McDonald’s boosts pay to lure staff as US employers struggle to fill vacancies

やはり働いたら負けかなと思う状態だったことを上記記事から革新。

上記記事では米国マクドナルドが従業員を今後三ヶ月に1万人雇うにあたって今の時給だと人が集まらないので10%ぐらい時給をあげてエントリー従業員の時給を11-17ドルぐらいのレンジに引き上げるという記事である。
これはマクドナルドだけでなく、チポトレなどの他の外食企業の他、アマゾンなどの倉庫従業員でも同様の状況のようで、人員を雇おうとしているが現状給与では集まらないので時給を引き上げてという対応になっているようだ。

これについては米国政府からがっぽり補助金をもらっていて、働いている時より働いていない時の方がより多くお金がもらえているという証拠になるだろう。
特にマックは米国の中でもウォルマートと同様に従業員を最低賃金で働かせることで有名で、当地では露骨に教育熱心な親(棒)が「勉強しないとあんなマックで働かざるを得なくなるぞ」と脅したりするそうな。
もちろん普通の企業でさえ雇うのが難しい中で最低賃金で働いて給付資格失うなんてあほらしいということでマクドナルドが賃金レベルを引き上げて従業員募集をかけなければいけないということになっている。
これについては給付もらってマックで食事ができるみたいな人が増えてマックに来るのに、それに対応できる従業員が給付資格失うのを恐れて集まらないという需要増加・対応人員足らずみたいなちぐはぐな状況になっていることがうかがえる。

これを考慮するとやはりこの前の雇用統計が悪かった話は企業が雇う意欲がないわけでなく、雇いたくても応募してくれないという不思議な現象が起きているということである。
(まさかの働いたら負けの体現)

これはこの前発表されたCPIでも同様の現象が過剰需要に対し供給が間に合っていないことによるもの(特に中古車が原因だったそうな)なので、バラマキ財政効果が途切れてこうしたアンバランスな状況がどの時点で解消していくのかということを前提に足下の経済指標を見ていくことが重要だと思う。
こんなアンバランスな状況がバラマキ財政なしで延々と続くなんてことはまず物理上考えられないわけなのだから、これを根拠にFRBも今のインフレが一時的と言っている根本ともなっていると思っている。
 
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