系の中でも嗜好品チックなものを扱っている銘柄の業績がパッとしない。
例えば中国人にブランドマーケティングを寄せすぎたLVMH・転売ヤーの都合前提でビジネスを組んでしまったナイキ・補助金なしでは食指が働かない高価格車のテスラなどが挙げられ、これらの株価が下落するのは当然という話につながる。
つまり、巷の米国再利上げ派が叫ぶほど米国経済に余裕はなく、薄氷を踏むような状態というのが現状だ。
一方で移民流入が好循環サイクルを生み出していることは、暴落論派がいうようないきなり断絶的な景気後退が起こる前に利下げできる余地および猶予期間がたっぷりあることを意味しているわけである。
なので、米国再利上げ派も暴落論派も見ている材料については何も考えずに論じるとそう思えてしまうが、実際はよくよく精査すると移民ブーストを誇張しすぎているか軽んじすぎているかのどちらかにすぎないというのが実態であろうと思う。
FRBも議事要旨の中で評価が難しいと半ばさじを投げているわけなので、現状FRBもどうすべきかを考えあぐねているというのが現状だ。
しかし、債券投資家はどうやらそこまで難しいことを考えずに、勢いで米国債先物売ったり、オプションでプット買ってコール売るみたいなトレードをヘッジ目的で大量に行ったがために、気づいたら5年債が4.7%と、お前5年内に利下げ2回しかないとか思ってるとかアホちゃうかという金利位置になっている。
【米国債5年金利のチャート】
そしてさすがにこの金利動向に対して株投資家が脇腹をえぐられる形で立ち尽くしているのが現状だ。
つまり、市場で米国経済は移民ブーストで嵩増しされているにすぎず、再利上げするほど強くはないし、なんなら在住者の懐事情考えたら利下げが妥当だという議論が出ないと、さすがにここからのんきに株価は上がらないし、さらに言えば既に金利が間違っている可能性が高いので、株価もこれに釣られる形で間違った動きになる、つまり調整しにいく可能性が高いと考える。
ここまで考えが巡れば、株はこれから間違った動きをするというのが既に想定・準備できるので、株がここからもう一段下がって皆がフリーズしたところでそろりと追加買いエントリーをしていけば、今年の投資に関する仕事の半分以上は終わったも同然だろうと思うので、引き続きお手付きをしないように気を付けて、機が熟すのを待ちたいと思う。
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