米中古住宅11年ぶり低水準 23年予測、6%減に

米国住宅統計は現在の金融引き締めは十分だと示している。

ここ数日の統計でいうと3QGDPが市場予想より好調だったということで、米国金融引き締め継続かみたいな論調もでているが、一方で住宅市場は極めて不況という状況になっており、3QGDPは明らかに単なる過去数値と見れるものだと思う。
では直近の米国住宅統計がどうなっているか確認したい。

まず中古住宅の統計を見ると、市場予想420万件に対して409万件と市場予想を下回った上に、数値自体がすでにリーマンショックの後の最低数値レベルにいる。
それだけ現在の住宅ローン金利の高さでは、購入したくないというよりもローンが通らなくて購入できないということではないかと思う。
中古住宅販売の中央値価格についても37万ドルと2022年6月41.4万ドルから10%近く落ちており、価格帯が明らかに落ちている

ボリュームゾーンの中古住宅販売に対して、基本的に金持ちが購入している比率が高い新築についても急速に状況が悪化してきている。
住宅着工件数自体は142.7万件と市場予想140万件に対して上振れた一方で、先行的に動く建設許可件数が市場予想148万件に対して134.2万件と市場予想が全然あてにならないレベルで下ぶれた。
特に建設許可は住宅着工と比較して、業者が建てるかどうかは別として、とりあえず先行き需要あるなら打診的に許可申請しとけ的な側面が強いので、これが大きく下振れることはそれだけ先行き需要が弱いことを示しているものであり、実際の成約件数よりも実態を表しているものと思われる。

総じてみれば一番米国経済に効く米国住宅は未だ現在の住宅ローン金利水準では引き続き経済抑制的な働きをしていることは確かである。
現在米国30年住宅ローン金利が6.5%・15年住宅ローン金利が5.7%であるが、まだ統計が堅調であった2022年6月の水準が30年5.5%・15年4.6%であることを考えると、FRBがこれ以上金融引き締めは必要ない・住宅市場をこれ以上いじめる必要性がないよねと決断すれば、1%ぐらい金利が下がってようやく釣り合うだろうという形になると思う。
(逆にいえば、インフレ抑制がまだ必要であればこれより高い水準での金利水準にする必要性がある)

これだけ見ると、これだけ悪ければリーマンショックみたいなことが起こるのではないかと思う人がいるかもしれない。
しかし、現実的に見ればつぶれそうな金融機関もないし、デベロッパーが中国のようにバンバンデフォルトしているわけでもない。
その辺は下記過去参考記事を見てもらえればわかる話だと思う。

【過去参考記事】
景気のハードランディングはどのように発生するのか?米国景気はハードランディングするのか?

auじぶん銀行・aupayカードの組み合わせで円預金が年利0.2%もらえるauカブコム証券の口座開設はこちら