個人向け国債、高まる存在感 12月発行分11年ぶり高利率

否が応でも資産防衛を考えさせられる時代。

当ブログでは基本的にはリスク資産への投資をすることを前提に書いており、 ブログ読者のほとんどが株式投資をしている人だろうと思う。
昨今の積み立て投資ブーム、心理的ハードルの低下、さらに日本社会がデフレから脱却しつつある中でインフレから資産を守るための投資の必要性が生じているということもあり、確実に株式投資人口が増えているとは感じるものの、一般世間から見るとまだマイナーな部類に入るものと思われる。

特にリスク資産の価格変動が嫌だと言う人はやはり多いわけで、自分の資産が上下10%以上動く値動きに耐えられないという人は多いと思う。
そういう人は株は嫌だ、為替も嫌だ、不動産も嫌だということで基本的に円預金に固執しているわけである。
ただ、現実的な話として日本の総合インフレ率は足下で2%以上あるわけで、金利がつかない円預金では資産金額は購買力的には目減りしてしまうわけで、何かしらの対処は必要になってしまう。

個人的には、そういった人は最低限個人向け変動国債10年に投資すべきだろうと思う。

【個人向け国債の利率】
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この個人向け変動国債10年は数ある投資資産の中ではリスクは非常に低い。
理由として、本来債券に投資した場合に受ける金利変動を受けず中途解約ができることにある。
説明書きを見ると、中途解約はいつでも可能で、しかもきちんと当初元本がそのまま払い出される。
ただし、手数料として過去2回分の利払いは没収されてしまうことには留意が必要だ。
またこうした特典があることから、この個人向け変動10年国債の金利は、本来の10固定年国債金利より低めに設定されていて、10年固定国債金利×0.66で計算される。

それでも足下の10年国債金利で0.6%の金利が受け取れるわけである。
さらに国債金利がまだ上昇するのであれば半年ごとに利率が改定されるので、受け取り利率が上昇する可能性もある。
(まあ逆に金利下がって受け取り利率が下がる可能性もあるわけだが)
少なくとも金利がつかない円普通預金よりはずっとマシな選択だろうと思う。
いくら投資嫌いだからといっても、現実としてインフレ基調で推移しているわけなので、いかに資産を防衛するかは常に考える必要性がある時代になったと考えるべきだろうと思う。
(というより何も工夫せずに資産防衛ができていたデフレの時代が異常事態だったというわけでして・・・)

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