今年のテーマはいわゆる「特定のモノ需給がタイトな銘柄で低PER・高配当利回りは買い」

ここもと日本株の動きを見ているとオールド銘柄で、低PER・高配当利回りがなんとなく投資妙味ありそうで、足元で上昇をけん引している。
その中で既に火がついているのはやはり日本製鉄だろう。
自分も四季報の銘柄に全部目を通した時に低PER(4-5倍)・高配当利回り(7%)で真っ先に目に入ってきた。
鉄鋼なので業績ボラティリティが多いというのを差し引いても、仮に業績横ばいさえ維持できていれば配当利回りだけでも十分リターンが出るということで、これはさすがに買われるのではと思う感じであった。

【日本製鉄の株価チャート】
タイトルなし

【参考書籍】

会社四季報 2023年1集 新春号

ひとつ懸念点としては中国景気が非常に弱く推移していて、不動産市場も崩壊していることからあぶれた鉄鋼がグローバルに出回って鉄鋼市況が崩れるのではないかという懸念があったものの、ゼロコロナ政策の完全撤廃とまだ生き残っている不動産企業への融資支援で最悪底割れはしないことが視野に入ってきていることと、そもそも中国鉄鋼は環境問題やら赤字出しながら国営企業が非効率に無制限に生産していく中でグローバルに誰も生産拡大しなくなったことで需要も弱いが供給がそれ以上に弱いという状態に陥ったことから比較的需給が引き締まりやすいことから、この時点で日本製鉄の業績維持確度がかなり高まった。
これによってだったら一桁前半のPERと5%以上の配当利回りというのは十分正当化できるだろうという形で火がついている。

この流れはここまで海運→原油→石炭と、いわゆるオールド銘柄が順番に動いていった流れに起因している。
2020年までのオールド銘柄はリーマンショック前と中国の過剰投資という原因によって供給が需要を上回る形であぶれていたが、10年をかけて誰も投資してこなかったセクターに変化してきて、2021年から需要は強くないが、それ以上に供給が弱いために急速に需給がタイトになって高い利益率をたたき出せるセクターへと変貌した。
これが昨今低PER・高配当利回り株がものによって大きく上昇している要因である。

特に日本株は全体にバリュー銘柄が多く、今回の四季報を見ても低PER・高配当利回り銘柄というのの値持ちがよいなというのがパッと見の感想で、逆に意味不明な高PERついている銘柄はさっぱりだったり、まだゲロ吐きたくなるレベルで下がっているといった事象が発生している。

日銀の金融緩和修正観測も為替が大幅に円安ドル高にならない限りはないことも確定していることもポジティブだし、もう一つ考えたいのは来年にNISAが恒久化されることにある。
概してNISAでは高配当利回り株が人気になりがちで、その先回りという動きも一定程度はあるだろう。

というわけで、日本株で手堅くいくなら低PER・高配当利回りで決まりというのが今年の流れで、ハイグロースは取るなら米国株で取るべきじゃないかなあと思う。

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