VCの株売りが飛んでくるならさらに上を買う価値なんてさほどなさそうだが。

ここまでコロナでさすがにそこ上がるかみたいな株まで上昇していて、そのうちの一つがマザーズの強烈なリバである。
ただ、それも大型株が値を保つ中で逆行安と急に不穏な雰囲気が漂い始めてきた。

<東証マザーズ指数のチャート>
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やはり原因はこれではないかと思われる。

<参考ニュース>

ユナイテッドメルカリ株を一部売却 売却益53億円を計上へ



<メルカリのチャート>
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マザーズはいわゆる小型中の小型株銘柄で占められており、上場したてで赤字だったり業態がクソだったりお前どう考えてもスケールしないだろそれみたいな銘柄が大半のまさに魔の巣窟みたいな市場である。
そのため、大株主欄を見ると創業者保有比率やVC保有比率が非常に大きい。
上場してから大株主やVCが売りに出せるまでのロック期間中に死ぬほどさがる銘柄もあったりして、なかなか一筋縄にはいかない市場である。
コロナウイルス不況で実体が弱含む中で予期せぬマザーズ銘柄の株価上昇なわけで、ここで資金回収しておかないと当面イグジットできないと株売却を考える人が増加しても不思議ではない地合いだろう。
そこにメルカリ株を保有するユナイテッドが株売却というニュースである。

VC的な人が株を売るパターンは、そのVC自体が資金繰りに窮しているわけでなければそもそもその企業について熟知している人が本来の企業価値バリュエーションより高いと思って株を売っているわけだから、普通に見れば「馬鹿が訳もわからず買い上がっているうちに資金回収のために売りぶつけたろ」と考えるのが自然だろう。
それにメルカリはマザーズ指数の8%近くを占めるマザーズ指数の中では超大型銘柄である。
そのような大型銘柄に大株主売りが飛ぶなら、他の銘柄も同様に株が高いうちに馬鹿に売りつけておこうと考える人が続出する懸念が出てくるだろう。
これが大型株ならそもそも投資家が非常にばらけているのでそういうインパクトは無視できるレベルなのだが、小型株だと明らかにステイクホルダーからの天井シグナルとして機能してしまう。

そう考えるとマザーズ指数は上がったとしても、VCの換金売りを見せられてしまった今では今までみたいな急角度でさらに上をめざすというのは考えづらく、やはりとりあえず何でも上がるステージというのは一旦終了と考えるのがベターなのではないかなと思う。
まあ指数はともかくとして、個別でマザーズ指数構成銘柄を持っている場合も大口投資家が資金回収目的で株を売却していないかどうかは確認しておいた方が良いと思われる。

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