インド、景気浮揚へ205億ドル規模の法人税減税 財政悪化懸念も
発表した当日は株価が5%上がるなど一種の祭りになった。
しかし個人的にはインド政府はかなり危険な賭けに打って出たという認識で、手放しに喜べるものではないと思っている。
もしこの減税策がタイ・韓国・台湾・中国などの経常黒字国で財政拡張余地が十分にある国であれば素直に経済にポジティブと反応してもよいだろう。
しかし、インドは経常赤字金額が大きいゆえに、財政赤字についても外国人債券投資家からかなりシビアな目で見られており、インド政府もそれに気遣って今年の財政予算については名目GDP3.3%ほどの赤字にとどめるという発表をした。
しかし今回の法人税減税によってこの赤字金額は4%になると試算される。
株価は上昇したがこの発表によってローカル国債金利はいずれの年限も15bps程度の上昇となっており、多くの外国人債券投資家は裏切られたという気持ちが素直に表明されていると思う。
最終的にこの法人税引き下げが功を奏すかどうかはインドルピーの為替変動にかかっているだろう。
発表当初は外国からの投資が活発化される期待からインドルピー高で推移した。
しかし上記で書いたように外国人債券投資家の裏切りに加えて、おそらく経常収支にも赤字圧力が働くことになるので、外国からの投資の活性化に失敗した場合にはインドルピー安懸念圧力が以前よりも増大して発生すると思われる。
多額の経常赤字新興国なので現地通貨安は純粋に経済にマイナスであり、これが法人税引き下げ効果を打ち消してしまう懸念がある。
なのでインドルピーが安くなっていったらこの景気刺激策は失敗に終わったと認識してよいと思うし、もう財政赤字がGDPの4%まで来てしまっていることを考えると、次に打てる景気刺激策は手段があまり残っていないように思われる。
それでも無理くり財政赤字を拡大させて景気刺激を打ってくるようであれば、それは2013年頃に言われていた「フラジャイル5」という不名誉な称号を再び得ることになるのではなかろうか
万年経常赤字の国が外国人債券投資家を裏切って大丈夫なのだろうか?
ここでは何度も言及している通り、インドはノンバンク流動性危機によって景気が大きく減速している。
インド政府もそれ自体は気づいているのだが、安易にノンバンクを助けると政府負担がどれだけ増加するのかわからない状態になっていることに加えて、モラルハザードを助長する懸念、および今回のノンバンク流動性危機の原因がモディ政権の高額紙幣回収に端を発していることから野党からあら捜しを受けて政権支持率にダメージが出ることまで懸念される。
そのため政府はノンバンクに直接金をつっこむということはできず、銀行にノンバンクの資産を買い取らせる手法や、ノンバンクの調達に流動性支援を行うという方策を行っているが、今のところ効果が出ておらず、インド景気の落ち込みが継続している。
これにしびれを切らしたインド政府は、なんとここで法人税を30%から22%に引き下げることを発表した。インド政府もそれ自体は気づいているのだが、安易にノンバンクを助けると政府負担がどれだけ増加するのかわからない状態になっていることに加えて、モラルハザードを助長する懸念、および今回のノンバンク流動性危機の原因がモディ政権の高額紙幣回収に端を発していることから野党からあら捜しを受けて政権支持率にダメージが出ることまで懸念される。
そのため政府はノンバンクに直接金をつっこむということはできず、銀行にノンバンクの資産を買い取らせる手法や、ノンバンクの調達に流動性支援を行うという方策を行っているが、今のところ効果が出ておらず、インド景気の落ち込みが継続している。
発表した当日は株価が5%上がるなど一種の祭りになった。
しかし個人的にはインド政府はかなり危険な賭けに打って出たという認識で、手放しに喜べるものではないと思っている。
もしこの減税策がタイ・韓国・台湾・中国などの経常黒字国で財政拡張余地が十分にある国であれば素直に経済にポジティブと反応してもよいだろう。
しかし、インドは経常赤字金額が大きいゆえに、財政赤字についても外国人債券投資家からかなりシビアな目で見られており、インド政府もそれに気遣って今年の財政予算については名目GDP3.3%ほどの赤字にとどめるという発表をした。
しかし今回の法人税減税によってこの赤字金額は4%になると試算される。
株価は上昇したがこの発表によってローカル国債金利はいずれの年限も15bps程度の上昇となっており、多くの外国人債券投資家は裏切られたという気持ちが素直に表明されていると思う。
最終的にこの法人税引き下げが功を奏すかどうかはインドルピーの為替変動にかかっているだろう。
発表当初は外国からの投資が活発化される期待からインドルピー高で推移した。
しかし上記で書いたように外国人債券投資家の裏切りに加えて、おそらく経常収支にも赤字圧力が働くことになるので、外国からの投資の活性化に失敗した場合にはインドルピー安懸念圧力が以前よりも増大して発生すると思われる。
多額の経常赤字新興国なので現地通貨安は純粋に経済にマイナスであり、これが法人税引き下げ効果を打ち消してしまう懸念がある。
なのでインドルピーが安くなっていったらこの景気刺激策は失敗に終わったと認識してよいと思うし、もう財政赤字がGDPの4%まで来てしまっていることを考えると、次に打てる景気刺激策は手段があまり残っていないように思われる。
それでも無理くり財政赤字を拡大させて景気刺激を打ってくるようであれば、それは2013年頃に言われていた「フラジャイル5」という不名誉な称号を再び得ることになるのではなかろうか


