米国株急落、16.5兆円相当のシステム的な売りが原因ーJPモルガン



調子乗って買い越した人達への天罰。

現在相場で起こっている変調は、その最中ではわかっていても止まることができない人が大半だったが、調子に乗ってQEバブルだあああとかいって バリュエーションガン無視で米株を買っていた機関投資家が顔を真っ赤にしてぶん投げているだけである。
それもFRBのマネーマーケット対策だあああとか意味不明に積み上げた人と最近流行りのクオンツやらAIなどが判断するファンドが変に金余り市場の中で無理くり相場を上げてきた。
本来はどこかの途中でまぬけな個人投資家にこの玉をパスしていくことによって最終的なバブルを仕上げにいくのだが、ブラックロックの開示情報を見る限り個人は非常に白けた雰囲気で相場を見ていて、高値玉をパスする先が足りない状態になってしまった。

<過去参考記事>

ブラックロックの決算から見る投資家動向(2019年4Q編)


そこに一部大口投資家が積み上げてきた大手IT銘柄に利益確定玉を飛ばしている最中にコロナウイルス感染拡大懸念が真っ向からぶつかってきたことから、一日して一気にボラティリティが跳ねる事態になった。
以前にも記事にしたがボラティリティは全てのクオンツ・AIファンドの根源にあるものであり、最も活用されるものだ。
ボラティリティが一気にジャンプしたら、もうそのファンドは無理くりポジションを落とすのを自動でやるしかなく、これが売り爆弾となって市場に強烈なアンワインドを起こしている原因になっている。
だが米国株も相当ピークから下がってきたことから、段々とここでいっちょ押し目買いという動きがちらほら見えるが、本当に今の段階で正しいのかどうか検証したい。

一つ実験として皆がロングにロングを重ねてきたナスダックからそれを検証したい。
ナスダック100を代表するETFであるQQQを検証に使ってみる。

現在の株価位置は11月8日の位置まで下落しており、つまり11/8~2/19まで新しくこのETFを買ってしまった人を全否定している。
この間の出来高はどれぐらいか?
自作したpythonのプログラムでデータをエクセルにダウンロードして計算してみた。

合計出来高は16.57億株だ。

タイトルなし


もちろんこの中で複数回に渡って取引している人もいるが、ここではそれを仮定するとキリがないので、一旦この16.57億株は全員別の人間が取引してロングしているポジションと仮定しよう。
上述した通り、現在は機関投資家が調子乗って買ってしまったものの全否定になるわけで、その反省として強制的に売らされているわけである。
つまり保有している16.6億株を底値で買いたいと思っている人達にパスしきるまでこの不安定な相場は続くことになる。
しかし現在2/20-2/27の間の出来高はどれぐらいか?
グラフを見ればわかる通り、現在緊張感上がって無理やり売らされている人が続出していることから出来高は急増しているが、未だ4.9億株である。

<QQQのチャート>
タイトルなし


つまり、まだ11.7億株の買いが捕まってしまっているのだ。
ここまでボラティリティが上昇した状態だと、この買いも投げ切るまで厳しい動きをする可能性があると感じる。

ではあと残り11.7億株が売り手から買い手にパスされるのにどれぐらい時間がかかるのか?
27日の出来高は1日1.2億株とまさに緊張感マックスな状態だったが、ここから少し引いて一日1億株パスされると考えよう。
そうなるとパスされきるのに12営業日かかる。
つまりパスしきる時期は3/16である。

ただ上記は少し甘めな予想だ。
機関投資家の無駄買いが全否定となると、そのスタートは10月1日からである。
そこからカウントすると売られる運命にある玉は22.5億株存在する。
そうなるとまだ回転しきっていない玉は17.6億株だ。
そうなると回転しきる日数は18営業日。
3/24まで回転しきらないということになる。

個人的にはこの考えと期間から少なくとも売り第二波までは出現すると考えている。
その際に価格位置はどこになるかは正直予想しづらい。
ただ、少なくともそれだけの冷却期間を置く必要性はあると感じている。
第一派の底を狙ってやる人はあくまで一時的な戻りを取るという意識で素早く回転させることを前提に考えた方がよいだろう。
少なくともわけもわからず短期間に調子乗ってロング積み増して自爆したアホ投資家の脱出口になる気なんて到底なれない。
気になる人は自分で出来高ダウンロードして計算してみよう。