AstraZeneca drafts plan to spin off China business amid tensions

中国でいかにリスクヘッジしながら商売するかと皆苦心している様が見える。

上記記事では英国成約大手アストラ是根かが中国ビジネスについて、アストラゼネカチャイナを別途設立して、これを香港市場にIPOさせる方向であるというのが報じられている。

個人的には、これは昨今の中国リスクをなんとかヘッジしながら、中国向け売上高を維持していきたいと考えている先進国企業が苦心しながらその方針を決めていることが窺える内容となっている。
そのことについて今回はまとめていきたい。

なぜアストラゼネカは中国法人を別途法人立てる形でカーブアウトさせようとしているかというと、不測の事態が起きた時にいつでもしっぽが切れるようにするためである。
習近平独裁リスクはめちゃくちゃに高いものの、腐ってもGDPが世界2位の国であることから、その内需の量は膨大である。
上記のようにカーブアウトさせれば、米国の対中制裁に巻き込まれた時は容赦なく切り捨てることにより本国法人にまで影響を与えるようなことにならないようにできるし、知的財産については中国法人に残さずに本国法人とのライセンス契約にすることによってリスクヘッジが可能だ。
そうであるならば、中国国内には単なるマーケティング部門を置いたり、あるいは知財関連は全て本国本社が握り、中国法人とはそのライセンス契約だけを行い、何か没収リスクがあればそのライセンス契約を無効にしてしまうという形式をとるのが一番無難な選択肢になる。

この流れを見ると先進国企業の中国に対する姿勢は概ね明確になったように思う。
コストの面を考えれば中国国内で研究開発までできるのがベストなわけであるが、没収や粛清リスクを考えれば「コストでは割り切れない」自体として目をつぶる流れとなっている。
また上記FT記事にも書いてある通り「他にも同じようなことを考えている会社は多い」とコメントしていることからも、どうせみんな同じこと考えているんだったら、些細なコスト・速さ競争でビハインドすることはそんなにないだろうと考えているということだと思う。

総じてみると、こうした流れは先進国企業の中国ビジネスの進展はスピードを最優先するのではなく、リスクヘッジを常にかけながら売り上げをどう出していくかという流れになるため、中国には没収されて困るような資産は残さないという強い意志が見え、やはり先進国企業の中国投資は基本的に減退方向と見て間違いないだろう。
これは中国景気にはやはりマイナスであり、この分を穴埋めする形で習近平が追加景気対策を決め込まない限りは中国株・香港株については特段投資妙味はないと判断できるだろう。

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