「みんクレ」1億円賠償にみる投資被害回復の困難

一度詐欺られた投資資金を回収するのがいかに難しいかがわかる。

このブログでも大分昔に取り上げた「みんなのクレジット」というソーシャルレンディング業者が募った出資案件が、実はそもそもこのみんクレのグループ会社であり、でたらめに資金を使ったために最終的には出資者が出資している案件企業は返済原資がなく金を返せませんとなり、行政処分もくらって正式に詐欺判定を受けた事件について、投資回収のために裁判を起こした人達22人が1億円の賠償金命令までこぎつけて回収目処がついたと思ったら、みんクレ側からはそんな金はなく、回収率10%で和解しなければ自己破産するし、責任者は外国に高飛びするという典型的な詐欺ムーブをかまして最終的に裁判で勝った人間もほとんど金を回収できないのではないかという事態になっている。
(ちなみに裁判しなかった人はもちろん回収率ゼロである)

【過去参考記事】

みんなのクレジットの詐欺問題および回収率の目安


このように企業に融資や投資をするのに対して、過去数年の決算諸表をまともに見れない上に直接コンタクトを取れない時点で、ほとんど目を瞑ってダーツを投げてるのと行為としてはほぼ同等であり、投資者が何も見ていないも同然であることをいいことに詐欺行為を働くインセンティブが非常に高くなる。
上場企業であれば少なくとも会計事務所が監査した決算諸表が開示されていて会社の状況推移がわかる、一方で未上場の場合などはPEなどは直接的に経営陣とコンタクトして情報交換することによって一次情報を得ることによって、こういった詐欺みたいな案件に引っ掛からないように努力している。
しかし、結局上記みんクレのように第三者が監査した資料もない・直接一次情報も得られないのであれば、得た金なんてのはどうやって迂回させて仲介業者が自分のポケットに入れるかという悪知恵に頭が回ってしまい、みんクレのような詐欺に至るのである。

今回のみんクレはほぼこの結末になることを前提とした詐欺スキームであったことも、これまでのみんクレの対応を見れば明らかだろう。
バックがSBIレベルで明らかにレピュテーションリスクが会社全体にとって損などの場合は、まだ出資者に対して真摯に取り組んだ方がトータルで見て業者側の方にメリットがあるorデメリットが少ないということでかなり損害補償される期待が高いが、経営者がどこの出自かもよくわからない上に、例え事業モデルが破綻しても失うものなどなにもないような業者は出資者から得た資金なんてのは踏み倒した方が得なので平気で上記のようなほぼ詐欺スキームだったのに回収率10%で和解しなければ自己破産するからという脅迫を厚顔無恥で行うので、普通の人の感覚からするとサイコパス丸出しみたいになる。

とにもかくにも、普通の個人投資家なんてものは大した資金を持っておらず非上場企業に対する出資や融資なんてのは一次情報が得られなくて騙される確率が99%なのだから、少なくとも仲介業者がレピュテーションリスクに対して敏感でいざとなれば補償する可能性が高いという算段がなければやめた方が良く、普通に第三者の監視が多方面で効いている上場企業への投資に限定すべきだろうと思う。
全額失っても良いという金額だけ投じても良いのではという人が時々いるが、値動き以外の理由で99%失うことがわかっている金を投じることは単なる馬鹿なので、そんなアホ丸出しの話を真に受けてはいけないし、大体そんなこというやつはそれに関連したアフィリエイトで稼ごうとしている人なので信じない方が良い。

さて次はエク〇アがフォーカスされるんだろうか?

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