独CPI、5月速報は前年比+6.3% 22年3月以来の穏やかな伸び
欧州のインフレ率は急低下局面へ。
5/31に発表されていたドイツやフランスのインフレ率を見ると、市場予想を大きく下回る形となったことから、欧州の金利は全面的に買いという雰囲気になった。
【ドイツ10年国債金利のチャート】

下回り方もドイツで市場予想6.8%に対して6.3%と、市場予想比-0.1%とかいう話ではなく、0.4~0.5%という幅で下回ったことや、市場にはサプライズとなった。
さらにいうと、欧州のインフレ率は去年の10月に11%弱という米国より高い数値を叩き出したものの、4月時点で既に7%まで低下してきており、今回の発表を踏まえると6%前半レベルにまで落ち着く見込みである。
このペースであれば、一か月ごとに0.5%を超えるペースでインフレ率が低下していくことが期待できそうである。
なぜなら、ここで思い出したいのは欧州のインフレ率上昇は何を主としていたかである。
米国はモノのインフレというのがあったが、どちらかというと国内の労働者需給のひっ迫に伴う賃金インフレ・サービスインフレが主となっていたため、高インフレ率についても粘着性があるとの警戒感が未だ強い。
一方で欧州の高インフレは主に財・エネルギーインフレに由来している。
しかも、賃金インフレについても生活扶助的な側面が大きく、財・エネルギーインフレが落ち着けば賃金上げる必要性ないだろということで相互に落ち着いていくパスが見受けられる。
こうしたことから、他地域と比べて利上げにやや出遅れた後にラガルド総裁が金融決定会合の度ににやけながら大幅利上げしてきたわけだが、そのサイクルももはや終盤となっている。
市場予想ではあと2回利上げがコンセンサスだが、もはやドイツ10年国債を見ていると米国よりはるかに下がりやすいインフレ率を背景にあと1~2回利上げする程度の話はもはや相場には関係ないという動きをしている。
そうでないとそもそもドイツ2年国債金利が2.7%という数値にはならないだろう。
ECBの利上げは7月までで、来年からは利下げラッシュになるだろうということが期待される。
以上から残っている高インフレ地域は労働者需給のひっ迫が尾を引いている米国に限定され、さらに中国の景気が完全に死んでいてモノ・財インフレはせいぜいマイルドな範囲ですよねというのが読みやすい世界になりつつある中、相場の邪魔をするレベルのインフレ懸念というのはもはや心配する必要性はないだろうという判断ができそうだ。
(景気悪化による懸念というのはまた別の話だが)
日々金融市場で思ったことや金融データをつぶやいている村越誠のツイッターはこちらのリンクをクリック
欧州のインフレ率は急低下局面へ。
5/31に発表されていたドイツやフランスのインフレ率を見ると、市場予想を大きく下回る形となったことから、欧州の金利は全面的に買いという雰囲気になった。
【ドイツ10年国債金利のチャート】

下回り方もドイツで市場予想6.8%に対して6.3%と、市場予想比-0.1%とかいう話ではなく、0.4~0.5%という幅で下回ったことや、市場にはサプライズとなった。
さらにいうと、欧州のインフレ率は去年の10月に11%弱という米国より高い数値を叩き出したものの、4月時点で既に7%まで低下してきており、今回の発表を踏まえると6%前半レベルにまで落ち着く見込みである。
このペースであれば、一か月ごとに0.5%を超えるペースでインフレ率が低下していくことが期待できそうである。
なぜなら、ここで思い出したいのは欧州のインフレ率上昇は何を主としていたかである。
米国はモノのインフレというのがあったが、どちらかというと国内の労働者需給のひっ迫に伴う賃金インフレ・サービスインフレが主となっていたため、高インフレ率についても粘着性があるとの警戒感が未だ強い。
一方で欧州の高インフレは主に財・エネルギーインフレに由来している。
しかも、賃金インフレについても生活扶助的な側面が大きく、財・エネルギーインフレが落ち着けば賃金上げる必要性ないだろということで相互に落ち着いていくパスが見受けられる。
こうしたことから、他地域と比べて利上げにやや出遅れた後にラガルド総裁が金融決定会合の度ににやけながら大幅利上げしてきたわけだが、そのサイクルももはや終盤となっている。
市場予想ではあと2回利上げがコンセンサスだが、もはやドイツ10年国債を見ていると米国よりはるかに下がりやすいインフレ率を背景にあと1~2回利上げする程度の話はもはや相場には関係ないという動きをしている。
そうでないとそもそもドイツ2年国債金利が2.7%という数値にはならないだろう。
ECBの利上げは7月までで、来年からは利下げラッシュになるだろうということが期待される。
以上から残っている高インフレ地域は労働者需給のひっ迫が尾を引いている米国に限定され、さらに中国の景気が完全に死んでいてモノ・財インフレはせいぜいマイルドな範囲ですよねというのが読みやすい世界になりつつある中、相場の邪魔をするレベルのインフレ懸念というのはもはや心配する必要性はないだろうという判断ができそうだ。
(景気悪化による懸念というのはまた別の話だが)
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