レインズデータライブラリー

一ヵ月に一回の関東圏住宅市場の定例チェック。

首都圏中古マンション・戸建て売買状況をまとめているレインズデータライブラリーの8月分データが出ていたので、今回の動きについて少しまとめておこうと思う。

成約数は前年比二桁%レベルで減少、価格については前年比上昇が続いているが前月比ベースでいうと若干低下という流れになった。

<市況概要>
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昨年はコロナ禍で`3-6月頃がまともに営業ができなく、7月頃から急速に売れ行きが好調になっていったことと、さすがに今年は在庫の減少具合と物件価格の上昇を見て年前半のかけこみが大きかったこともあり成約数は閑散期ということもあり関東首都圏の成約数は前年比二桁%レベルのマイナスとなった。

<成約数前年比>
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特に東京のマイナス幅はさらに大規模で、ここにきて東京の”高すぎる物件”は閑散期で一旦様子を見ようという人が多くなっていることを意味しているように思える。
一方で埼玉・千葉・横浜・川崎は成約状況においては前月比でも価格上昇が続いており、こちらは東京のクッソ高い物件は買えないから東京通勤圏内物件を買おうという動きによってやや割高でも買おうという動きがまだ続いているようだ。

<在庫状況>
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売り手側から見ると在庫は減少はしなくなりつつあるとはいえ引き続き低い水準をキープしているため、売り急ぐことはないだろうということで在庫の売り出し価格自体は未だ全地域でじわじわと価格上昇している。
そういった意味では買い手側が少し様子見姿勢に転じている一方で、売り手側も売りを急いでおらず、どちらが先にしびれを切らすかの勝負になりつつあるように思える。

結論としては東京中心部の物件は繁忙期になるまでは在庫の少なさもあり成約は小休止といった感じがする。
価格については買い手・売り手側ともお互いの腹の探り合いということで一旦過激な上昇ステージはおさまりつつある。
ただし在庫水準を考えれば価格が下がるということはまず今見えているデータ範囲では考えづらく、さすがにこれまでのように相場に対して2割も高いすけべ価格の物件はさすがに売れないだろう。
1割高く提示しているややすけべ価格物件も適正価格まで値引こうか考える人が出てきそうだ。
そういった意味では東京の物件では明らかに相場に対して高すぎると思える物件については少し値引き交渉余地が生まれたように思える。
一方で埼玉・千葉・横浜・川崎の物件については優良物件であれば少し収入が高ければ購入できる人は相当程度いるということもあり、ここらへんは買える時に買えないと東京のように変に相場を吊り上げられてあの時買っていればという話になりそうな感じがしており、こちらはまだ値引き交渉にはいたれない状況のように思える。

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