村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

2021年02月

2013年バーナンキショックと足下の米債利回りの動向の違い

米長期金利の離陸、進路はクリア-コロナ前の経済状況反映なら2%も

年限別でかなり様相が違う。

足下でやや米債利回りの上昇について気にする人がさらに増加してきているように思われる。
確かに米国財務省が公表している実質金利データを見ると30年がいよいよプラス浮上というところまで来ている。
20年もまだマイナス実質金利ではあるものの、30年と同様にややテンションが高いともいえる。
一方で10年以下の実質金利を見るとかなり世界は違う。
10年金利は上昇したとはいえ、実質ベースで見ると実は11月の時よりも下なのである。
そして7年5年とより手前側を観察していくとさらに実質金利はディップした状態になっている。
7年以下は下手すると実質ベースでは去年9月の時より低いという状態になっている。

<年限別実質金利推移>
タイトルなし

https://muragoeinvest.com/ustmarket

20-30年ゾーンの金利というのは基本的には長期運用資金を行う主体が投資するゾーンで、生保・年金といった資金が中心になっていると一般的に言われている。
これら主体者は瞬間風速で含み損が出たとしても、そもそも契約者との超長期負債と投資タームをマッチングさせているため、そこのミスマッチと運用契約に無理がなければすぐに損切ったりする必要性がない資金性格となっている。
また20-30年の金利中心に高くなっているのはここらへんのゾーンがモーゲージ金利のメインゾーンで、直近の米国住宅販売状況と価格の上がり方を見るとそもそもこの金利で貸すこと自体が馬鹿なんじゃないのかというのが意識されているように思える。
またFRBも別にこのゾーンの金利上昇は住宅市場が急速に冷え込まない限りにおいては運用損失でいきなり爆発するところがあるわけでもないので放置という雰囲気がしている。

一方で10年以下になると、銀行が運用主体であったり、企業全般の借り入れコストに直接的にかかわってくるため話が違ってくる。
銀行の場合は四半期ごと決算があり、そこで運用損失があまりにも出るようだと上からの命令で投げさせられたり、あとは企業全般の借り入れコストに関わるのでFRBも神経をとがらせてモニターするゾーンになる。
ところが、現状は10年以下については前述した通り実質金利はまだ過激な上昇をしているとは言い難い状況にある。

また金利上昇によって相場が崩れたというのは前に遡ると2018年末と2013年の2パターンが思い出される。
2018年末の時は直接的な利上げだったので、今回とは大きく事情が異なるため、ここは除外していいだろう。
一番懸念される類似パターンとして2013年のバーナンキ議長がテーパリングを口走ってしまい全年限金利を一気に急騰させたところだろう。
この時の金利上昇具合は下記ページから見てもらえばわかるが、5年実質金利が-1%ぐらいあったところから一気に0%まで押し上げられ、それより長い年限全般もパラレルにやられた。
この時から貿易収支が芳しくなかった新興国市場はぐだぐだになり、あしかけ8年に渡って先進国株式市場に劣後する状態となった。
また2013年テーパリングの時はイールドカーブ変化なしでパラレルに1%金利が上昇して混乱したが、現在はイールドカーブが長い年限と短い年限間で立ちながら推移していることから、2013年に似ているようで似ていないと個人的には思っている。

<テーパリングショック時の年限別実質金利推移>
タイトルなし

https://muragoeinvest.com/ustmarket

以上を考慮して見ると20-30年金利の上昇(しかもまだ急カーブとはやや言いづらい)だけでは根本的に相場は崩れない、あるいは相場の下げ材料としては「気のせい」レベルの話になるのではないかと思う。
やはり相場がガタつくとすれば10年以下ゾーンの実質金利がはっきりと上昇圧力がかかってきた時ではなかろうか。
そしてやはり足元の相場は今年前半はいくところまで行ってバーストするというシナリオがメインだと思っている。 

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バイクラパターンを知れば天井掴み恐れるに足らず(第一弾)

所詮人間がやることなので。

このブログでは何回か言及しているが、現在の相場で最も高いリスクはバイイングクライマックスが生じて買いエネルギーが出尽くすことによる下落だと考えている。
所詮相場は人間がやっていることであるため、バイイングクライマックスというのもいくつか典型的な特徴があるため、これを見極められるだけで致命傷を避けられるのではないかと思う。


1、連続的な株価上昇とそれに比例した株価上昇

これは直近でいうと、エムスリーとかゲームストップとかLIZIとか見られた現象である。

<過去参考記事>

エムスリー株が一旦天井を迎えそうだと思ったロジック


一般的に株は安く買って高く売るのが常識であり、下落したところで押し目買いが発生するため出来高が増加し、株価が上昇する時は押し目買いの時と比べると出来高が減少して正常化していくというのが一般的だ。
しかしバイイングクライマックスに入りつつある個別銘柄は連続的な株価上昇に併せて出来高が急増していく。
これは何も考えていないリスクガン無視の投資家が大規模参戦しているか、空売り勢が追い込まれて買い戻しを余儀なくされたかのどちらかあるいは両方が生じている。
しかし、これが終わると同時にもう新規で買い参戦してくれる人がいなくなり、かつ今までの買い手が利益確定の売り勢に回ることから想定より大きく・かつ長期的な調整が生じる。
なので、この株価上昇・出来高上昇パターンが見れたら思い切って半分ぐらい売りをこの買い手にぶつけてみるなどをしてもよいのではないかと思う。

2、プットよりコールがアホみたいに高い状態

これは9月頭でアップルのオプション市場で発生した現象が思い出される。

オプション市場を見るとみんな人間やめてるって感想しか出ない相場

これもこの記事の時に書いたが、一般的にオプション市場においてロングポジションをヘッジするためにヘッジする投資家が主体のため、コールよりプットの価格の方が高いのが一般的だ。
もちろん個別銘柄で一定程度人気化しているものについてはコールがプットより一定程度高いという現象はしばしば起きることはある。
しかし、超大型銘柄だったりとか、あるいはどう見てもそのコール価格はプットと比べた時に異常値だと思えるようなものについては買い焦りが生じていると見ることが出来るだろう。
なので、オプション価格を見てこうした異常値があまりに目につくようであれば全体的にポジションを落とすことは有用なように思える。

3、異常にRSIが70を超えている銘柄が多い

これは個別というより市場全体を捉えた話である。
自分はPythonを使って全米株の一ヵ月RSIの数値を取得している。

<使用しているPythonコード>
【コピペでOK】Pythonコードで複数株銘柄のRSIを横比較する方法

データを見ると、相場がバイイングクライマックスになっている時はRSIが70を超えている銘柄が尋常ではない割合になっていたりする。

<米株で一ヵ月RSI70を超えている銘柄の割合>
タイトルなし

2018年のVIXショックの時を考えると17%付近に到達するとかなり危険なように思える。
今年1月頭はこれに肉薄したが、その前に相場が調整してくれたことにより大分市場が冷静になったことで落ち着いたが、次に過熱した時に18%を超えるレベルで増加した時はやはり一定程度リスクポジションを落として押し目を狙いたいと思う。

他にもまだ見分ける方法はあるが、これ以上書くと文字数がやばくなるので第二弾はまた後日書かせてもらいます(疲労感)

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日銀ETF買いの見直し観測についての所感

日銀、ETF買い見送り 点検前に「柔軟姿勢」?株高で

まあフレームワークの変更はあってしかるべきか。

一部報道で日銀が直近でTOPIX0.5%以上下がっても日銀の買い出動が見られなかったということで。ETF買いのフレームワークについて変更されてくるのではないかという観測が出ている。
これまでは市場ではTOPIXをぎりぎり0.5%まで下げさせて日銀の買いを出動させるプレイみたいなのが横行していたが、まあ株価だけバブルみたいな状態の中でそのルールを維持して無理やり株価だけ上昇させるというのが金融政策的にどれだけ意味があるのかというと難しい。
この日銀ETF買いは2018年末の下げやコロナ下げ時には外人買いを全部お買い上げするレベルの吸収力があったことからインパクトが大きかったが、この買い量レベルが決められた上限(12兆円)下限(6兆円)枠内で下方修正される可能性が今後あるということになる。

これで株価が大きく下げるとは思わないものの、これまで日本大型株は先進国の中ではややアウトパフォームしてきたのがペースダウンしそうだなという感じはしている。
 特にやり玉にあがりやすいのが日経平均上位銘柄で、上記記事にもある通りファストリ・ソフバンは日銀の日経平均ETF買いがかなりドライブとして効いていることは間違いなく、しかも日経平均ETF買いがこうした上位銘柄の株式流動性を落としているということもあり、偏りのある日経平均のETF買いがまず最初に何かしらの見直しが入ると思われる。(入るのであれば)

この観測が相場に与える影響を精査するにはやはり外国人投資家の動向を見る必要性があるだろう。
こういう政策マター的なものに関しては外国人投資家は抜群に感応度が高い。
なので、外国人投資家売買動向を見てこの観測が出ていても買いの勢いが衰えないならとりあえずはまだ無視してもよい材料・一方で買いが衰えるようならやや気にしているなということで日本大型株のアンダーパフォームをやや意識しての投資検討をしていくことになると思われる。
とりあえず外国人売買動向のデータが出てから相場への影響の結論は出したいところだ。
影響があるとすれば、まずこれまで日経平均アウトパフォームだったものが変化していくだろうと思う。
まあかといってやや大型の重たい銘柄が多いTOPIXが日経平均をアウトパフォームしてくれるかというとどうなんだろうなとは思うけど・・・

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ナンピンを普通はやっちゃいけないチャートパターン

それは押し目買いじゃなくて死ぬナンピンだからやめろと言いたいチャート2選。

荒唐無稽小型グロース株がゲロゲロに下がる中で、ものによっては押し目買いチャンスとばかりにナンピンしたくなる銘柄も出てきていると思われる。
ただナンピンは場合によっては地獄の一丁目でその後ポートフォリオが死ぬということもある。
今回はその中で個人的にはよっぽど何かしらの自信がなければ、あるいはその銘柄だったら心中してもいいと思えるものでなければナンピンしてはいけないチャートパターンを2つ紹介したい。
投資初心者であればこの2つのチャートでのナンピンを避けるだけでも生存確率が高まると個人的には思っている。

1、リバーサルアイランド
今回の下げでプラグパワーが教科書に載せられるぐらい綺麗なリバーサルアイランドのチャートとなった。

<プラグパワーのチャート>
タイトルなし


なぜこの形が出るとナンピンしてはいけないのか。
それはアイランド部分のチャートで大量の買いが入ってしまい、ここで捕まる人が多数出てしまった状態で上値に蓋ができてしまうからだ。
そのため、この上値で捕まった人が後から諦め売りをどかどか入れてくる可能性が高く、ナンピンするとこの上値で捕まっている人達を助ける養分になる可能性が高い。
銘柄によっては熱狂度合いが薄く偶然出てしまう(日経平均とかでもたまに出る)こともあるのだが、一度大きな熱狂に包まれた銘柄でこのパターンが出現したら一度この銘柄は本当に将来性あるのか・握り続けてていいのかを自問自答しておくべきだと思う。
5割とか下がってもいいと思えるのなら握っててもいいとは思うけど、普通にスイングトレーディングとかで持っている場合なら即投げあるいは反発して多少戻ったところで投げるタイプのチャートだ。
今回のプラグパワーは上がるにしても長い時間がかかるし、短期間で戻るにはかなり強力な材料がないと無理という状態に陥っていると予想している。


2、ヘッドアンドショルダー
これは少し前になるが、米国石油株ETFのXLEが教科書に載るほど綺麗なヘッドアンドショルダーであった。

<XLEのチャート>
タイトルなし


これは場合によってはリバーサルアイランドとダブルコンボで出てきたりして、リバーサルアイランドと同時に出てきたら死of死みたいな結果になる。
一度目の熱狂で下がったがその後やや回復したところでナンピンした人はほっとする。
しかし、そこで1で解説したように上値で取り残された人達の諦め売りが出てきてしまい一回目の底値を割ってしまい、ナンピンした人達まで上値で取り残す形でチャートが下落していくパターンだ。
このチャートが見えてしまったら実は1より需給動向はより深刻になっていたりするので、ヘッドアンドショルダーが見えてから時間が経っていないのであれば株価が戻るのを見ることなく即投げ案件となる可能性が高い。
 実際にこの時はワクチン完成報道が出るまで20%も下落するという地獄にあい、途中で投げてざるを得なかったという人も結構いたと思う。
この後はワクチン完成報道でかなり巻き返せたものの、未だコロナ前の株価水準と比べるとはるか下という状況である。

この2つはちゃんとしたテクニカル分析の書籍であれば下落確率が高いチャートとして載っているものであり、かつ出来高と参加者の心理状態を考えればすんなりそうだよねと論理的に理解できるものである。
なので実は投資やり始めなんですみたいな人にアドバイスするとすれば、このチャートが見れる銘柄は不用意に買ってはいけないし、持ってたらナンピンせずどう投げるかだけを考えろというアドバイスを個人的にはすると思う。

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ARKシリーズは迷ったらARKKを買うので十分だと思う

ARKシリーズの構成銘柄状況

データを作った限りにおける率直な感想。

米株アクティブETFとしてまさに現在市場を席捲しているARKシリーズファンドであるが、ARKK・ARKG・ARKW・ARKQ・ARKF・PRNT・IZRLと種類が多い。
もちろん主力は残高が一番大きいARKKだが、その他のファンドについても興味を持って投資している人がいると思われる。
ただ、人によってはこれから資金を投じようと思ったとき、どのシリーズに資金を投じるべきなのかこれだけ種類が多いと迷うと人もいるだろう。

そこで休日の間、その区別ができるようにARKシリーズのファンドの構成銘柄をチェックしておきたいなと思い、せっかくなら常にチェックできるようにプログラム組んで自作HPで全シリーズをまとめて見られるようにしておこうと思い、データを作成して自作HPで集計結果が見えるようにしておいた。

ひとまとめにデータを見てみるとなるほど面白いねと思えるデータとなった。
ARKシリーズはやはりファンド間でダブり銘柄が多い。
いかにダブっているかは記事一番上部にあるリンクから見てほしい。
ダブっている銘柄の中でも特に自信がある銘柄とテーマをARKKでまず組み入れられていて、あとの別ファンドは主力以外はややコンセプトありきで組み入れてるような印象をうけるというのがデータを見た限りの正直な感想だ。
ARKKはほぼ全セクターをカバーしている一方で、他はコンセプトに縛られた中で銘柄チョイスをしており、おそらくARKKより他のシリーズの方が下落時はボラティリティが出る可能性は高いと思っている。
ARKWなんてほぼバイオ抜いてグレースケールビットコイン入れたARKKじゃないかと思われるような銘柄構成銘柄だったりする。
あとはこれだけファンド間でダブっている銘柄がある時に、銘柄の売却順番はどのように決定するのかというのも気になった。
まあ普通に考えるとARKKが一番主力なので、ARKKから売却を始めてその他のシリーズは後回しになるんじゃないかなと思ったりしている。

以上を考えるとARKシリーズのETFに投資できる人でどれに資金を投じればいいかわからないという方は、ぶっちゃけ本家本元のARKKさえ投資しておけばOKだと思う。
PRNTとIZRLはARKシリーズの中ではダブりが少ない構成銘柄になってるが、逆に言うと組み入れ銘柄がARKKでは入れるに事足りない銘柄と見られてる可能性のほうが高く、コンセプトありき的な側面が強そうだ。
なので相場調整時どれを追加すればいいだろうと迷ったら数あるテーマの中でARKが自信あると思った銘柄しか組み入れないARKKを買うのが一番無難だと思う。

また足下でARKKで組み入れられている銘柄のコンセプトとしてはEV・決済系フィンテック・オンラインリテール・バイオ・半導体・サイバーセキュリティーを主力としながらサブとしてゲーム・3Dプリンター・SNS・その他テックという構成になっているので、安牌銘柄はこの辺のセクターだろうなと思っている。
その他で急上昇しているネームはやや投機チックといったところではないだろうか。

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プロフィール

村越誠

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