村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

2026年03月

スペースXの上場は宇宙関連株の天井を示唆しているかも

マスク氏、スペースX上場で個人投資家に異例の30%割り当て検討=関係者 

明らかな高値売り抜け感。

足下はイラン情勢で崩れがちだが、それまで宇宙関連株が結構な人気がありここまでかなり高いパフォーマンスを出してきていたが、ここにきてさらにスペースXが上場思想と言う話も出てきたので、今後宇宙関連株についてどうかなあというところをまとめておきたいと思う。

【宇宙関連ETF(UFO)のチャート】
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個人的に今回のスペースXの上場は明らかなイーロンマスクの株価高値売り抜けであり、宇宙関連株全体にかなり株価ピーク感を感じさせる話なのではないかと危惧している。

宇宙関連銘柄の難しいところは、営業キャッシュフローが赤字の会社が多いことと、事業規模が国家予算という制限を受けるために市場が期待するほど市場規模がすぐに大きくなるようには見えないことにある。
一方で、夢だけはたっぷりあるということもあり、細かいバリュエーションとかあんまりよく考えない個人投資家が雰囲気トレードで熱中するとそれだけで本来そんなバリュエーションにならなくねーかみたいな高値になることも確かで、2021年のSPACバブルに続いて2025年は2回目の宇宙バブルになった。

このように個人投資家がわけのわからない高値でばかすか取引してくれていることから、ここにスペースXの売り出しをぶつければ高値で売り出せるという目論見があるのだろうと思う。
しかも、個人投資家割り当てが30%というのは、やはり機関投資家がキャッシュフローの観点などで手を出しにくいというので見た目の株価動向ほど機関投資家が熱狂していないのに対して、個人投資家はバリュエーション関係なく夢見れればええやんという踊り方をしているので、よろこんでそこにIPO割り当てをしようという魂胆なのだろうと思う。
そういった意味では、夢を見ている個人投資家に対してイーロンマスクが冷徹に現実を見て株売りをぶつけようとしているように見える。

また、このスペースXの売り出しは宇宙セクター全体のパフォーマンスにとっては悪い材料以外の何物でもないだろう。
スペースXの売り出し時価総額は大きいので、その他銘柄から資金が引っこ抜かれるのは確実で宇宙セクター全体から資金が抜かれるので、まずそれによって他の銘柄のパフォーマンスが悪くなる。
しかもこの人気ぶりからするとスペースXは相当高値でIPOしてくるはずなので、スペースXも投資バリュエーションがIPOしてからのセカンダリー取引でちょっとあるようには思えないわけで、このIPOで得するのはイーロンマスクと主幹事証券会社だけじゃねえのと思ったりしている。

少なくとも割安なんてことはないわけないし、このスペースXのムーヴは下記過去記事のようなややモラルハザード感も感じさせる内容ともなっているように思えるので、下記過去記事を参考にしてもらいたい。

【過去参考記事】
熱狂的バブル相場の天井を捉えるために見るべきモラルハザード・不正行為とは?  
    

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意外と話題になっていないように感じる石油株

上昇中東情勢の緊迫で原油高  「石油開発・精製」関連株が上昇

みんなリスクオフが怖くてそんなに買っていない印象。

米国のイラン攻撃が1ヵ月となる中で、引き続きホルムズ海峡の航行不能状態が続いており、引き続き原油価格が一般ニュースでもこれでもかというほど高値推移していることが報道されている。

そうした中でXでもYoutubeでも株価については先行き不安感が強いような情報発信が多く、さらに人によっては暴落を煽るようなものも増えてきた。
(暴落煽っている人の中には2022年頃に暴落煽って明らかに逆神な人も複数見られているが、開き直って改めて自分に相場観があるかのような言い方をしている人もいる)

しかしマジモンでこの戦争でホルムズ海峡の航行が長期間航行不能状態が続くのであれば、原油価格は今ぐらいの価格で収まっているとは到底思えないわけである。
そうであるならば原油価格の高騰で現金では資産を守れないわけなので、素直に石油株に投資すればいいじゃないかというのが率直な感想である。
どの銘柄がいいかわからなければ米国石油株の代表ETFであるXLEに投資をすれば良い。

【XLEのチャート】
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日本株であればINPEXが代表格になるだろう。(この辺は日本株触っている人の中ではポジション寄せている人も結構いそう)

個人的にも以前のブログ記事にも書いたようにブチギレてインド株ぶん投げた資産を全部XLEに振り替えて、一定程度は原油価格上昇に備えたポートフォリオの構築も実施した。

【過去参考記事】

キレてインド株をぶん投げた話


石油セクター自体が下記過去記事の考え方をすると、サイクル的には上向きサイクルということもあり、そこにイランによる供給ショックが重なった構図になっていたということもあり、遅かれ早かれ的な側面はあったが、サイクルが早巻きされたなという感覚を持っている。

【過去参考記事】
原油・ガス価格の先行きを予想するために注目すべきエネルギー需給サイクルとは?

なぜか株の暴落を煽る人は、暴落きっかけが原油価格上昇なら素直に石油株買えばいいじゃんということにあまり言及していないのは、結局自分が何もポジション持っていないのに悲観論ぶちあげてインプをなんとか稼いで飯のタネにつなげようという、明らかに実世界で勝負していない雰囲気であり、インフレで現金で資産を守り切れない傾向の強い足下の相場では、現金で守るのではなく、時勢に応じて何が一番資産を守れるポジションになるのかを真剣に考える必要性があるだろうと思う。
 
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遠いキャッシュフローに依存した銘柄ほど危険な足下の相場

【ARKKのチャート】
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ピークから75%下落みたいな銘柄は数的には結構出てきそう。

引き続きイラン情勢の緊迫化と原油価格の高騰・供給不安が続いているが、それのせいもあって米国債長期金利がレンジ上限ぐらいまで上昇しており、利下げもフェードアウトしているということもあり、これが相場的にネガティブになっていることは投資に携わっている人であれば多くの人が既に知っている情報である。

こうした中で足下の相場で耐えているのはキャッシュフローが手前側に分厚い銘柄群である。
原油価格の高騰というファンダメンタルズも加わっていることによって、手前側のキャッシュフローが非常に厚いということもあり、米国石油セクターは既にここ6年においてのトップパフォーマーになっている。

【XLEのチャート】
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一方で石油セクターや資源系銘柄に資金を取られるということは、必然的に遠いキャッシュフロー銘柄が売られて短期キャッシュフローが分厚い銘柄にシフトしているわけであることは自明の理である。
そのため、遠いキャッシュフローをあてにして株価が形成されてしまっている銘柄ほど足下は状況が危ないと言えるだろう。
特に記事冒頭のARKKのような、もう遠いキャッシュフローに依存した銘柄しかないようなポートフォリオは厳しい状況に追い込まれつつある。

まだAIブームぐらいのキャッシュフローの遠さであれば一定程度許されそうだが、さすがに量子コンピューターみたいなレベルのお前それほんまに実用化できるんか?みたいなレベルの遠さのキャッシュフローしかあてがない銘柄はひとたまりもないことは下記IONQのチャートを見てもらえればわかると思う。

【IONQのチャート】
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既にIONQの株価は直近ピークから70%弱近くの下落となっているが、下記過去記事から考えれば残念ながらまだ崩壊途上と言えるだろうと思う。

【過去参考記事】
ブームからバブル崩壊したセクター・個別銘柄が最低でもピークから75%株価が下落する理由

足下の株価不安が強いのは個人投資家が大好きなワンチャン狙いで遠いキャッシュフローを材料に夢見られて圧倒的パフォーマンスを叩き出すことを期待されて売買されている中小型株ほど足下は状況が厳しいはずであり、ポートフォリオにそういった夢を理由に投機的に取引されている銘柄は今一度まじでこのまま保有し続けていいのかどうかは判断しなおすべきだろうと思う。
特に営業キャッシュフローがマイナス+過大投資キャッシュフロー垂れ流しみたいな銘柄は擁護できるポイントがほとんどなく、そこにプラスしてここまでレバ掛けられて取引されてきた銘柄ほど今回のリスクオフはダメージがでかくなるので、ピークから75%の株価下落を許容できるかどうかを今一度自分に問いただしながらポートフォリオの見直しをした方が良いと思う。
     
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なぜプライベートクレジット市場の懸念をJPモルガン・ダイモンCEOはあれだけ煽るのか?

JPモルガン、プライベートクレジット市場で蚊帳の外-銀行参入に壁

ジェイミーダイモン氏の言葉をまんま信じてるやつはいねーよな!?

足下の市場では原油価格の話だけでなく、プライベートクレジット市場に対する懸念というのも高まっており、イラン情勢の話とプライベートクレジットの話がかわりばんこで報じられている状態にある。
特にプライベートクレジット市場に対してクソミソに言っているのはJPモルガンCEOのジェイミーダイモン氏であることは多くの人が憶えているところだろう。
しかし、この言葉を額面通り受け取ることはあまりにもナイーブだと思うし、そもそも金融機関のボスが自分のビジネスにつながらないようなことを公衆の面前でわざわざ話すなんてことはないということを前提に考えると、より真実が見えやすくなるので、今回はこれについてまとめていきたい。

そのヒントとなるのが、この記事冒頭の報道である。
上記BBG記事は2025年6月に報じられていたものだが、JPモルガンがプライベートクレジット市場のセカンダリー取引を拡大させようとしているが上手くできず、地団駄を踏んでいるといった内容の記事になっており、JPモルガンが同市場の競争で出遅れていることを如実に物語る内容となっていた。

しかし、この記事が2025年6月であることを考慮すると、ダイモン氏のこれまでのプライベートクレジット市場に対する発言趣旨はどう考えてもおかしい話となっている。
ダイモン氏がプライベートクレジット市場について「ゴキブリが大量にいる」と発言したのが2024年9月頃であったわけであるが、トップがこれだけの発言をしていたにもかかわらず、同銀行はセカンダリー取引をなんとか拡充させようと躍起になっていたわけである。
ようは言っていることとやっていることが全く真逆である。

つまり、あれだけダイモン氏がプライベートクレジットについて悪口を言った上で、直近になってプライベートクレジット向け融資を絞り込んだのは既存のプライベートクレジットプレーヤーのポジションを投げさせることによってセカンダリー取引を活性化させて、この分野で上位層に食い込みたいというダイモン氏の戦略ではないだろうかと思っている。
もっと悪い言い方をすれば、ネットでよくみんなが口にする「陰謀」に近いものではないだろうか(棒)

セカンダリー取引が活発化すれば透明性向上といううたい文句を背景にJPモルガンがその市場で仲介業者として取引をやれば、リスク低く口銭を稼げるようになるし、取引が活発化すれば今プライベートクレジットがプライスどれぐらいなのかというのが見やすいので、金融機関の中では比較的安全を優先するJPモルガンとしても取り組みやすいということになるのだろう。
そして、現在プライベートクレジット市場で個人投資家向けファンドを中心に解約が増加しており、ここでさらにプライベートクレジット市場の懸念を煽ったり、実際にプライベートクレジットファンドに対する融資で特定セクターの担保価値を引き下げたりしてローンのぶん投げを誘発させ、ローンのセカンダリー取引市場を拡充させる千載一遇のチャンスとなっているわけで、JPモルガンにとって最大のチャンスが訪れたと言えるだろう。

ただ、これは結構諸刃の剣で相当既存プライベートクレジットプレーヤーから恨みを買う行為であり、この機会をうまく活用できなかった時に、今回の措置で恨みを持たれたJPモルガンは完全に仲間外れにされる可能性があり、重要な成長市場を取り込めなくなる可能性があるので、JPモルガンがプライベートクレジット市場でどう動くのかを見ていきたいところである。

【JPモルガンの株価チャート】
タイトルなし

     
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なぜ株式市場に対して強気姿勢を維持すべきなのか?

ソフトバンクG孫正義氏、AI投資「オハイオで80兆円」 日米21社参画

今は実業界の人々が相場を動かす時代。

色々市場ではネガティブなニュースが出ていて、報道やネットでは株を売るべきかー、その根拠はテクニカルだーのなんだーのみたいなどうでもいい無価値な情報が蔓延しているか、足下の相場で見るべきポイントは全くそんなところにはないということをまとめていきたい。

上記記事などにある通り、AIブームがスタートしてから実業界がAIに投じるお金ははっきりいって桁が全く異なる。
確かに足下でAIが実際に利益を稼げるのかとか、プライベートクレジットの話とかで、AI関連株でも足下の株価の値動きはよくないものが多かったりして、投資家の不安感が強まったりしているのは確かである。
一方で、その脇ではAIブームに対する投資のために巨額の借金をして投資をぶちこんでいるプレーヤーがこれでもかというレベルでおり、しかもその流れはイラン情勢がどうなろうがほぼ変化はないことが上記日経新聞記事などでも確認できている。
つまり実業界は命がけのAIセクターへのコミットを継続しているわけであり、その単位はまさに1兆円単位である。

そう考えると、正直言って個人投資家が手金の範囲内でちまちま売買して、そこでフルインベストメントだからもう相場は天井だとか議論するのは、後ろから実業界が兆円単位の資金をばかすか投入している中で全く意味がない様に思う。
さらにいえばこうした実業界が投じる金の量は明らかに足下では著名投資家の資金量をはるかに凌駕する金額投じられているので、正直言ってレイダリオがーとか誰々がーとかの売買なんてぶっちゃけどうでもいいわけで、重要なことは実際に実業界の面々の資金投入意欲とその継続性にあるように思う。

なので、よくバンカメの機関投資家サーベイとかAAIIの米国個人投資家のサーベイベースのキャッシュ比率の数値を引用して、これはもう全員が限界までポジション持っているから相場はもう上値は追えないと論じるのはナンセンスだろうと思っている。

実際に下記過去記事の考え方をすればそう思うことも納得感があるだろうと思う。

【過去参考記事】
なぜ借金のサイクルが経済・株価にとって重要なのかを解き明かす

そういうわけで、ここもとのイラン情勢で相場の不安感は強いように思うし、Youtubeでは株の売り煽り動画大分増えてきたなあという感触もあるが、個人的には一部ポジションの入れ替えはあれど、株式の組み入れ比率自体を減らすということは全く必要ないと思っているどころか、もう買い出動で足し始めてもいいのではないかとさえ思っている。

【S&P500のチャート】
タイトルなし

もちろん不用意にレバが掛けられたアセットは最近のゴールドやシルバーなどのようにちょっとした市場環境変化で想定外な下落率になったりするので、重要なことは変にレバレッジがかかって過熱した銘柄にはどこかのタイミングですぐに抜けるという割り切りで参戦するか、最初から見ないようにすることだろうと思う。
     
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