グラブハブ株、4割超の急落-競争激化と「移り気」顧客が成長の重し
参入障壁がないに等しいお手軽起業は真似されやすい
米国のオンラインデリバリーサービス会社グラブハブの決算がド滑りしたということで一夜で4割下がるとかいうロング勢全殺しみたいな下がり方をしている。
というよりドピークから既に株価は1/5ぐらいのレベルになっている。
ドピークで株価掴んでしまった人はあっという間に資産が80%減少するというのは中々衝撃的だ。
<グラブハブの株価チャート>
というよりドピークから既に株価は1/5ぐらいのレベルになっている。
ドピークで株価掴んでしまった人はあっという間に資産が80%減少するというのは中々衝撃的だ。
<グラブハブの株価チャート>
最近特に思うところがBtoC向けのモバイルアプリサービスを行う会社はよほどじゃないとかなり差別化は難しいのではないかと感じつつある。
昨今のBtoC向けモバイルアプリサービスは自らなにか大規模な設備投資をしているわけではなく、AWSでサーバーを借りて、既存のBtoCあるいはCtoCのビジネスを仲介をする情報を集めるプラットフォームになって手数料を取るというビジネスがメインだ。
しかし、このビジネスは大規模な設備投資をしない分かなり真似されやすい。
多少投資額がかかるとしてもPEファンド・VCの投資姿勢がゆるゆるな昨今は起業家に情熱さえあればかなり金を引っ張ってくることが可能だ。
そのうえ、最初に個人客を捕まえるために多額の宣伝コストをかけるのに、後から人気がある分野については続々と競合が出現し、個人客がアプリを乗り換えてしまう・あるいはどちらが安いかを値踏みして使う。
しかもそのスイッチングコストはかなり低い。
上記グラブハブのオンランデリバリーなんてまさにスイッチングコストなんてないに等しく、利用者はよっぽどあれな事件さえ起きなければ基本的には安い方にスイッチングしていく。
BtoC向けアプリでスイッチングコスト低そうだなあと思うのは、フードデリバリー・配車・出会い系マッチング・中古オークションなどが挙げられ、これらは未公開株から投資するという選択肢はあるかもしれないが、上場してからだと上場できるほど儲かるんだとみんなが気づいてわらわら有象無象が湧くのでどんどん利益状況が悪化していくのが目に見える。
こうしたことを考えればBtoC向けアプリを行う会社の株価バリュエーションは相当気を付けて考える必要性があるし、はっきりいうと中長期投資には向かないメンツが多いというのを認識せざるをえないと思う。
特に一度成長軌道にのって途中まで株価がうなぎのぼりに上昇したが、その最中にタケノコのように次々と競合が出現し、一気に利益率が下がって株価が爆死するということが往々にあるため、いかに参入障壁という生垣を作っていくかというのは株式の中長期投資にあたっては非常に重要な要素となることが上記では痛感させられる。
というより、今一度自分のポートフォリオを見て、ポートフォリオ銘柄は参入障壁という生垣をきちんと作ってあるのかどうか確認してほしい。