米住宅価格指数、8月は過去最大の減速-住宅ローン金利上昇で
今さらそれに反応するんかいな・・・
引き続き市場参加者が注目していた米金利であるが、火曜日に発表されたケースシラー住宅価格指数で前月比-1.3%・前年比13%上昇と市場予想に比べて単月ベースでは大きく価格下落する形となり、これを受けて米金利は長いところを中心に買われる展開となった。
個人的には今さら住宅価格を見て米金利低下かよという感想で、そもそももっと早く結果が見れるREDFINの不動産価格データを見るとピークから10%弱ぐらい下がっているわけで、ケースシラー住宅価格指数だって単月ベースではかなり下落するなんてことはとっくのとうに織り込んでいると思っていたらどうやらそうではないようである。
REDFINのデータとケースシラー住宅価格指数のデータを照合するとどうやら3ヵ月ちかくのずれがあるので、少なくともあと2-3ヵ月ぐらいは価格下落のデータが出てくるだろう。
(ただしREDFINデータだと直近下落幅はとまって横ばいになってきている)
全体として11月75bps・12月50bps・2月25bpsという利上げパスはどうやら変更はなさそうで、あとは3月にもう一回25bpsの利上げするかしないかという形にやはり落ち着きそうだ。
一時期は11月75bps・12月も75bpsになる可能性はあるのではないかという市場観測もあったが、それをしてしまうと引き上げ幅縮小するにしても伝統を重んじるFRBは25bpsずつ削減していくしかできないと考えると11月75bps・12月75bps・2月50bps・3月25bpsというパスになってしまうため、政策金利のピークが4.75~5%から5.5%というさすがにそれはまずくないかという水準になってしまう。
12月75bps利上げ観測が出てきた段階で、FRB高官複数名から火消し的な発言が目立っていた。
これは既に英国債・英ポンドのどたばた騒ぎやクレディスイスの資本バッファーの問題など、米国金融引き締めが新興国だけでなく先進国にまで波及し始めており、これ以上苛烈な金融引き締めは本当にいいのかどうかFRBメンバーもかなり疑心暗鬼になりつつある。
それに4.75%という政策金利水準も決してインフレを抑えるにあたって低すぎるということはないし、上述したように住宅不動産価格が落ちてきていて、ボルカー時代はいくら利上げしても下がらないということで問題になっていたマネーサプライM2ももう平常レベルにまで落ちてきているので、インフレピークの芽は出始めていることは確かだ。
ボルカー時代はいくら金融引き締めしてもM2マネーサプライが低下しなかったという問題があるので、それを考慮すれば金融引き締めをこれ以上過激化することはないだろうという話も納得感がある。
【参考書籍】
ボルカー回顧録 健全な金融、良き政府を求めて
問題としては2%まで持っていくにはまだまだ長いパスになるが、そこは高水準な金利を維持するという形で達成できるのではないかという見方もできるだろう。
そういった形で、12月はほぼ50bps利上げというパスは確定していると個人的には考え、そうしたことを考えると長いところの金利が4%というのは本当に正しいのかという考えが市場参加者に出てきたことから長いところ中心に買われる展開となりつつあるように思う。
村越誠の投資の小ネタページはこちら
今さらそれに反応するんかいな・・・
引き続き市場参加者が注目していた米金利であるが、火曜日に発表されたケースシラー住宅価格指数で前月比-1.3%・前年比13%上昇と市場予想に比べて単月ベースでは大きく価格下落する形となり、これを受けて米金利は長いところを中心に買われる展開となった。
個人的には今さら住宅価格を見て米金利低下かよという感想で、そもそももっと早く結果が見れるREDFINの不動産価格データを見るとピークから10%弱ぐらい下がっているわけで、ケースシラー住宅価格指数だって単月ベースではかなり下落するなんてことはとっくのとうに織り込んでいると思っていたらどうやらそうではないようである。
REDFINのデータとケースシラー住宅価格指数のデータを照合するとどうやら3ヵ月ちかくのずれがあるので、少なくともあと2-3ヵ月ぐらいは価格下落のデータが出てくるだろう。
(ただしREDFINデータだと直近下落幅はとまって横ばいになってきている)
全体として11月75bps・12月50bps・2月25bpsという利上げパスはどうやら変更はなさそうで、あとは3月にもう一回25bpsの利上げするかしないかという形にやはり落ち着きそうだ。
一時期は11月75bps・12月も75bpsになる可能性はあるのではないかという市場観測もあったが、それをしてしまうと引き上げ幅縮小するにしても伝統を重んじるFRBは25bpsずつ削減していくしかできないと考えると11月75bps・12月75bps・2月50bps・3月25bpsというパスになってしまうため、政策金利のピークが4.75~5%から5.5%というさすがにそれはまずくないかという水準になってしまう。
12月75bps利上げ観測が出てきた段階で、FRB高官複数名から火消し的な発言が目立っていた。
これは既に英国債・英ポンドのどたばた騒ぎやクレディスイスの資本バッファーの問題など、米国金融引き締めが新興国だけでなく先進国にまで波及し始めており、これ以上苛烈な金融引き締めは本当にいいのかどうかFRBメンバーもかなり疑心暗鬼になりつつある。
それに4.75%という政策金利水準も決してインフレを抑えるにあたって低すぎるということはないし、上述したように住宅不動産価格が落ちてきていて、ボルカー時代はいくら利上げしても下がらないということで問題になっていたマネーサプライM2ももう平常レベルにまで落ちてきているので、インフレピークの芽は出始めていることは確かだ。
ボルカー時代はいくら金融引き締めしてもM2マネーサプライが低下しなかったという問題があるので、それを考慮すれば金融引き締めをこれ以上過激化することはないだろうという話も納得感がある。
【参考書籍】
ボルカー回顧録 健全な金融、良き政府を求めて
問題としては2%まで持っていくにはまだまだ長いパスになるが、そこは高水準な金利を維持するという形で達成できるのではないかという見方もできるだろう。
そういった形で、12月はほぼ50bps利上げというパスは確定していると個人的には考え、そうしたことを考えると長いところの金利が4%というのは本当に正しいのかという考えが市場参加者に出てきたことから長いところ中心に買われる展開となりつつあるように思う。
村越誠の投資の小ネタページはこちら