米PCE価格、10月前年比+2.3%に伸び加速 インフレ高止まり
もっと債券市場全体はタカ派なので、市場予想通りの数値でもポジティブ。
木曜日は米国市場は祝日で動いていなかったが、FRBが金融政策を決める上で最重要な統計の一つであるPCEが発表された。
統計内容は全く市場予想と合致し、PCE価格指数は市場予想が前年比+2.3%に対して結果は同じ、コアについても市場予想が前年比+2.8%に対してこちらも結果は同じということで内容自体はノーサプライズであった。
コアPCEについては2020年以前のデフレ時代は1%台後半であったが、足下のインフレ時代では一旦2.6%まで低下したものの一旦2.8%に反発する結果となり、引き続き昔のデフレ時代には戻らんよねという内容であることは確かだろう。
ちなみになぜデフレからインフレに世界がなったのかは下記過去記事を読んでもらいたい。
【過去参考記事】
デフレからインフレへなぜ世界は大きくレジームチェンジしたのか?
総合PCEは前年比+2.3%と2020年以前のデフレ時代でもその程度の水準はあったが、足下では原油価格が前年比ベースで下落している分があるわけなので、それを考慮するとまあまあそんなもんですなぐらいの話である。
しかし、米国休み明けの相場ではじりじりと米国債利回りは低下基調での推移となり、東京時間こそ小幅な低下が、米国時間に入ると5bpsぐらいの金利低下と幅は大きくなっていった。
これはやはり債券市場がタカすぎることが要因だと思う。
FRBが政策金利のロンガーラン見通し2.9%ぐらいと言う中で、OISでは来年末時点で3.8%ぐらいまでの利下げしか織り込んでいない上に、さらに2~3年債は4.2%も金利がある状態で実際の債券市場ではさらに利上げ織り込み回数が少ないという異常なタカ派状態となっていた。
現在のPCEが前年比+2.3%で一応この数値自体は2020年以前のデフレ時代でもぎりぎり到達していた時期もあることを考慮すると、2020年以前のデフレ時代の10年債金利のピークと比較すると債券市場のタカっぷりが目立つ。
【米国10年債金利のチャート】
なんとなくの感覚だが、トランプ政権の財政赤字がいくらか債券タカ派プレーヤーの目論見から下回る金額しか出なかった場合はタームプレミアム含めて利下げ織り込み回数が一定程度復活すると思っている。
そうなると、10年債でいうとデフレ時代の金利ピークのレベルぐらいは意外と見えるんじゃないかと思っている。
その水準は2018年12月の3.25%という数値で、利下げ回数織り込みが復活してタームプレミアムが剥げれば最終的にはこの数値ぐらいまでいくんではないだろうかと思ったりする。
日々金融市場で思ったことや金融データをつぶやいている村越誠のツイッターはこちらのリンクをクリック
もっと債券市場全体はタカ派なので、市場予想通りの数値でもポジティブ。
木曜日は米国市場は祝日で動いていなかったが、FRBが金融政策を決める上で最重要な統計の一つであるPCEが発表された。
統計内容は全く市場予想と合致し、PCE価格指数は市場予想が前年比+2.3%に対して結果は同じ、コアについても市場予想が前年比+2.8%に対してこちらも結果は同じということで内容自体はノーサプライズであった。
コアPCEについては2020年以前のデフレ時代は1%台後半であったが、足下のインフレ時代では一旦2.6%まで低下したものの一旦2.8%に反発する結果となり、引き続き昔のデフレ時代には戻らんよねという内容であることは確かだろう。
ちなみになぜデフレからインフレに世界がなったのかは下記過去記事を読んでもらいたい。
【過去参考記事】
デフレからインフレへなぜ世界は大きくレジームチェンジしたのか?
総合PCEは前年比+2.3%と2020年以前のデフレ時代でもその程度の水準はあったが、足下では原油価格が前年比ベースで下落している分があるわけなので、それを考慮するとまあまあそんなもんですなぐらいの話である。
しかし、米国休み明けの相場ではじりじりと米国債利回りは低下基調での推移となり、東京時間こそ小幅な低下が、米国時間に入ると5bpsぐらいの金利低下と幅は大きくなっていった。
これはやはり債券市場がタカすぎることが要因だと思う。
FRBが政策金利のロンガーラン見通し2.9%ぐらいと言う中で、OISでは来年末時点で3.8%ぐらいまでの利下げしか織り込んでいない上に、さらに2~3年債は4.2%も金利がある状態で実際の債券市場ではさらに利上げ織り込み回数が少ないという異常なタカ派状態となっていた。
現在のPCEが前年比+2.3%で一応この数値自体は2020年以前のデフレ時代でもぎりぎり到達していた時期もあることを考慮すると、2020年以前のデフレ時代の10年債金利のピークと比較すると債券市場のタカっぷりが目立つ。
【米国10年債金利のチャート】
なんとなくの感覚だが、トランプ政権の財政赤字がいくらか債券タカ派プレーヤーの目論見から下回る金額しか出なかった場合はタームプレミアム含めて利下げ織り込み回数が一定程度復活すると思っている。
そうなると、10年債でいうとデフレ時代の金利ピークのレベルぐらいは意外と見えるんじゃないかと思っている。
その水準は2018年12月の3.25%という数値で、利下げ回数織り込みが復活してタームプレミアムが剥げれば最終的にはこの数値ぐらいまでいくんではないだろうかと思ったりする。
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