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$AFRM
2022/06/04 00:48:49
Affirm CEO @mlevchin が同社のリリースで、異例の声明を発表しました。内容はAffirmとクレジットカードビジネスの違い、および景気後退局面におけるAffirmのクレジットパフォーマンスについてです。… https://t.co/dQBWUg4sFK
大体こういうポエム書いてくる時は想像以上に会社内部がやばい時。
一部小型ハイグロ投資家に人気があったが、足下の金融引き締めでボコボコに株価が下がっているAFFIRMがリリースで長々としたポエム声明文を発表して自分のところのビジネスとクレジットカードビジネスの違いなどについて述べていた。
AFFIRM自体はいわゆるバイナウペイレイタービジネスモデルでよくUPSTとセットでツイッターでつぶやかれることが多い銘柄なのであるが、個人的にはこうした異例ポエム声明文を出してくる銘柄というのは大抵ろくでもないことが起きていることが大半だと感じている。
そもそも今さら自社のビジネスモデルとクレジットカードビジネスモデルの違いを延々と語る必要性があったり、なにがあっても大丈夫ですよと長文ポエム書く時は、まるでモラハラしていて別居・離婚をつきつけられた旦那が配偶者に長文メールを送り付けるのと構図が同じ気持ち悪さを感じる。
さてこうした嫌な予感を裏付けるために実際にAFFIRMの決算諸表を見てみよう。
【AFFIRMのBS】

一般的にBNPL銘柄群は自分のバランスシートを使わずにセカンダリーに融資債権を証券化したものを流す(UPSTとか)
しかし、この会社ABS市場に流すだけでなく、自分でもローンリスクを抱えて資産を拡大させてきたのがBSから見て取れる。
【CF表】

しかし、その弊害として営業キャッシュフローも赤字で投資キャッシュフローも赤字なので、全てを財務キャッシュフローで黒字化させる必要性がある。
ようは株式ファイナンスか借入をして外から金を引っ張ってくる必要性がある。
UPSTの方は融資した金をほとんど全部ABSにしてセカンダリー市場にぶんなげているだけで、営業キャッシュフローが黒字ということもあって最悪従業員のクビを大量に切ればUPSTがデフォルトすることは基本的にない。
一方でAFFIRMはもう既に身の丈に合わないレベルで自分のバランスシートを使って金を貸している上に、営業コストもかけてしまっているために単に純利益が赤字というだけでなく営業キャッシュフローが赤字になっている。
さらに業容拡大のために未だローンバランスも拡大していて投資キャッシュフローも赤字である。
なので、AFFIRMはUPSTと違いどこか外部から何かしらの手段で金を引っ張ってこなければいけない。
しかし、現在問題になっているのはFRBの金融引き締め策により外から引っ張ってくる金のファイナンスコストが高くなっていることや、そもそも金を引っ張ってこれないリスクが増大していることにある。
つまりUPSTはABSをぶんなげる先の資金が細ったためにぶん投げられなくなったことによる成長力大幅鈍化で、AFFIRMはこれに加えて自分でローンポートフォリオ拡大するための資金調達が行き詰ってしまったことを意味する。
【PL表】

このようにBS・CF表を見る限り金融引き締めによってAFFIRMは業容の縮小にせまられる可能性が高いことがわかる。
そこにPL表を見ると普通に赤字になっている。
一般的に赤字で許される企業というのは遠い将来のキャッシュフローが大幅に増えることを前提としているわけなので、これから業容を縮小させる必要性があることを考えれば遠い将来のキャッシュフローは増えるわけなく、許されなくなるのは当然だろう。
こうしたことを考えれば強烈に下落する株価・異様に見えるポエム声明文・気持ち悪い決算諸表の3点セットはこの会社の先行きが相当暗いことを示していることになると思う。
【AFFIRMの株価チャート】

まあとにかくこういう気持ち悪いポエム文章をリリースしてくるような会社ってのは十中八九クソ株なので触らないのが吉だという結論に変わりはない。
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