米テスラ株、年間で過去最大の下落率記録へ 中国需要などに懸念

テスラレベルの会社でも高PERは許されないという地合い。

ほんの一年前までは400ドルという株価をつけていたテスラが気づけば100ドル近辺ということで、ピーク時価総額から75%も失っていることが話題となっている。

【テスラの株価チャート】
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下げ材料としてはEV需要への不安とかファンダメンタルズうんぬんというのもあるのが、やはり一番の要因は単純に高PERが許されなくなったという話である。
さすがに今のテスラの状態であれば、他の自動車会社よりも高いPERであることは正当化できるものの、普通の自動車会社のPERが10倍であることを考えると40倍のPERをつけるのはやはり難しいという話になる。
特にこの1年は金利上昇による高PERの遠いキャッシュフローの割引率が高まっていることから、やはり40倍以上は本当によっぽどの理由がない限りは認められないと、2021年とは完全に相場環境は変化してしまった。
現在のテスラのPERが33倍で、来年EPSで26倍というのを考えると、テスラ自体は他のクソ株とは違ってきちんとキャッシュフローが出ている会社ということもあり、テクニカル的にも3年移動平均線からも-44%ともう一声で来年のEPSベースで20倍っていう数値なら比較的悪くないのではないかと思う次第である。

足下でも出来高が膨らみつつあり、追証っぽい投げが出てきていることは確かで、そろそろボトムアウトを期待したいと思うものの、単に出来高という観点だけでみると2020年-2021年のバブルの中で2020年後半以降に株を買ったふわっと勢は全部駆逐されたものの、30-150ドルの間で参入した真面目な機関投資家勢の防衛ラインに引っかかっている割には出来高が少ないという見方があり、真面目な機関投資家が投げないという前提で考えるのかこれから投げが起こるのかと考えるかでボトムアウトの水準は変わってくるだろう。

またこのテスラ株の暴落で影響があるのはEV銘柄全体のバリュエーションである。
テスラでさえこうなるんだから、わけわからないEV専業メーカーの株なんて価値があるかどうかも不明ということでテスラ以外のEVメーカーの株価の底はどこなのか全くわからなくなってしまった。
もう一つは老舗自動車メーカーがやろうとしているEV部門だけを別途上場させるIPOの延期があげられるだろう。

また今回のこのテスラ株の暴落のせいで、キャシーウッド氏が率いるARKシリーズファンドは完全にその存在を否定されてしまっており、特に旗艦ファンドであるARKKのETF価格は2017年半ばぐらいまでの価格水準に戻ってしまい、ピーク価格から81%の下落とこの2年では断トツワーストパフォーマーとして、その権威は失墜してしまい、ARKKが象徴として輝いた世界的な高PER・小型ハイグロース株バブルはその幕を閉じたのであった。

【ARKKのチャート】
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