手付金0円で家が買える「ゼロテ」

日本人の借金感覚が変わってきたのかもね。

ツイッターで一部不動産クラスタの間でつぶやきがいくつか「ゼロテ」というものに言及するアカウントがあったので、なんだろうと思って調べてみると、この「ゼロテ」というサービスは、住宅を購入したいが手元に貯蓄がない人向けのサービスのようである。

【ゼロテのホームページ】
https://zerote.info/

具体的にこのサービスについてと、このサービスを見た時に思ったことを書いていこうと思う。

例えば年収1200万円の世帯であれば、ざっくり言って住宅ローンは8倍の9600万円ほど借りれる。
なので、理論的には9600万円の住宅が買えるはずである。
しかし、実際には買えないケースがある。
理由として買う時は手付金が必要なのである。
中古であれば物件価格の5~10%、新築なら5%の手付金支払いが必要である。
なので9600万円の物件を買おうと思えば、480~960万円の手付金支払いが必要になる。
最終的に手付金は住宅引き渡し時に物件価格と相殺されるので、売買契約~引き渡しまでの一時金的なものである。
しかし、この手付金というのは住宅ローンが融資される前なので、一般的には手元資金から出さなければいけない。
しかし、個人的には信じがたいが世の中には与信があっても手元資金がないという人がいるようである。
つまり、9600万円の住宅ローンは借りれるのに、480万円の手元資金が用意できない世帯が存在するのである。

これが例えば起業家とか個人経営の会社代表とかという立場であれば理解はできる。
しかし高収入サラリーマンなのにこの数百万円の手元資金を用意できない世帯が存在するのである。
これまでは、こういった世帯については住宅買えるぐらいの手付金ぐらいド根性で貯蓄しろということで、相手にされてこなかった。
しかし、これに対して「ゼロテ」というサービスは、こういう世帯に対して手付金を融資しますよというビジネスで、ホームページを見る限り、その利率は実質的に年利9%となる。
500万円を借りると、手付支払いから住宅引き渡しまでの最大120日間の融資を手数料15万円でやるということなので、計算上年利9%になる。
かなり金利としては高いが、ゼロテは貯蓄している間の支払い家賃を考えればお得だという論理でこのサービスの魅力をアピールしている。

このサービスの良し悪しはともかくとして(当記事では議論しない)、こういうサービスが出てくるところに日本人の借金感覚について変化が生じてきているように感じた。
2010年代であればこういう借金は身の丈に合っていないということで避けられてきたが、先行き首都圏住宅価格は堅調なんだから借りた方がお得だろうという言説もツイッターでは多く見られた。
しかも実質年利9%でもそういう言い方をするのである。
個人的にはそんなに高収入世帯で手付金払えないというケースは多くないように思うが、本当にそうなのかはわからず、もしかするとそれなりにこういう世帯が存在する可能性もある。
そしてそういう世帯がこのサービスを利用するのであれば、これまでの借金嫌いであった日本人の感覚は変わってきていて、デフレマインドが消えつつあると考えることができるかもしれない。
また、これによって需要が押し上げられるのであれば、住宅価格についてはまだ下がる可能性はないと考えるべきだろうと思う。

というわけで、個人的にサービスについてはともかく、この金融サービスについての拡大動向については注目していきたいと思っている。

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