まだインフレって言っている人ほどコモディティ価格見てないような気がする。
足下のコモディティ価格を見れば、コモディティ発のインフレ懸念というのは全部とは言わないが8割程度は消えたと思われる。
コモディティ価格の推移については以前のブログ記事に書いたわけだが、そこからさらに状況は鮮明になったので、再度状況を追って確認したい。
まずもっともインフレ懸念後退につながっているのは産業系金属コモディティだろう。
その代表格が鉄鉱石・銅であり、その他自動車で使用されるプラチナとかもどひどい下がり方になっている。
【鉄鉱石価格のチャート】

【銅価格のチャート】

全体としてなんでこういう動きになっているかといえば、やはり中国不動産市場の崩壊だろう。
これについても以前にブログ記事に書いているので参照してもらいたい。
需要の半分以上を使っている市場が死んでいるのであればどんなに供給を絞ったところで無駄であることは確実なので、産業系金属はまだ下がる可能性が高い・あるいは下がらずとも上がる可能性は低いという状況が当面続くのではないかと見ている。
食料価格についてはまずパーム油が余り始めたことにより色々植物油脂絡みの価格に影響が出たことから、とうもろこし・大豆に影響が出ていた。
しかし、そこにさほど関係ない小麦が高値からバカスカ下がっていてロシアのウクライナ侵攻以降分の上げを全部消してしまった。
【小麦価格のチャート】

大体こんな下げ方をしているのは裏でなにかが進展し始めている、特にウクライナ-ロシア間の穀物輸出合意の可能性が高いのではないかと考えていたのだが、案の定そのニュースが出てきたことで小麦価格は戦争を起因とした上昇分は全部吐き出す結末になった。
そうなるととうもろこし・大豆なども影響を避けることは難しい。
鉱物やエネルギーは基本的に保存が容易で、輸出規制をかけて我慢することが可能だが、穀物輸出については保管コストが非常に高い・保管期限がある・農家の収入に直結するということもあり、結局ロシア側も我慢できなくなってこれまで通り輸出したいというインセンティブが大きく働いた。
既にウクライナ侵攻についても全土は無理で、かなり膠着気味になってきたことと欧州側が天然ガス輸送削減で苦しんでいることから譲歩を引き出しやすくなっている状況を考えると穀物輸出再開合意にこぎつけるのは比較的双方楽な話だったのだと思う。
この通り、産業金属と食料という2つのコモディティ価格は上昇可能性がほぼなくなったことから、コモディティを起因としたインフレのうちの大部分は可能性がなくなったと言えるだろう。
唯一まだインフレ上昇に寄与する可能性を否定できないのが原油・天然ガスの2大エネルギーコモディティである。
【原油価格のチャート】

エネルギーについては特定産業や国に使用が偏っているわけではないという強みがあり、2014-2020年という長い間の資源バブル崩壊でこれまで大量に進んでいた油ガス田開発の多くがストップし、そこにさらにESG投資の潮流が流行ったことからさらにエネルギー会社各社は油ガス田開発投資に消極的になった。
このことが現在の油ガスの需給ひっ迫につながっており、すぐに解決するという目処が立っておらず、エネルギー価格については緩やかにだが上に行く可能性or上がらずとも下がらずといった産業金属とは逆の考え方をする必要性があると考えている。
ただ、あとは原油・天然ガス価格のレンジさえ決まればほぼ全てのインフレ要因は消えたと考えてよいところまでいくわけなので、コモディティ発インフレ分は今後マイナスに効いてくる期待が既に市場に浸透し始めていると捉えるべきだろうと思う。
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足下のコモディティ価格を見れば、コモディティ発のインフレ懸念というのは全部とは言わないが8割程度は消えたと思われる。
コモディティ価格の推移については以前のブログ記事に書いたわけだが、そこからさらに状況は鮮明になったので、再度状況を追って確認したい。
まずもっともインフレ懸念後退につながっているのは産業系金属コモディティだろう。
その代表格が鉄鉱石・銅であり、その他自動車で使用されるプラチナとかもどひどい下がり方になっている。
【鉄鉱石価格のチャート】

【銅価格のチャート】

全体としてなんでこういう動きになっているかといえば、やはり中国不動産市場の崩壊だろう。
これについても以前にブログ記事に書いているので参照してもらいたい。
需要の半分以上を使っている市場が死んでいるのであればどんなに供給を絞ったところで無駄であることは確実なので、産業系金属はまだ下がる可能性が高い・あるいは下がらずとも上がる可能性は低いという状況が当面続くのではないかと見ている。
食料価格についてはまずパーム油が余り始めたことにより色々植物油脂絡みの価格に影響が出たことから、とうもろこし・大豆に影響が出ていた。
しかし、そこにさほど関係ない小麦が高値からバカスカ下がっていてロシアのウクライナ侵攻以降分の上げを全部消してしまった。
【小麦価格のチャート】

大体こんな下げ方をしているのは裏でなにかが進展し始めている、特にウクライナ-ロシア間の穀物輸出合意の可能性が高いのではないかと考えていたのだが、案の定そのニュースが出てきたことで小麦価格は戦争を起因とした上昇分は全部吐き出す結末になった。
そうなるととうもろこし・大豆なども影響を避けることは難しい。
鉱物やエネルギーは基本的に保存が容易で、輸出規制をかけて我慢することが可能だが、穀物輸出については保管コストが非常に高い・保管期限がある・農家の収入に直結するということもあり、結局ロシア側も我慢できなくなってこれまで通り輸出したいというインセンティブが大きく働いた。
既にウクライナ侵攻についても全土は無理で、かなり膠着気味になってきたことと欧州側が天然ガス輸送削減で苦しんでいることから譲歩を引き出しやすくなっている状況を考えると穀物輸出再開合意にこぎつけるのは比較的双方楽な話だったのだと思う。
この通り、産業金属と食料という2つのコモディティ価格は上昇可能性がほぼなくなったことから、コモディティを起因としたインフレのうちの大部分は可能性がなくなったと言えるだろう。
唯一まだインフレ上昇に寄与する可能性を否定できないのが原油・天然ガスの2大エネルギーコモディティである。
【原油価格のチャート】

エネルギーについては特定産業や国に使用が偏っているわけではないという強みがあり、2014-2020年という長い間の資源バブル崩壊でこれまで大量に進んでいた油ガス田開発の多くがストップし、そこにさらにESG投資の潮流が流行ったことからさらにエネルギー会社各社は油ガス田開発投資に消極的になった。
このことが現在の油ガスの需給ひっ迫につながっており、すぐに解決するという目処が立っておらず、エネルギー価格については緩やかにだが上に行く可能性or上がらずとも下がらずといった産業金属とは逆の考え方をする必要性があると考えている。
ただ、あとは原油・天然ガス価格のレンジさえ決まればほぼ全てのインフレ要因は消えたと考えてよいところまでいくわけなので、コモディティ発インフレ分は今後マイナスに効いてくる期待が既に市場に浸透し始めていると捉えるべきだろうと思う。
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