米政府、在ウクライナ大使館員の家族に退避命令
ウクライナで武力衝突したら原油価格が上がるみたいな単純な話ではないと思う。
米ロのウクライナを巡ったごたごたは米国がウクライナ駐在の米国人に国外退避しろと命令したことから、下手すると本当に武力衝突があり得るのではないかという緊張感が漂い始めている。
個人的にはクリミア戦争の時のいざこざを考えると可能性が低いとは思うが、完全に武力衝突の可能性はゼロとは言い難く、予想が難しいと考えている。
しかし、個人的にはもうこの局面まできている状態で原油価格の上昇材料はウクライナ危機にはないように思える。
これまでの原油価格の上昇は、欧州周りでいうと風力発電の出力が低かったこととウクライナの問題に伴ってノルドストリーム2が稼働しなかったことが原因である。
そして今話題になっているのはウクライナでもし戦争が起きた場合にロシアが欧州に対する天然ガス供給を停止するのではないかという思惑である。
しかし、個人的にはそうことは単純ではないと思う。
ウクライナで戦争が発生した場合には米国は迷わずロシアに経済制裁をするだろう。
特に経済制裁で一番影響が大きいのはドル取引の停止である。
ロシア政府や企業は大量にドルで資金を借りているわけで、ドル取引を停止させられた時は金融市場で新しいドルファンディングができなくなるため、手持ちの外貨準備高と輸出で得た外貨でやりくりするしかなくなる。
実際に2014年のクリミア戦争で起きたのは上記に書いたドル取引停止で、その間ロシアの外貨準備高はもりもり減少していった。
もし今ロシアがドル取引を停止させられれば、国内経済を維持するには外貨準備をすり減らすか輸出を拡大するかを決断することにせまられる。
ロシアのプーチン大統領は昔ほど国内人気はなく、ここで経済を落ち込ませれば下手すると国民からの支持を失う可能性があり、避けたいシナリオの一つである。
しかし外貨準備高は最後の命綱であり、これはそうやすやすと使いたくはない。
そもそも今回の件は米国とバトっているだけで、欧州とは実質的にはいざこざにはなっていない。
さらにいうと、仮に欧州へのガス供給を減らすとかいう話になれば、その間隙をぬって米国シェールガス勢が欧州と長期契約を結び、減った分の穴埋めをしてくる。
しかもその契約は長期契約になるため、長い間ロシアは取引先シェアを失うことになる。
ロシアは平時であればエネルギーを武器に出来るが、究極的には全ての外貨調達をエネルギーに依存しているためエネルギーだけを材料に最後まで駆け引きすることは難しく、ウクライナ武力衝突による経済制裁が起これば、下手すると増産をかけたいというインセンティブさえ働く可能性がある。
あとは実際武力衝突になった時に原油価格が上昇するリスクがあるかも考えるのは馬鹿でも想定に入る範囲なので、これに対して無策のまま米国が突っ込んでいくとも考えづらい。
エネルギー価格上昇で一番困るのは米国であり、米国がここを全くケアしないままロシアに経済制裁をかますほど馬鹿ではないと思っている。
例えば国家備蓄の放出とセットにする・サウジに増産をかけるよう圧力をかける・シェールガス開発規制を緩めるなどセットの対応案は出してしかるべきだろう。
以上を勘案すると、本当に米国がロシアに対して経済制裁をした時は原油価格は上昇リスクより下落する可能性の方がずっと高いのではないかと思っている。
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ウクライナで武力衝突したら原油価格が上がるみたいな単純な話ではないと思う。
米ロのウクライナを巡ったごたごたは米国がウクライナ駐在の米国人に国外退避しろと命令したことから、下手すると本当に武力衝突があり得るのではないかという緊張感が漂い始めている。
個人的にはクリミア戦争の時のいざこざを考えると可能性が低いとは思うが、完全に武力衝突の可能性はゼロとは言い難く、予想が難しいと考えている。
しかし、個人的にはもうこの局面まできている状態で原油価格の上昇材料はウクライナ危機にはないように思える。
これまでの原油価格の上昇は、欧州周りでいうと風力発電の出力が低かったこととウクライナの問題に伴ってノルドストリーム2が稼働しなかったことが原因である。
そして今話題になっているのはウクライナでもし戦争が起きた場合にロシアが欧州に対する天然ガス供給を停止するのではないかという思惑である。
しかし、個人的にはそうことは単純ではないと思う。
ウクライナで戦争が発生した場合には米国は迷わずロシアに経済制裁をするだろう。
特に経済制裁で一番影響が大きいのはドル取引の停止である。
ロシア政府や企業は大量にドルで資金を借りているわけで、ドル取引を停止させられた時は金融市場で新しいドルファンディングができなくなるため、手持ちの外貨準備高と輸出で得た外貨でやりくりするしかなくなる。
実際に2014年のクリミア戦争で起きたのは上記に書いたドル取引停止で、その間ロシアの外貨準備高はもりもり減少していった。
もし今ロシアがドル取引を停止させられれば、国内経済を維持するには外貨準備をすり減らすか輸出を拡大するかを決断することにせまられる。
ロシアのプーチン大統領は昔ほど国内人気はなく、ここで経済を落ち込ませれば下手すると国民からの支持を失う可能性があり、避けたいシナリオの一つである。
しかし外貨準備高は最後の命綱であり、これはそうやすやすと使いたくはない。
そもそも今回の件は米国とバトっているだけで、欧州とは実質的にはいざこざにはなっていない。
さらにいうと、仮に欧州へのガス供給を減らすとかいう話になれば、その間隙をぬって米国シェールガス勢が欧州と長期契約を結び、減った分の穴埋めをしてくる。
しかもその契約は長期契約になるため、長い間ロシアは取引先シェアを失うことになる。
ロシアは平時であればエネルギーを武器に出来るが、究極的には全ての外貨調達をエネルギーに依存しているためエネルギーだけを材料に最後まで駆け引きすることは難しく、ウクライナ武力衝突による経済制裁が起これば、下手すると増産をかけたいというインセンティブさえ働く可能性がある。
あとは実際武力衝突になった時に原油価格が上昇するリスクがあるかも考えるのは馬鹿でも想定に入る範囲なので、これに対して無策のまま米国が突っ込んでいくとも考えづらい。
エネルギー価格上昇で一番困るのは米国であり、米国がここを全くケアしないままロシアに経済制裁をかますほど馬鹿ではないと思っている。
例えば国家備蓄の放出とセットにする・サウジに増産をかけるよう圧力をかける・シェールガス開発規制を緩めるなどセットの対応案は出してしかるべきだろう。
以上を勘案すると、本当に米国がロシアに対して経済制裁をした時は原油価格は上昇リスクより下落する可能性の方がずっと高いのではないかと思っている。
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