村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

2020年10月

バリュー株に投資したいなら戦略を自ら大きく変化させて企業に限定したい

バリュー株投資したいならやはり一工夫必要だろう。

バリュー株がグロース株に負けっぱなしというのが2010年以降続いており、バリュー株中心に投資している人は歯がゆい思いをしていることだと思う。
やはり素直にグロース株をメインに据えるトレンドは当面続くものと思われる。
でもどうしてもバリュー株を触りたいという方は、やはり視点を少し変える必要性があると思う。
つまりこれまでバリュー株だったんだけど、一気に戦略を変更してきたことにより生まれ変わる可能性が出てきた銘柄にフォーカスするということである。

これはあくまで後解釈であるので、話半分で一応事例を紹介しておきたいと思う。
今回取り上げるのはティッカーBBBY(ベッドバスアンドビヨンド)である。
この銘柄はガタガタ下がる中でずっとオプションが買われ続けていた中で、足元で久方ぶりの株価急騰を演じているということもあり少し何があったのか調べたいと感じた。
オプション動向のチェックについては下記を参照。

<オプション売買動向の集計について>
【コピペでOK】CBOEサイトから個別銘柄のオプション日次出来高情報をPythonで可視化する方法

主に米国で雑貨小売りを展開する企業で、競合はウォルマート・IKEA・ターゲットなどまあ色々競合があり、競争としてはブランドがあったとしてもなかなか厳しい業態である。

<BBBYのチャート>
タイトルなし


BBBYについては長らく売り上げ不振と経営陣がアクティビストとのバトルに明け暮れたことにより企業体としてかなりボロボロの領域になっていた。
そしてそこにコロナウイルスも直撃したこともあり、閉店に次ぐ閉店、リストラに次ぐリストラで燦燦たる状況となっていた。
2019年にいたっては赤字垂れ流しであった。
ただ2019年に元経営陣を追い出したアクティビスト陣営が小売店ターゲットから新CEOを招聘して立て直しをはかる中で、コロナウイルス直撃中に一気にECに舵を切る決断をした。
これにより足元でEC販売が大幅増加することによりこれまで赤字垂れ流し・縮小均衡だった流れを、ECによる売り上げ増加・一気に黒字転換するまで持ってきたことにより、株価は急騰することとなった。
ECの伸びが継続している限りにおいては利益がさらに改善してくる期待もあることから、それが続く限りにおいては市場評価はおそらく高まったままで推移できるのではないかと思われる。

このようにポストコロナ時代において経営戦略を思いっきり変えることができ、その成果が見え始めているバリュー銘柄についてはワンチャンあるのではなかろうかと思う。
まあ上記BBBYの場合は後解釈だし、EC販売も他社が強化してきた時にほんとに売上伸ばし続けられるんかいなという問題もあるので、投資したいと思う方は各自そこらへんをちゃんと自分で調べて判断してほしい。
フォロワーさんの中ではそういう視点で良品計画株逆張ってる人も観察されている。


逆に言えばバリュー株に勝機を見出すならこれぐらい変化が起きている銘柄でないと、なかなか足元のグロース株相場に勝つことは難しいと思われる。
見つからないなら素直にグロース株押し目拾うのが一番無難だし、もっと無難に行きたいならNDXが下がったらちょいちょいとつまんでいく方がいいだろう。

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中国GDPの回復は中国本土株には織り込み済み

中国4.9%成長に加速 7~9月、投資・輸出がけん引

まあ株価には織り込み済みって話。

中国の第3四半期のGDP成長率が発表されたが、前年比4.9%と前期の3.2%と比べて順調に回復していることがうかがえる。
市場予想は5.2%とあり、市場予想に比べると若干ビハインドはしているものの、まあ他の国と比べるとやっぱり状況はそうとう良好ですよねという話になる。
(この数値が真実であればという話だが)
市場予想をビハインドした理由も輸入が多めで、これがGDPのマイナス寄与が結構大きかったという話がされており、それを考えれば決してすごくマイナスな要因ではないですよねという認識もされている。
回復ドライバーのメインは不動産投資と各種補助金や米国向け輸出品の製造回復がやはり効いているようだ。
一応は貿易統計も輸出・輸入とも前年比10%前後の増加を示していることから、まあ中国がコロナウイルス抑制できて経済が正常化していることは間違いないですよねということは確かだと思われる。
ただ内需についてはまだ小売や実質消費金額など内需系指標は前年比マイナスの領域であり、まだ内需については中国政府はばらまき政策をとっていないことから回復は投資・工業生産と比べるとまあそんなもんじゃないですかねという話になっている。

ただこれはあくまで相対的に見れば好調だという話である。
またGDP成長率自体の発表はあくまで後追い指標であり、今後さらに回復するかどうかという点では株価の方が実情を反映している。
そういった意味ではGDP成長率の回復は他国比いいですね、輸入・輸出も回復してきていますねと言っても PBOCが金融緩和ドライブを一気にかける気配もなく、中国本土株投資家の信用買い残高を見てもこのGDP発表でもさほどテンションは上がっておらず、

中国の場合は米国と違って多少の本土株の上下は政策には影響しないということもあり、どちらかというと不動産価格が過熱しすぎないように金融政策に注意しているということもあり、金融政策援護は期待できない状態である。

ということを考えるとGDP成長率発表後一瞬株価のテンションが上がったもののPERが2015年中国株バブルレベル時に上昇していることからここから上値なんて追えるかという形でだらだら軟調な動きとなっている。
以上を考慮すると中国株は政府のインフラ投資支援・金融緩和分は全て株価に織り込み済みで、先行きの景気に対しては他国比マシだけどそんなここからさらにドライブかかるかと言われるとどうなんだろねというのが率直な市場の感想なのだと思う。

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日本のコロナウイルス対策状況とその先について

対コロナ、国内外で正念場 経済再開、段階的に判断を 地域医療機能推進機構理事長・尾身茂氏

日本国内のコロナウイルス状況と経済についての率直な感想だろう。

上記インタビューは政府で対コロナ対策を指揮した尾身氏の発言ということもあり、非常に参考すべきところがあると思う。

まずコロナウイルスについてはやはりパンデミックから約半年を経て、少なくとも患者が死なないようにするための医療機関の対策はかなり進んだことは確実だ。
致死率が4月に比べて1/10に下がり、対処療法の手順も確立したことから、未だ医療機関は大変だとは思うがそれでも状況は改善しつつあるということだろう。

そういった意味では日本では一日に東京で200人程度の感染者が出るレベルに抑制できているならば、基本的に第一波の時のような経済強制制限は必要なという認識で問題ないだろう。
日本全体でいうと全体で1日500-600人の新規感染者数はコントロールできているという判断になるだろう。
7月に起きた第二波も上手く乗り切ったということで、冬場第三波が起こるとすれば第二波の乗り切った対策方法を前提とした制限でなんとかやっていこう腹積もりであることも確かだ。
緊急事態宣言は政府としても経済のことを考えれば二度目は絶対にやりたくないことは確かで、その前段階でどういう自粛要請をしていくかの手順もそれなりに準備できているので、第一波の時のようなどたばたは基本的にはないはずだ。
(欧州のような爆発的第二波がなければという前提にはなるので、これだけしか感染者出ていないからもう経済を全面再開すればいいという話ではないが)
FTなどではこれからインフルエンザの季節にもなるということもあり、インフルエンザとコロナウイルスのダブルパンデミックが起こることについての警戒感はかなり高いということもあり、感染者が構造的に増加しがちな冬場を再度どう乗り越えていくかはこれから正念場だが、一応緊急事態宣言はない前提で考えておいて問題はないと思われる。

一方でやはりワクチンについてはやはり市場が見ているより実用化に時間がかかるだろうと予想しているようだ。
一番難しいのはやはり副作用などの安全性について担保できるものが開発できるかどうかであり、これについてはできると思っているものの、それにはまだ時間がかかるだろうとこちらも率直な感想を述べている。

また世界各国自分のことを考えるので精一杯という状況なことから国際連携は全然取れていないということについても述べている。
特にWHOについてはインタビュー上ではやわらかい表現になっているが、実質役立たずということなのだと思う。

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オプション取引から有望株を探し出すヒントはあるのか

オプション取引動向から有望株のヒントがあるかもしれない。

CBOEでオプション集計されている銘柄が約3900銘柄あるがその中でまともにオプションが取引されている銘柄がどれだけあるだろうかと調べてみた。
以前のブログ記事で一つの目安としてオプションの一日出来高が1000口以上というのが個人的にはあると思っているので、それを閾値にして集計してみた。

<過去参考記事>

オプション取引から見る安定上昇銘柄とにわか上昇銘柄


10/16日時点の一時点データだが下記のグーグルスプレッドシートに個別銘柄のオプション取引動向について共有させてもらおうと思う。
興味のある方は見てもらいたい。
なお、無料なので細かい説明とか見方とかはめんどいので説明しませんので、数字の意味とか見方は推察してください。

https://docs.google.com/spreadsheets/d/1pNhS2Ka9nL0Iq4y0iL2PCWrVo-A1YLFPBYSqUbp-MPY/edit?usp=sharing

まずこの一ヵ月に1日でもいいから1000口以上オプションが取引されているという最低限みんなから有望だと少しでも思われている銘柄がどれぐらいあるのか。
これがETFも含めておよそ1170銘柄になる。
残念ながらこの時点で2/3ぐらいはほとんどの投資家から見向きもされていない銘柄ということになる。
この残りかす2/3から有望銘柄を探すというのは砂漠でコンタクトレンズ探すようなものなので普通は避けた方がいいと思われる。

ここから少しハードルを上げてみようと思う。
一ヵ月連続で1000口以上取引されているというのは中々ハードルが高いので、これをもう少し閾値を下げて一ヵ月のうち半分ぐらい、つまり10営業日ぐらいは1000口以上オプション取引がなされている銘柄はどれぐらいあるのかも調べてみた。
直近一ヵ月のうち該当する銘柄がETF含めて約370銘柄になる。
この時点でさらに2/3が脱落する。

さらにハードルを上げて直近一ヵ月連続で1000口以上取引されている銘柄というのはどれぐらいあるのか。
 ETFも含めると約179銘柄である。
こう見てみると3900銘柄あるけど、実際に連続的にオプション取引されている銘柄なんて所詮その程度しかないということである。
そのうち感覚的だが25%ぐらいはメジャー大企業なのだが、セクター丸ごと駄目でボロボロに売られているところに投機的にオプション取引が成立している銘柄もあるので、実際はETF除いて有望だとみなされオプション取引されて株価が上昇しているのは100銘柄程度である。
ちなみにこの高いハードルをクリアして爆騰した銘柄としてCRWD、SHOP、PTON、ROKU、ZMなどツイッター米国株アカウント勢が大好きな銘柄も相当数入っている。
そういうことを考えればやはり有望株と思われるものはそれなりにオプション取引が見られている銘柄というのは

なおこうした分析は全て自分でPythonコードを組んで行っているので興味ある方はPythonコード一覧も一度見てみてください。

<自作Pythonコード集>
Pythonで投資関連データ収集

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選挙前米国経済のおさらい

今週はぱらぱらと経済指標が出ていたので一応おさらい。

足下米国の経済指標で一番速報性の高い新規失業者保険申請件数についてはとうとう減少がストップしてしまった。
経済活動再開できる部分についてはほぼ再開しきったということと、選挙がどうなるかよくわからないということと財政合意が進んでいないことから保守的に運営していこうとしている経営者の姿勢があきらかに反映されていると思われる。
欧州でコロナウイルス第二波がきていることを考えれば、米国でも遅かれ早かれ第二波がくるだろうと予想している経営者が増加していることも要因の一つになっているのではなかろうか。

<参考ニュース>
米新規失業保険申請件数、8月以来の高水準-予想外に増加

小売9月の数値は好調であったが、これはあくまで9月の数値。
問題はちゃんと経済支援策が米国政府から出て下支えできるかどうかにかかっていることに間違いはないだろう。
小売は絶好調だったがインダストリアルアウトプット系の動きは悪かった。
これは小売はみんな今の消費は好調にしてくれているものの、先行きに対してやはり経営者は何が起こるかわからなくなっているという感触を示唆しているのかもしれない。
なので小売が好調な分は在庫だけで対応しているという可能性も十分あるだろう。
ただ小売統計もインダストリアルアウトプットもどちらもぶれが大きい&後で修正がかかりまくって元の形がなくなる可能性が高い指標&結局後追い経済後追い指標ということもあり、先行きとはあまり関係ないのではないかと個人的には思っている。

<参考ニュース>
US STOCKS-S&P 500, Dow close higher on vaccine update, retail sales beat

ワクチンについては米国のワープスピード計画でファイザー・BNTXが一番進んでいるようだが、ジョンジョンとアストラゼネカが実質脱枠してしまっている状況で以前より材料としてはポジティブではない。
ワクチンは選挙前には絶対間に合わないことはほぼ確実なので総じていうと結局は米国財政合意次第という結論になるだろう。
これは決して米国株だけでなく、世界全体のリスク資産価格に関わる話でもあるのでしっかりシナリオを想定しておく必要性があるだろう。
ただここで選挙での問題が浮かび上がる。
現在下院は既に民主党が過半数を占めているということもあり、ここは状況は変わらないだろうというコンセンサスが生まれている。
しかし、問題は上院にある。
一応賭けサイトなどでは上院も民主党が過半数を占められるという賭け方が多いようだが、結構これに懐疑的な人は多い。
仮に共和党が過半数を維持した場合はねじれっぱなしな状況になってしまうことから、選挙後のごたごたが長引くというリスクもある。

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村越誠

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