https://www.youtube.com/watch?v=P-97NiA1sY8
FOMC Press Conference July 27, 2022
↑当日のFOMC会見ビデオ
S&P500の4200までの回復は見えたように思う。
注目のFOMCミーティングであったが、全体的に見てFRBが現在の金融引き締めについてようやく効果が出始めており、これ以上現在市場が織り込んでいる以上の金融引き締めを追加で行う必要性がないと認識させるような非常に落ち着いた内容であった。
一次情報に触れたい方は上記Youtubeで掲載されているFOMC会見ビデオを見てもらいたいが、個人的に重要だと思った点にだけ触れていきたい。
・各種需要については軟化が見られ始めたという認識。
まず会見冒頭においてこれまで金融引き締めの根拠としてきた需要の強さについては軟化兆候があることに言及し始めてきた。
一般的な消費・住宅購入・固定資産投資はいずれもタイトな金融環境を背景に需要が軟化しつつあることについてきちんと言及し、徐々にFRBの金融政策の効果が出てきたことを強調してきたように思う。
そしてFRBの使命は需要と供給のバランスを取るということであることを強調し、そういった意味ではFRBの金融引き締めはその使命を現在果たしつつあるようなニュアンスを出しつつあるように見えた。
この需要軟化から現状前回見通しからほとんどFRBメンバーの金利ピークの見通しに変化はないような示唆もあり、年内に政策金利ピークをつけるだろうことに変化はなかった。
さらにインフレ期待についてもBEIなどが低下しており、ポジティブな材料であるとパウエル議長は言及し、やはり現状市場の予想に沿った金融引き締めがようやく効果を発揮し始めたことに満足しているようだった。
・労働需給については未だタイトと認識。
一方で、労働需給については引き続きタイトであり、賃金は未だ上昇していると言及している。
ただし、大体労働統計なんていうのは最遅行指標であるわけなので、個人的にはこれは額面通り捉えるべきではないだろうと考えている。
なぜなら既にIT企業がいくつも新規採用を取りやめたり首切りを始めていることもあり、以前のブログでも書いた通り時給伸び率もゆるやかにだが落ち始めている。
なので、口ではタイトといいつつも、現在労働需給は単に現状タイトなだけであって先行きにおいてさらにタイト化するなんて一つも思っていない可能性さえある。
よって今年残っているFOMCミーティングではおそらく労働需給の緩和についてもそのうち言及されることになるだろうと思われる。
・米国がリセッションに陥っている、あるいは陥りそう という話については否定。
やはり複数の記者から米国が現在リセッションに陥っている、あるいは陥りそうではないか、またそうした観測から金融引き締めをしすぎるという事態になるのではないかという質問があったが、パウエル議長はそもそも現状米国がリセッションにあるとは思ってもいないし、陥りそうな兆候もないと説明。
記者からは実質GDP成長率マイナスが次に出てきますよねというのにも対して、そもそもFRBは雇用の最大化とインフレ率2%の達成がメインであり、そういう観点からはリセッションになっているとも、すぐになるとも思っていないとはっきりと否定した。
総じていえば、金融引き締めの効果について満足しつつあるニュアンスを出したと同時に、このブログでは何回も言及している米国景気はハードランディングにはならないという前提に立ったものと言えよう。
【過去参考記事】
景気のハードランディングはどのように発生するのか?米国景気はハードランディングするのか?
そして、うまい具合にバランスが取れているという話であれば、辛抱の足りない個人投資家が耐えきれなくなって投げてしまったS&P500の4200ポイント以下のラインというのは奪還するのはかなり速そうだと認識することができ、少なくともS&P500をノンレバでこつこつ積み立てているような人はそろそろ円ベースではYHになる目処はつく安心感のあるFOMC会見だったと思われる。
【過去参考記事】

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FOMC Press Conference July 27, 2022
↑当日のFOMC会見ビデオ
S&P500の4200までの回復は見えたように思う。
注目のFOMCミーティングであったが、全体的に見てFRBが現在の金融引き締めについてようやく効果が出始めており、これ以上現在市場が織り込んでいる以上の金融引き締めを追加で行う必要性がないと認識させるような非常に落ち着いた内容であった。
一次情報に触れたい方は上記Youtubeで掲載されているFOMC会見ビデオを見てもらいたいが、個人的に重要だと思った点にだけ触れていきたい。
・各種需要については軟化が見られ始めたという認識。
まず会見冒頭においてこれまで金融引き締めの根拠としてきた需要の強さについては軟化兆候があることに言及し始めてきた。
一般的な消費・住宅購入・固定資産投資はいずれもタイトな金融環境を背景に需要が軟化しつつあることについてきちんと言及し、徐々にFRBの金融政策の効果が出てきたことを強調してきたように思う。
そしてFRBの使命は需要と供給のバランスを取るということであることを強調し、そういった意味ではFRBの金融引き締めはその使命を現在果たしつつあるようなニュアンスを出しつつあるように見えた。
この需要軟化から現状前回見通しからほとんどFRBメンバーの金利ピークの見通しに変化はないような示唆もあり、年内に政策金利ピークをつけるだろうことに変化はなかった。
さらにインフレ期待についてもBEIなどが低下しており、ポジティブな材料であるとパウエル議長は言及し、やはり現状市場の予想に沿った金融引き締めがようやく効果を発揮し始めたことに満足しているようだった。
・労働需給については未だタイトと認識。
一方で、労働需給については引き続きタイトであり、賃金は未だ上昇していると言及している。
ただし、大体労働統計なんていうのは最遅行指標であるわけなので、個人的にはこれは額面通り捉えるべきではないだろうと考えている。
なぜなら既にIT企業がいくつも新規採用を取りやめたり首切りを始めていることもあり、以前のブログでも書いた通り時給伸び率もゆるやかにだが落ち始めている。
なので、口ではタイトといいつつも、現在労働需給は単に現状タイトなだけであって先行きにおいてさらにタイト化するなんて一つも思っていない可能性さえある。
よって今年残っているFOMCミーティングではおそらく労働需給の緩和についてもそのうち言及されることになるだろうと思われる。
・米国がリセッションに陥っている、あるいは陥りそう という話については否定。
やはり複数の記者から米国が現在リセッションに陥っている、あるいは陥りそうではないか、またそうした観測から金融引き締めをしすぎるという事態になるのではないかという質問があったが、パウエル議長はそもそも現状米国がリセッションにあるとは思ってもいないし、陥りそうな兆候もないと説明。
記者からは実質GDP成長率マイナスが次に出てきますよねというのにも対して、そもそもFRBは雇用の最大化とインフレ率2%の達成がメインであり、そういう観点からはリセッションになっているとも、すぐになるとも思っていないとはっきりと否定した。
総じていえば、金融引き締めの効果について満足しつつあるニュアンスを出したと同時に、このブログでは何回も言及している米国景気はハードランディングにはならないという前提に立ったものと言えよう。
【過去参考記事】
景気のハードランディングはどのように発生するのか?米国景気はハードランディングするのか?
そして、うまい具合にバランスが取れているという話であれば、辛抱の足りない個人投資家が耐えきれなくなって投げてしまったS&P500の4200ポイント以下のラインというのは奪還するのはかなり速そうだと認識することができ、少なくともS&P500をノンレバでこつこつ積み立てているような人はそろそろ円ベースではYHになる目処はつく安心感のあるFOMC会見だったと思われる。
【過去参考記事】
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