債券・株に日銀ショック 市場関係者に見通しを聞く
金曜日に市場参加者が想定するよりずっと早く日銀はYCC修正にこぎつけることに成功した。
しかも、YCC修正したにもかかわらず、株価や金利に対する影響についても、これまで市場参加者が想定していたインパクトよりもずっと影響少なくこぎつけられた。
(というよりかなりノーインパクトに近かった)
これまで日銀はいつも金融政策で一番後ろにいるので、日銀が金融引き締めに着手した時は、もう相場は崩れに崩れるという常識があるのだが、なぜ今回は無事金融政策修正にこぎつけたのか考えていきたい。
一般的に2000年以降では、常に日銀が金融政策において一番後ろに位置している状態であった。
そして金融の世界では中央銀行・政府・企業・個人のトータル資金供給量がプラスでないと経済は大崩壊する。
そして普通は中央銀行と政府の 資金供給量は連動するため、減る時は一緒に減る。
その時企業と個人に資金供給量増加を依存しなければいけないのだが、大体は行き過ぎてどこかでマイナスに転じて経済大崩壊というのが一般的な流れだ。
そして、日銀が金融政策で一番後ろにいるために、日銀が金融引き締めに動いてしまうと、世界中で資金供給してくれている中央銀行・政府がどこにもいなくなってしまい、経済が崩壊してしまうという流れだ。
そういうことで、今回YCC修正に日銀がこぎつけたことから、もうこれは相場はおしまいだと考える人がおそらくいるだろう。
しかし、よくよく熟考すると、実は金融政策で一番後ろにいるのは日銀ではないということに気づいた。
じゃあ誰が一番後ろにいるのか?
それは、やはり中国のPBOCである。
しかも既に中国は世界のGDP総額で2位の国であることを考えれば、PBOCが金融政策で一番後ろにいることは、他の国にとって非常に金融政策においてフリーハンドなことが多くなることが想定される。
これまで当ブログでは中国が信じられないレベルの愚策を行ったためにデフレに一気に突っ込んでいることを書いてきた。
【過去参考記事】
これから中国が長いデフレに苦しむ理由
そしてこの状況は容易に解消できないために、中国は今後財政支出と金融緩和という2つのツールを、おそらくは誰もがこれまで想定していなかったレベルで行う必要性に迫られている。
現在のPBOCは10bpsずつちょこちょこ利下げしているわけだが、到底現在の景気悪化に対して足りないわけで、思い切って下げないのであれば、今後もだらだらと政策金利を下げざるを得ないだろう。
さらに中国政府も財政支出面で思い切りが足りなく、だらだらと拡大させる流れに見える。
こうしたことから、実は現在の金融政策サイクルで日銀は一番後ろにいないため、大きなショックなしでYCC修正にこぎつけることに成功したと個人的には予測した。
さらに、相場は金融政策で一番後ろにいるプレイヤーが金融引き締めに走った時崩壊すると考えれば、それは中国PBOCが金融引き締めに動き始めた時だと思われる。
じゃあそれはいつか?
現在の中国景気動向を考えれば少なくとも来年引き締め着手するのは絶対に無理である。
そういったことを考えれば、今日銀は比較的市場にショックを与えずにフリーハンド的に金融政策を変更することが可能なのではないかと考える。
これまでの全く選択肢がなかった状態はPBOCに実質的に押し付けたのである。
日々金融市場で思ったことや金融データをつぶやいている村越誠のツイッターはこちらのリンクをクリック
金曜日に市場参加者が想定するよりずっと早く日銀はYCC修正にこぎつけることに成功した。
しかも、YCC修正したにもかかわらず、株価や金利に対する影響についても、これまで市場参加者が想定していたインパクトよりもずっと影響少なくこぎつけられた。
(というよりかなりノーインパクトに近かった)
これまで日銀はいつも金融政策で一番後ろにいるので、日銀が金融引き締めに着手した時は、もう相場は崩れに崩れるという常識があるのだが、なぜ今回は無事金融政策修正にこぎつけたのか考えていきたい。
一般的に2000年以降では、常に日銀が金融政策において一番後ろに位置している状態であった。
そして金融の世界では中央銀行・政府・企業・個人のトータル資金供給量がプラスでないと経済は大崩壊する。
そして普通は中央銀行と政府の 資金供給量は連動するため、減る時は一緒に減る。
その時企業と個人に資金供給量増加を依存しなければいけないのだが、大体は行き過ぎてどこかでマイナスに転じて経済大崩壊というのが一般的な流れだ。
そして、日銀が金融政策で一番後ろにいるために、日銀が金融引き締めに動いてしまうと、世界中で資金供給してくれている中央銀行・政府がどこにもいなくなってしまい、経済が崩壊してしまうという流れだ。
そういうことで、今回YCC修正に日銀がこぎつけたことから、もうこれは相場はおしまいだと考える人がおそらくいるだろう。
しかし、よくよく熟考すると、実は金融政策で一番後ろにいるのは日銀ではないということに気づいた。
じゃあ誰が一番後ろにいるのか?
それは、やはり中国のPBOCである。
しかも既に中国は世界のGDP総額で2位の国であることを考えれば、PBOCが金融政策で一番後ろにいることは、他の国にとって非常に金融政策においてフリーハンドなことが多くなることが想定される。
これまで当ブログでは中国が信じられないレベルの愚策を行ったためにデフレに一気に突っ込んでいることを書いてきた。
【過去参考記事】
これから中国が長いデフレに苦しむ理由
そしてこの状況は容易に解消できないために、中国は今後財政支出と金融緩和という2つのツールを、おそらくは誰もがこれまで想定していなかったレベルで行う必要性に迫られている。
現在のPBOCは10bpsずつちょこちょこ利下げしているわけだが、到底現在の景気悪化に対して足りないわけで、思い切って下げないのであれば、今後もだらだらと政策金利を下げざるを得ないだろう。
さらに中国政府も財政支出面で思い切りが足りなく、だらだらと拡大させる流れに見える。
こうしたことから、実は現在の金融政策サイクルで日銀は一番後ろにいないため、大きなショックなしでYCC修正にこぎつけることに成功したと個人的には予測した。
さらに、相場は金融政策で一番後ろにいるプレイヤーが金融引き締めに走った時崩壊すると考えれば、それは中国PBOCが金融引き締めに動き始めた時だと思われる。
じゃあそれはいつか?
現在の中国景気動向を考えれば少なくとも来年引き締め着手するのは絶対に無理である。
そういったことを考えれば、今日銀は比較的市場にショックを与えずにフリーハンド的に金融政策を変更することが可能なのではないかと考える。
これまでの全く選択肢がなかった状態はPBOCに実質的に押し付けたのである。
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