村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

2026年07月

元OpenAIのレオポルド氏の巨額ポジション売却ニュースで相場は一旦下げ止まり

AIヘッジファンド「シチュエーショナル・アウェアネス」、240億ドル規模のファンド崩壊で全上場株式ポートフォリオを売却

一旦の下げ止まり感は出そうなニュース。

上記ニュースは元OpenAIでファンドでぶいぶい言われていたレオポルド氏が上場株ポートフォリオをシタデルにまとめて売却せざるを得なくなったという話が報道されている。
これを見ると、一旦ここまでリスクオフ傾向厳しかったAI関連株も一旦下げ止まりそうだねえとと思うので、それについてまとめていきたい。

このレオポルド氏のAI全振りポジションについては以前からネット上では注目されていて、これを真似る人も多かった記憶がある。
AI関連はどれが有望なのかやはり素人だと判断が非常に難しく、一定程度の技術知見がないと良し悪しが判断できないということで、レオポルド氏は技術知見があってこのポジションを組んでいるよねという背景と信頼感は確実にあっただろう。

しかし相場が怖いところは会社の良し悪しと株価の短期的な変動は全く別物というところである。
特にレバレッジを使って投資をする場合はどれぐらいの下げまで耐えられるかといったことを十分に注意して考えないと、ちょっとした下げにも耐えられなかったりして、せっかく組んでいた有望ポートフォリオを全部失ってしまったりする。
そして、今回レオポルド氏のポジションはレバレッジを400%かけて構築されていたポジションということもあり、保有銘柄の下落幅はどの銘柄も30%を超えているようなレベル感であったことから、どうやらマージンコールに耐え切れなくなってしまったようである。
マージンコールの規模もどうやらかなり大きく、ちまちま株売っていると全く間に合わないということもあり、結局上記の通りシタデルにまとめて売却という展開になってしまったようである。

シタデルセキュリティーズ(シタデルとは別法人)がレオポルド氏が保有している銘柄のレーティングを引き下げていたこともあり、これは陰謀みたいな言い方をしている人もいるが、多分それがなくてもほぼ値動きはあまり関係がないだろうし、ちょっと下がったぐらいで売らなきゃいけないほど追い込まれるポジションを組んでいる方が悪い。
それぐらい金融市場というのは移ろいやすいものであることを前提に命張るようなポジションはきちんとどこで手仕舞うかを考えておかなければいけないが、技術畑出身だとこの辺の機微を知らずして、中長期的に儲かるから全ツッパしようと思ってしまいやらかすというのは往々にしてあることである。

そしてこの一連の流れはまさに下記過去記事に合致する話であると思われる。

【過去参考記事】
株価などの資産価格はなぜ本源的価値より非合理的に売られることがあるのか?

以上を考慮すると昨日のAI関連株の大幅反発はまさにこのニュースを見て値ごろ感も良くなってきたという買いによるものだったことがうかがえる。

【ナスダック100のチャート】
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これでとりあえず8月いっぱいはやや株価は戻り基調かなあと思うが、あくまで調子乗っていたポジションのアンワインドが中心であり、結局S&P500をベースに見るとリスクオフらしいリスクオフではなかったという評価なので、色々やるとすれば短期での勝負かなあと思う。
中長期でのポジション追加はまだタイミングではないかなと思う。
      
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値ごろ感的にも材料的にも一旦の下げ止まり気配が見えたかも

South Korea Holds Emergency Meeting as 864 Trillion Won Leaves Its Stock Market

色々な角度で見ると、フェアバリューぐらいかなあと思うけど・・・

昨日のアジア時間は韓国株が再度サーキットブレーカーかかるレベルで下落して、キオクシアも4万円割れということで、Xでは1~2ヵ月前はあれほど皆浮かれお祭り騒ぎみたいな感じだったのに、キオクシアでドはまりしてしまっている人を中心に悲観的ポエムが続々と投下されてきていて、相場状況はかなり悲観的に傾いてきたように思う。
実際キオクシアの出来高を見るととんでもない出来高になっていて、これはさすがに追証第二波が相当発生したように思う。

【キオクシアの株価チャート】
タイトルなし

Xでの投稿を見ると、キオクシア信用買いで捕まっているスクショが数多く出ており、決算までどうにかして持ち越したいけどかならず的なつぶやきが多く見られており、さすがにピークから60%も下落すると信用買いは耐えられないよなーと同時に、大分需給整理は進んできたのではないかと思う。

こうした中で、相場材料的に記事冒頭の報道のように韓国でさすがに株価下落ペースが速すぎるとして何やら当局で緊急ミーティングが行われた。
ここまでの株価の急変動は3割ぐらいは韓国政府のせいだと思っているので、これがさすがに韓国金融当局もショック療法をやりすぎたという認識をもって緊急会議を実施しているということは少し相場に手心を加えてくれる可能性が出てきているということで、材料的にネガティブ材料が少し和らぎそうだという雰囲気が出ている。

そして、もう一つは単純な値ごろ感である
KOSPIやキオクシアの株価について、バリュエーションとかは完全無視して単純な価格感というところでは、割高感は大分薄れてきて個人的には大分フェアバリューな水準感になってきたのではないかと思う。

【KOSPIのチャート】
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ちなみにファンダメンタルズを考慮せずの価格水準感はどういう風に見ているかというと、下記過去記事を参考にしてもらいたい。

【過去参考記事】
価値判断基準の難しいゴールドの割高・割安を「多くの人が考える常識」から判断する

こうした材料が出てきている中でもう8月入る直前ということで夏枯れ本番ということも考えると、ここで一旦小休止的な下げ止まりはありそうだなと思っている。
ただし、足下の下落に原因のうち韓国のせいは3割程度であり、残り7割の悪材料はまだ残存していて、下記過去記事のように魔の9月を控えている中では疑似好天的なものに過ぎないと思っている。
少し相場が持ち直しそうな理由としては、Xで見る限り短期トレードを得意としているメンツがアドホックに買い参入していることも大きいだろうと思うが、彼らはそこそこ上がればすぐにそこを利食いしてくるので、ド高値掴んでいる人が助かるほどの上昇が始まる前にそれが発生してしまう可能性がたかそうだ。
そのため、ここでポジションを積みすぎると9-10月の一番相場が厳しいところ(逆にいえば一番おいしいところ)で買い向かえないと思うので、中長期投資ならもう一歩待つのが吉ではないかと思う。
(短期トレードなら足下でもいろいろやりようがありそうだが)
     
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大きな経済トレンドと資金需給環境は別物で考えるべき

大きな経済トレンドと資金需給をごっちゃにしがちな人は多い。

引き続き半導体株は厳しい値動きが継続しており、週明けも韓国株下落継続ということで幸先は悪い感じである。

【KOSPIのチャート】
タイトルなし


今回高値で半導体株を掴んだ人の間違いは大きな経済トレンドと資金需給を混同したことが大きいように思うので、今回はこれについてまとめていきたい。

自分はまず大きな経済トレンドで投資すべき資産とそうでない資産を選別する。
ここを間違えると、上がらない資産を買って苦しんだり、上がる資産を買えなくて置いてけぼりになったりするので、ここは絶対に間違えてはいけない。
ここを間違えると、まず相場で十分なリターンを稼ぐのが難しい。
今回の半導体株でいうと、大きな経済トレンドというのはAIブームという背景があるので、これについては間違いではなくド真ん中で勝負できているので、これは問題ない。

一方でこれと資金需給は別で考える必要がある。
よくXの投稿を見ているとあるのが「この銘柄はファンダメンタルズがすごく良いんだから、上がるはず」と高値で掴んだ自分を正当化しようとする人がいるが、それは大きな経済トレンドと資金需給を混同して考えてしまっており、資金需給の悪化での一時的な下落を考えられていない。
以前のブログ記事にも書いているが、ベータが高い銘柄は中長期的に大きな経済トレンドに乗っていたとしても、株価は平気で一時的に60%下がったりということが平気で起こる。
そこまで下落するとノンレバなら耐えるという選択肢は十分あるが、レバを掛けている場合は致命傷になったりするので、大きな経済トレンドド真ん中だからとノーガードで考えなしに突っ込んで、資金需給悪化の序盤に大きなポジションを取って後戻りできなくなったりする。

相場で十分なリターンを稼ぐにはこの2つが合っていないといけない。
大きな経済トレンドだけ合っているが資金需給を読み間違えると、すっ高値でポジションを掴んでしまいがちになるし、資金需給は読めているのに大きな経済トレンドが読めていないとリターンが出なくて苦しむといった事象に遭遇するので、これは相場の基本でありながら中々難しかったりする。
なお、両方間違えた場合は即退場一直線である。

今回半導体株で上値で捕まって既に含み損が大きくて苦しい人は資金需給の読み間違えが大きいので、あらためて自分が今考えている資金需給について書いておきたい。

資金需給についてはメガテック勢の株式増資懸念・大型IPOの連発(まだアンソロピック・OpenAIが控えている)といったことに加えて、韓国で信用取引規制強化で高値でレバETFを信用買いをしている人達が時間とともに追い込まれている。
加えてこれから下記過去記事のように資金需給が一年の中でも最も悪い9月が控えているわけで、高値掴みレバポジションがアンワインドされやすい地合いが継続しているというのが、簡単な足下の資金需給動向だろう。

【過去参考記事】
なぜ9月は株式市場が荒れやすいのかを理論的に解説
 
     
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株価をぶっ壊してでも韓国政府は投機熱抑制に執心

Seoul advances increased cash rules for leveraged ETFs to July 31

もっと株価は下落してもいいと韓国政府は思っている。

引き続き半導体株中心に相場は弱く、メモリ株やDRAMのETFを高値で掴んでしまっている人はそこそこ苦しい状況にあるように思う。
値ごろ感でここであきらめずに買い向かうという人もいるだろうが、そういった中で上記のように韓国では当ブログでも何回も取り上げていたレバETFの信用買い・コールオプション買いによる投機熱を抑制する策というのが、予定通りどころか前倒しで実施されることになったことは大きなマイナス材料となっているので、今回はそれについてまとめていきたい。

KOSPIについてはこの発表がされた時点では既にピークから28%ぐらい下落しており、過去米国ではこれぐらい代表株価指数がピークから下落してくると段々政府やFRBが何か景気や金融市場において変なことが起こっているとして、何かしら市場支援策みたいなのの準備や、これまで行ってきた規制強化策の緩和などを実施して市場をサポートする傾向にある。

【KOSPIのチャート】
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しかし、韓国政府は全く真逆の動きをしている。
上記報道のように政府は株投機熱抑制のための規制強化策の実施を予定通りどころか前倒しで実施してきた。
これが意味することは政府は株価をぶっ壊してでも投機抑制の方が最優先だと考えているというシグナルなわけで、このシグナルを見落としてメモリ株に資金を追加で突っ込んでいる人は今回は残念ながら投資レベル的には不合格である。
韓国ではこれに加えて利上げといった投機熱抑制最優先方針が前面になっているため、足下では韓国ウォンが対ドルで上昇するなど、当局の動きに対して市場参加者は非常に敏感になっている。

別にこれで根本的に株価はクラッシュ・暴落するとは思ってはいないが、下記過去記事のうちのいくつかの要素は重なる事象が発生している。

【過去参考記事】
景気のハードランディングはどのように発生するのか?米国景気はハードランディングするのか?

つまり、株価はまだ調整する余地がそこそこあるよねというのが個人的な結論である。
もちろん今回の調整の最後は絶好の買い場であるが、それは今ではないことは確かであり、丁寧に資金需給環境を観察していきながら、底値買いチャンスを狙っていきたい。
特に資金需給動向周りで最も大事な観察ポイントは下記過去記事のようなポイントであり、興味ある方は参考にしてもらいたい。

【過去参考記事】
ガンマスクイーズの発生はどのように確認し、どうなればガンマスクイーズは落ち着いたと判定できるのかを考える

     
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調整相場の時に頼りになるのは企業のキャッシュフローの確実性

スペースX株、高値から45%急落

夢だけで構成されている銘柄はこういう時はどうしようもない。

一部投資インフルエンサーがIONQとRKLB全力ツッパで含み益出ていたところから含み損に転じたという話が出てきており、足下調整相場となっている中で夢だけで構成されている銘柄がいかに脆い存在かというのが明らかになってきているので、これについてまとめていきたい。

上げ相場の時というのは、どうしてもキャッシュフローの確実性よりもいかに夢が見れるかという企業の方が株価上昇率が高いので、そこに全ツッパすればすぐにでも金持ちになれると考えがちである。
まあこれは上手くエントリーして上手く売り抜ければ確かにそうなんだけどという話であるが、できれば苦労はしねえよという話であるわけで、大抵下げ相場にも普通のポジション持ったまま直面してしまうのが普通だ。
この相場が下落する時に最後の最後に頼りになるのが、そもそも投資している企業が営業キャッシュフローを稼げているかどうかである。

どうしても上昇相場という時は夢を見られる企業であればあるほど買いが集まり、想像よりはるか高みに株価を持っていってくれるので、それが永久に続くかのように錯覚しがちである。
しかし、一度上げ潮が引くと、そもそもこの企業はキャッシュフロー稼げてないだろという当たり前のことが認識されたり、その他の堅実性の高い企業と比較した時にどう考えても過大評価だろと冷静に見られるようになってしまうため、皆が不安になると同時に底値買いがいつまで経っても入らないために、想像するレベルより斜め下に株価は下落していく。

例えば、宇宙関連企業で大人気でここまでカチ上げしてきたRocket Labなんてのは夢見れるけどじゃあ現実的な営業キャッシュフローどうなのよという話になっている。

【RKLBのチャート】
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一方でキャッシュフローの堅さが明らかな銘柄でバリュエーションが妥当な範囲であれば相場が下がっていても底値買いが多くなるので下げ幅はかなり理性的な範囲に留まる。
例えばここもと下げ幅が大きい半導体株カテゴリでもエヌビディアの株価の下落幅が大した幅ではないのは、既にエヌビディアの営業キャッシュフローが堅いものであることが評価されていることにある。

【エヌビディアの株価チャート】
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調整相場の時こそ、まさにこのようにその企業の成長性だけでなく、本来株価の根源的価値であるキャッシュフローの確実性が評価される地合いである。

そして個人的には下記過去記事のような季節性を含めて、今の調整相場が9月いっぱいぐらいまで続くと予想している中で、あと2~3ヵ月ぐらいのガードが薄い企業だけのポートフォリオだとはたして耐えられるかどうかと言えば疑問符だと思っている。

【過去参考記事】
なぜ9月は株式市場が荒れやすいのかを理論的に解説

     
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