村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

2026年03月

ネット上のマイクロンのPERに関する活発な議論から思うこと



こんな議論されていること自体が割安ではない証拠。

そういえばという話であるが、先週末ぐらいに記事冒頭のつぶやきのようにマイクロンのPERが5倍という数値がついていて劇的に安く見えるが、このマイクロンのPERは割安ではないのかそうでないのかみたいな話がX上で盛り上がっていたので、それについてまとめていきたい。

【マイクロンの株価チャート】
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半導体株というのはゆっくり動く株と違って業績とかもばこばこ動くため、業績絶好調でPERが激安の時に実際は業績ピーク打つことを見越して株価が動いていて、結局その後に株価がゲロ下がりする、逆に業況最悪の時に半導体の供給が絞り込まれて将来の業績改善が見込まれるのでPERが馬鹿高いけど実際はそこが株価ボトムだったりするというやっかいな業種で、その辺の考え方は下記参考書籍にも書かれている。

【参考書籍】
インテル 世界で最も重要な会社の産業史

そのため、AIブームを背景にHBMで爆儲けしてここ1~2年でものすごく株価が上昇したマイクロン株のPER5倍というのはこのサイクルに当てはめると結構危険なんじゃないかみたいなのがX上で議論され、スーパーサイクルだから割安だーの、通常サイクルならもう危ないから割高だーのと活発な議論がされていた。
しかし、個人的にはPERというよりこういう話題が出た時点でマイクロン株は大分旬が過ぎた感触がしている。

マイクロンのファンダメンタルズの追い風なんてのはもうネットでちょっと検索すればいくらでも出てくる状態になっており、業績にもそれはすでに反映されている。
そうした中でYoutubeでは特に何の実績があるかもよくわからん人がファンダメンタルズが絶好調としてマイクロン株をお薦めし、それがなぜお薦めなのかを自信満々に長尺で説明する人でさえ出てきている。

つまり、ほぼ市場参加者が知らなくて織り込めていないという情報はもうこの世に存在していない可能性が高く、PERうんぬんでネット上で議論が広範に活発化されていること自体が少なくともマイクロンの株価が割安でないことを証明していることになる。
というよりそんなことうだうだ議論されている間に、本当に割安ならとっくのとうに金持て余している投資家は買いをぶち込んでいるわけで、X上でこのバリュエーションは買いかうんぬんか議論されていること自体がその銘柄が割安でないことの証明になってしまっている。

もちろんマイクロンはAIブームを恩恵を全面的に享受している銘柄であるわけで、そこから実際利益を得ているわけであるので暴落するとは思わないが、上昇するにしてもこれだけ手垢まみれな銘柄がすぐにナスダック100指数より強く上昇するとはちょっと思えないわけで、短期間でダブルバガー以上を狙うというのであれば素直に別の銘柄探す方がいいのではないかと思う。
指数以上に上がるにしても少し時間が経って皆が上昇しなくて話題にならなくなってからではないかなと思う。
     
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このご時世で身を守れるのは現金ではない

【米国市況】株下落、円は2024年以来の安値-ブレント原油100ドル台

株売って現金待機させたい気持ちはわかるけど、なんか違うんだよなあ。

ちょっとニュースを見れば嫌と言うほど経済にネガティブそうなニュースが盛りだくさんということもあり、Xを見ているとここまでは一定程度利益が乗ってきたという人が声は大きい人に影響を受ける形で株ポジション売却して現金化しましたみたいな投稿が相次いでいるのが目につくようになってきた。

しかし、どうも個人的にしっくりこないことだらけだなあと思っている。
もちろんセクターや個別銘柄で集中リスク取っていて、そこが今回色々出ているネガティブニュースで明らかな悪影響を真正面から受けているのであれば話は別だろうが、もっと幅広く分散投資していたりインデックス投資している人でさえ、先行きがあまりにも不安ということで株を売却して大半を現金ポジションにして待っているといった趣旨のツイートがXの声が大きい人の投稿のリプライに並ぶようになっている。

しかし、足下の経済環境を考慮した時に不安定になっているものは何なのかというのを考えると、現金ポジションを増やすことは正解ではないように思う。
下記過去記事にあるような世界観が続く中で、不安定化しているのは供給の方であり、需要側の方ではない。

【過去参考記事】
デフレからインフレへなぜ世界は大きくレジームチェンジしたのか?

そうした中で、供給権利的な位置づけである株を売るというのは、自らを不利な立場に追いやるのと実質的に同じであり、気持ち的には理解はできるがどう考えても経済原則的には間違っているように思う。
もちろん保有株構成を変えるために売って違う株を買うというのは全然ありであるが、現金待機させるという戦略は個人的には論理的に間違っている行動であると思っている。

実際に戦争初期こそ株価は下落したが、米国株の下落幅は大したことがない上に、徐々に状況に慣れてきて今度は上昇する展開でさえ見えてきているように思う。

【S&P500のチャート】
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ちなみに、じゃあ現金待機させることが有効なのはどういう時なのかと疑問に思う方は、下記過去記事に答えを書いているので読んでもらいたい。

【過去参考記事】
なぜ借金のサイクルが経済・株価にとって重要なのかを解き明かす

ながらくデフレ時代を味わった日本では未だに値動きがある=悪的な考え方が多く、例えばよくある不動産投資関連広告で値動きがないことを超絶アピールして安定性を謳ったりしているが(まあ不動産投資においてこれはほぼ嘘なんだが)、今や値動きがある=上昇という構図に変わっているわけであり、相対的に値動きがないこと自体が悪い時代になっているということを頭に入れておかなければいけない。
     
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米国債金利がコントロール不能寸前でまたTACOったトランプ

トランプ氏、イラン発電所の攻撃「5日間延期」 週内は協議継続

関税の時と同じ行動原理してるような・・・

週明け月曜日から、トランプのせいでイラン情勢の緊張が高まり、株式市場は大混乱でスタートしたわけであるが、日本時間で夜になると急に米国株先物が大幅プラスなったと思ったら、上記の報道の通りイラン発電所への攻撃を延期して協議継続すると発表したことから、アジア時間とは全く様相の違う相場動向となった。

自分から爆撃して後先考えず脅迫したのに、そこから一方的に「建設的な協議をしている」と言い張るのはもはやなんでもありだなと思うのと同時に、なぜこのタイミングでTACOったかと言えば、やはり米国10年債金利の動きにヒントがあるように思われるので、それについてまとめていきたい。

【米国10年債金利のチャート】
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週末のイラン発電所への爆撃予告から紛争エスカレーションで、よりイランから周辺アラブ諸国の石油施設へのドローン爆撃やホルムズ海峡の実質封鎖延長ということが見えそうというので、ブレントやドバイの原油価格が上昇する中で、米国金利はわーっと上昇する展開になっていた。
しかもグローバルにその効果は出ていて、どの国も金利上昇警戒感がMAXみたいな状態になっていた。

そしてここで思い出されるのが、去年の関税ショックでの金利上昇である。
あの時も関税によるインフレ圏というのが止まらなくなり、一度金利が下がったところから市場参加者の全く予想外範疇に金利が上昇していった。
しかし、そこでトランプがTACOって時間的猶予を出したことに加えて、そこからなんだかんだで落としどころ見つけて結局今ではもうほとんど関税のニュースが株価を悪い方向に動かすことはなくなった。

つまり、今回も米国債金利がアンコントローラブルになりそうというところまで自爆で持っていった挙句にTACOったと考えることが自然なように思う。
そして、トランプ政権にとってはもはやこれ以上の金利上昇は、特にトランプ・ベッセント氏の両者にとっては耐えきれないという判断になったのだと思う。

そう考えるとここからはイラン情勢に対するトランプの反応は一直線には良くはならないが、基本的には緊張緩和方向に持っていくように動くことが想定されやすいと思う。
もちろん途中でトランプが急に不規則発言をして相場が再度ぎくしゃくすることはあるだろうが、最近のトランプ氏の顔写真などを見ると大分疲労感が溜まっているのか随分老け込んだな感が出てきており、そこまで難しいことを考えるような余裕はないように思う。
以上からここからは株式相場に対しては強気で再度挑んでいくべきなのではないかと思っている。
     
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イラン情勢激変後の新常態が続くことを予想

48時間以内にホルムズ封鎖解除を イランに要求、発電所攻撃示唆―米大統領

新常態ということを認識しながら先行きを考えたい。

米国・イスラエルのイランへの攻撃が始まってもう3週間経つが未だに事態の落としどころは見えていない状態であり、先々についての考え方を追加的にまとめていきたいと思う。

現在のイランはもはや自国の存亡をかけた戦争になっているので、中途半端な幕引きは基本的に許さない方向になっており、自国の制空権がほぼない中でミサイルやドローンによる周辺アラブ諸国の石油関連施設とホルムズ海峡を通過しようとする石油タンカーへの攻撃で自国の存立を条件をなんとかしようとしている。
今回の攻撃事態はイスラエルがメインの話であり、米国が中途半端に手を引いてもイスラエルが攻撃を継続しているとイラン側の強硬姿勢は変化するものではなく、米国が主導権を握っているという状態にもない。
そのため中途半端に米国が手を引いたとしてもイラン側は周辺アラブ諸国の石油関連施設やホルムズ海峡を通行しようとするタンカーを選別しての攻撃を継続する見込みで、これが一定程度中長期的な湾岸諸国からの原油・天然ガス供給抑制要因になってしまう。

そうなった時にロシアのウクライナ侵攻の時と同じだが、新常態に慣れるまでは高い原油価格が継続しやすいだろうと思われる。
その水準としては普通に落ち着いてもWTIベースで80ドル台とかではないだろうか。
原油価格がこれ以上上昇するかどうかは不明であるが、少なくとも以前のような60ドル台に戻る可能性はないだろうと思っている。
なんとなくだが、WTIベースで原油価格80ドル台というのが落ち着いても維持されそうな雰囲気があるように思う。

【WTI原油価格のチャート】
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原油価格高止まりというのはロシアのウクライナ侵攻の時をケースに考えると大体1年ぐらいは諸々市場や経済に影響を与えやすいことを考慮しながら投資戦略は考えていくべきだろうと思う。
1年ぐらい経つと新常態に慣れていくことによって経済は正常化していくだろうと思われる。
ただしその過程で色々評価が変わる部分はあるだろうと思われる。
一番予想しやすいのは湾岸諸国以外での原油開発が活発化することで、特に米国シェールガスの生産拡大は見込みやすい話だろう。
あとは今回日本・中国・韓国は石油備蓄をきちんと揃えている一方で、雑な新興国は大した備蓄量持っていない状態で今の苦境に直面しているので、原油産出する南米国家以外の雑新興国の株価は相当厳しい値動きになりそうである。
(アジアだとまともにネットで原油輸出しているのはマレーシアのみ)


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ネット上で喧嘩が勃発するほど個人投資家の相場に対するイライラ感が高まる



喧嘩勃発するぐらいにはみんなイライラが募っている雰囲気なんですねえ。

相場の先行き不安がイラン情勢やらプライベートクレジット懸念やらで高まっている中で、

そうした中で過去にはもみあげ流米国株投資(もう皆忘れてるけど)とかいう本を出した人が上記のようなツイートをしたところで、特定投資系インフルエンサー間で喧嘩が勃発してインターネットの華だねえと思いながら見ているのと同時に、大分個人投資家の間の相場に対するピリピリ感が高まっていることにやや意外感を感じている。

確かにS&P500は下記の通り実質的に半年間上がっておらず、そのピーク水準ぐらいから-6%ぐらいの水準にはなっている。

【S&P500のチャート】
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相場がもう半年ぐらいぐだっていて、-5%を超える下落率であることは結構みんなイライラするような水準になることは理解できるが、まだネット上で喧嘩が勃発するような下落率ではないように思う。
実際にChat GPTに確認したところ、大体投資家が機嫌悪くなるのって最低でも10%以上下落してからじゃねーのみたいな意見を頂戴しており、個人的な体感でも10%下落超えらへんから喧嘩勃発

【Chat GPTで確認した下落率に伴う投資家の機嫌度合い】
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そういった意味で本来はこの下落率ではまだネット上での喧嘩は起きにくい水準のはずであり、個人的にも喧嘩に発展するの早くねーかと思ったりしている。
15%下落すると、大体調子乗ってた強気派がレバ3倍かけてて下落率50%超えてくるので、ひっそり更新しなくなってアカウントが実質死んでたりするので、そういった意味で足下はその端境期にいるみたいな気もしている。

そう考えると、個人投資家のドローダウン率は上記のS&P500の下落率より高いと考えるのが普通だろう。
しかもそのドローダウン率は-5%とかいう数値ではなく、おそらく-10%を超えた数値であり、人によっては-15%とか-20%とかのドローダウンだろうと思う。
そうした推理を組み合わせて足下の相場動向を見ると、どちらかというと積み立て以外の領域で人気のあったトレードのアンワインドがかなりきついことから、大分個人投資家のピリピリ感が強まっているのだと思われる。

まず、大人気ゴールドはピークから20%近くの下落率となっている他、シルバーは50%近くの下落率になっており、ここらへんは間違って掴んだままドローダウン食らっている人は多いだろう。
また米国株の時代は終わって米国株以外に投資しようと煽られて米国株除きで投資していた人も結構厳しく、買い煽りされていた米国株除きの先進国株ETFであるVEAもピークからいきなり12%下落しており、その下落幅は相場に慣れていない個人投資家のイライラ感を高めるには十分な数値なように思われる。
あとはナスダックのゴールドヘッジで有名なゴルプラらへんも木曜日の基準価額を考慮すると月曜日の基準価額は-10%ぐらい行きそうなので、おそらくピークから20%近くになっている。
その他、大体レバ掛けETFで3倍触っている人達のドローダウンも-20%ぐらい行っているような状態である。

このようにしばらく米国株がうだうだする中で、欲の皮が突っ張った人達が何か特殊なことをしようとして変なポジションを取ったものがイラン情勢のせいもあってことごとく-10%以上、ものによっては-20%とか-30%となっているといったことが今回ネット上での喧嘩勃発に発展したのだと思う。
こうした中で、各投資系インフルエンサーは暴落を煽ったり、買い場だと煽ったり、冷静になるべきと意見表明したりしてなんとか露出を高めようという動きがあり、基本的に大した情報発信されていないが、それぐらい皆の感情はぐちゃぐちゃになっているように思われる。
一般的にこういった喧嘩が勃発していて、あとは金融情勢の懸念が過剰だよねという理解があれば、逆張りで一定のさらなる下落も覚悟しながらの追加買いはありなんじゃないかなあと思うし、下記過去記事を考慮に入れながら各々どういう風に買いを入れていくかを考えていければいいんじゃないかなと思う。

【過去参考記事】
なぜ株価は傍から見れば最悪な経済状況・タイミングで底打ちするのか
     

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