村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

2021年04月

しばらくは間欠泉チャート銘柄は避けておきたい

荒唐無稽相場が終わった今、しばらくこういう銘柄はやめた方がよい。

11-2月の荒唐無稽銘柄相場で雰囲気だけ夢がありそうな銘柄まで高騰する相場となっていた。
しかし、夢しかなくて実力の伴わなかった銘柄については間欠泉チャートとなって多くの投資家を殺してしまう形になった。

<典型的な間欠泉チャート>
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一般的にこういう間欠泉銘柄というのはその銘柄の需給において構造的な問題がある。
まずこういう銘柄は機関投資家がポジションを積み上げる気がないことを意味する。
一般的に機関投資家は扱う金額が大きいので、株に関して小さい銘柄でいきなり大ロットつっこむと相場を壊してしまうのでインパクトを与えないように買いを入れていく。
なので機関投資家が淡々と買いを入れる銘柄は押し目毎に買いが出現するのでじりじりと上昇していく流れになるはずで、そういう銘柄は通常こうした間欠泉みたいなチャートの形状にはならない。

11月-2月の荒唐無稽銘柄がバンバン上がる相場の時はこうした銘柄の方がまともな銘柄よりリターンは上がるが、一度流れが途絶えると株価と企業の実態があまりにもかけ離れているため信じられない下落率となるのが恒例だ。
しかも大体下落率でも実力ベースの下落率となるため、荒唐無稽なものほどひどい形になる。
例えば中国EVメーカーでいうとNIO・LI・XPEVの3銘柄が挙げられるが、下落率は小さい順にNIO<Li<XPEVとなっており、ほぼ実力順の下落率の幅となった。
(特にXPEVとかお前EVメーカーとして成り立ってるんかというレベルだし・・・)
そして真に実力のない銘柄はなんと上昇する前の値段まで下落し、結局あの意味不明な上昇はなんだったのだろうかという賢者モードにまでなりかねない。
なのでこういう時こそ、いかに投資した銘柄についてきちんと調べていたかが問われるところであり、よく知らずにとりあえずてきとー買いしましたというものは切るべきなのかポジション保持すべきなのか判断できず、場合によってはナンピンをしてしまい余計に傷を広げることになる。

現在はアルケゴス問題以降でこうした銘柄の需給は最悪に近いということもあり、当面はこうした間欠泉銘柄には出番はないように思える。
もちろんポジションの一部を試しに博打的にやってみることは投資家としては十分試してみる勝ちのあるものだが、そういった銘柄でポートフォリオの大半を占めるというのはよっぽどリスク許容度の高い投資家でなければ耐えられないということだけは知っておいて欲しい。

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ネットフリックス関連のニュースから見るストリーミングTV視聴業界の旬

HBO Max’s subscriber growth beats Netflix

無敵に思えたネットフリックスも旬は過ぎたか。

<ネットフリックスの株価チャート>
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足下でネットフリックスの獲得サブスクライブ数が市場予想に届かなったということもあり、株価が一時10%近く下落する形になった。
それに加えて直近でHBOがサブスクライブ数成長率でネットフリックスを超え始めたというニュースも出てきている。

こうしたことから当初のネットフリックスがコンテンツに大量資金投入をして魅力的なコンテンツを顧客に提供し、サブスクライブ数をどんどんかき集めていくという手法について他社が同様な手法を取り始めたことにより従来のようなサブスクライブ数を稼げなくなったことを意味しつつあるように思える。

個人的にはこれは単にネットフリックスが他社に劣後し始めたというよりは、業界がいよいよ成熟し始めたと見ている。
インターネット回線のスピードが動画を配信できるようになってストリーミングで見たい時に好きなものが見れるというものの普及が相当程度進んできて新しく掘り起こせる部分も徐々に少なくなりつつある。
そこに他社がネットフリックスと同様に大枚をはたいてコンテンツを購入し、魅力あるコンテンツを配信する努力を加速させていっている。

こう考えるとこれまで無敵に思えたネットフリックスも意外と絶対的な他社との差別化ができるセクターかと言われるとやや難しくなりつつある。
市場予想に届かなくなってきた新規サブスクライブ数と他社のサブスクライブ数成長率がネットフリックスを上回ったというニュースはなんとなくそういう事態を想起させる。
コロナ禍で巣篭り特需があり、これが追い風にはなってくれて業界の旬がやや延長されたものの、今後は後発から追いついてきた他社とのより激しい競争は既に見える範囲の未来で予想され始めている。
このサブスクライブ数競争が過激化していくと、サブスクライブ料金の引き上げができない状態が発生すると同時にコンテンツ費用だけが上昇していき、売上は市場が期待する程伸びず、費用ばかりがかかってしまい、利益は上がらないといった株価にとっては難しい局面に入る懸念はあってしかるべきではないかと思う。
こういうことを考えると個人的にはネットフリックス株を新規で購入したいかと言われるとNOという答えになると思う。

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緊急事態宣言・円高でやや日本株不利な状況

4都府県に緊急事態宣言 今月25日から来月11日まで 政府方針

過激に売られるわけではないけど。

日本で主要都市中心に新規コロナウィルス感染者(加えて内容が感染力の強い変異種中心)が増加しているということもあり、緊急事態宣言が出されて人の移動を減少させるための措置が取られる見込みだ。
特に今回は旅行シーズンであるGWで人の移動を減らすということで影響を受ける業種の関係者は落胆せざるを得ない状態だろう。

そういったことを考えると内需のアゲインストコロナ銘柄はどうしても厳しい状況が続くことはしょうがないだろう。
この辺を真っ向から影響受けている銘柄の筆頭はやはりオリエンタルランドだと思われる。

<オリエンタルランドの株価チャート>
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感染者が増加に転じてきた3月半ばには明らかに時短営業懸念を織り込んだ株価動向となっており、それが既に大半織り込まれている状態になっている。
(逆に言うと緊急事態宣言ど真ん中あたりがボトムになりそうな気もするが)

グローバルに見ても感染者が急増した国の株価(直近だとインドとか)がやや軟調気味に推移しているところを見ても、しばらく上値を追いかけられないかなと感じる。
ワクチン接種が先行している米国、欧州が日本株より有利なターンになるだろう。
ただ、じゃあ過激に日本株が売られるかというとそれはそれで難しい。
もうワクチンが供給されるのも時間の問題だし、例えばJREITを見ると利回り追求で全然売られていないところを見ると、直接的に時短要請の影響を受ける銘柄までが今回の緊急事態要請で下げる銘柄の限界だろう。

どちらかというと円高懸念の方が影響はあるように思える。
ブログ記事では米債金利については当面上がらずとも下がらずという感触になることは言っているが、そうなるとこの2ヵ月続いた円安トレンドは終了し、購買平価を考えればじりじりと円高になるのが通例だ。
これも日経平均を3万円にまで押し上げてきた原動力の一つがなくなるわけで、これも不利な材料だ。
さらに日銀買い入れ金額の減少もあるわけなので、そうなるとどうしても日本株が対先進国株でやや劣後するターンがしばらく続く感じだろう。
概ね中途半端な横ばいみたいな状態がとりあえず月単位で続くみたいな上値追い買い・下値懸念売りでは損するだけみたいな感じを予想している。

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カナダの量的金融緩和縮小は大国では当てはまらず

Canada scales back bond purchases and raises growth forecast

ノイズだとは思うけど、一応頭には入れておきたい。

ここにきてカナダ中銀が量的金融緩和縮小をしてきている。
理由としては足下のインフレ率と経済成長率の見通しが改善したことによると発表している。
ちょっと個人的にはカナダの状況を負うところまではカバーしていないので報道ベースのところを見てのところなので、本当に調べたい方は中銀声明文を読むべきだろう。
問題はこの流れは先進国全体の話なのか、それともカナダだけの特殊な話なのかである。

カナダの場合、隣国米国財政の規模感を比べるとカナダの財政はゴミみたいな数値である。
なのでカナダの景気にとって自国財政支出よりも米国財政支出のインパクトの方がよっぽど大きい。
特に今回みたいに米国が意味不明な財政拡張政策を取っている時はますますそのインパクトは考慮すべきところだろう。
なので米国拡張政策が続き、カナダのGDP成長率にプラス効果が続くのであれば確かに量的金融緩和プログラムの縮小は自分達がコントロールできる範囲の中では妥当な判断だろう。

ただこの報道を見ると本当にこの流れがすぐに欧米先進国の金融政策トレンドになるかどうかは微妙だ。
EUではECBが先月量的金融緩和については早期撤退はないと主張したばかりである。
(これはリーマンショック後に早すぎた金融緩和の撤収の反省もあるだろうけど)

なので自分の頭の中では米国は未だ

米国財政拡張策の終了→FRBによる量的金融緩和の縮小

というのが基本的な流れであるという予想は個人的には変更しなくてよいと思っている。

特に今回のような大きな経済変動においてGDP絶対金額がそこまで大きくない国の量的金融緩和はどうでもいいのだが、大国の量的金融緩和となると一歩間違えるだけで大惨事になりかねないことを考えるとFRBとECBは相当慎重を期した金融緩和撤収になると思われる。
そのためには、まず市場でゆっくりと量的金融緩和縮小を時間をかけて織り込ませていき様子を見ながら行わなければいけない。
公開されているシャドーレートの数値を見ていけば、おそらく量的金融緩和の縮小正式発表前にはまずこのシャドーレートの深掘りが止まるはずなので、それを見てから量的金融緩和縮小の心配をすればよいと思っているので、とりあえずはカナダの量的金融緩和縮小はあくまでノイズだと思っている。

<シャドーレート参考サイト>
https://muragoeinvest.com/ustmarket

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一部新興国のインフレ率が看過できないレベルに


コロナウィルス暴落以降はほとんど投資対象としては先進国(特に米国株)しか見ていなかったために、加えてアジア以外は特に見る価値もいまのところはないなと思っていてかなりの期間ウォッチをしていなかったのだが、一部新興国でかなりインフレが進み始めているように思える。
ひさしくブラジルなんてみていなかったのだが、気づけば3月インフレ率6.1%みたいな結構きてる数値になってきていた。
ブラジルについては国内景気を犠牲にしてかなりの長期間にわたって財政・経常収支健全化策を続けていてインフレ率も落ち着いていたということもあり政策金利を2.75%まで切り下げてきたのだが、ここにきて利上げの必要性に迫られ始めるという難しい局面に差し掛かっている。
トルコは例のごとくインフレ率16%と相変わらず国際収支の天井にぶつかっているにもかかわらず、それを無視した金融政策を行っていることから高インフレに悩まされながらの経済運営となっている。
インドもまだ政策金利をどうこうという話にまでは至っていないものの、インフレ率2020年以降常に5%以上の数値を強いられており、やや苦しい状況が続いている。

インドはやや国内事情が大きいものの、その他新興国のインフレ率上昇についてはコモディティ高や相当程度絡んでおり、特に一人当たり所得が低いためにコモディティ高が家計にインパクトを与えるレベルが高い新興国のインフレ率がここもと上昇してきている。
これが先進国や比較的所得が高く経常収支が安定している新興国(主にアジア)は全然そういうレベルのインフレ率にいたっていないということもありかなり対照的な動きとなりつつあるように思える。

特に足元で政策金利引き上げにせまられている新興国には非常に注意が必要だ。
現在はまだ米国が景気支援のために財政・金融のどちらもじゃぶじゃぶに緩和させて、これが結果として新興国にも還流することによって、こうしたインフレ率が許されている状態となっている。

これが一度米国にてテーパリングが始まりそうというのに市場の焦点が向かえば、輸出動向にキレがない万年経常赤字の低~中所得新興国というのはひとたまりもなく、相場が粉々になるというのが2013~2015年に起きたことである。
米国テーパリングについては当ブログではまだ先とみているが、市場がどの段階で反応し始めるかは読みづらいところである。
まあ今のご時世でトルコやブラジルに変なポジション持ち続けていますというのはかなり少ないように見えるが、もし持っているようであれば相場が強いうちに処分をどうするかは少し検討しておきたいところだと思う。

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村越誠

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