村越誠の投資資本主義

グローバルな情報をもとに投資資産を積んでいく慎重派投資家

セレブラスの株価下落で冷や水ぶっかけられた半導体株

AI半導体の新星セレブラス上場 公募価格2倍に急騰、NVIDIAに挑む

まあこれはしゃあない。

先週金曜日は世界全体的に株価が崩れる結果となったが、その中でも半導体株の下落幅は他よりも2~3倍近く大きい下落幅となった。

【SOX指数のチャート】
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これについては、多くが世界的な長期金利の上昇を理由に挙げているが、個人的にはそれは確かに一つの理由だとは思うが、メインの理由ではないのではないかと思うので、ではメインの理由は何かというのをまとめていきたい。

じゃあ金曜日の半導体株下落の犯人はなんだったのかというとセレブラスの上場が原因ではなかったかと思う。
上記日経新聞の記事でも取り上げられているが、このセレブラスという企業はエヌビディアと同様にGPUを設計する企業であるが、特徴としてはウェハ全体を一つのGPUとして製造して、半導体間のコネクティビティ問題を解決しようという半導体企業である。

メディアでは第二のエヌビディアとして注目されていたりするが、これがIPO価格に対して2倍の初値で上場スタートしたということもあり、著名投資家ジムクレーマーがさすがにその株価は馬鹿げているなど一部では過熱しすぎだろという話が出てきた。
そして、セレブラスの株価が異常な値段を維持できたのはたったの一日で、翌日の金曜日はいきなり10%下落するという展開となった。

これは何が起きたかと言うと大型IPOが実施された後に初値が無茶苦茶なところについてしまうと、IPOに当たった投資家は濡れ手で粟という形ですぐに利益が出るので、すぐばーっと売り出されてしまう。
そうなると、バスケットで半導体持っているファンドやら機械的な売りなども入るために、半導体株全体が下押しされてしまう、これが金曜日に起こった半導体株の大きめな下落のメイン要因だと思われる。
もちろん金利上昇とかもあるが、いってもまだ米債金利はレンジ圏内にいるわけで、セレブラスが売られる理由にはあまりなっておらず、どちらかというと真実はこちらの方だろうと思う。

一応IPO価格自体は主幹事のモルスタがそれなりに理性的な値段をつけていた(それでも純利益対比で140倍ぐらいだったりするが)が、そこから投資家が勝手にわっしょいしてプライスを持ち上げてしまった。
このようにセレブラス上場はこの企業自体は実態がきちんと伴ったものであるが、わけわからないIPO後のプライス着地をして、さすがにその値段はさっさと売っちまって逃げちまえという判断が働きやすくなり、そこからドカドカ確定売りが入ったがためにセレブラス株が下落した上に、他の半導体株もまとめて売られたというのが先週金曜日の動きだっただろうと思われる。

一部ではこの動きを見てもうAIブーム終了みたいなことを言い出す人もいるが、下記過去記事に照らし合わせて考えれば、少なくともセレブラス上場は初値がおかしかっただけで全体としてはそこまで目くじらを立てるような話でもないので、一定の調整でも十分耐えられるポジションであれば特段気にする話ではないだろうと思う。

【過去参考記事】
どのようにAIバブルが醸成され、最終的にどうはじけるかのプロセスを考える

ただ、これで一旦半導体株についてはブレーキがかかったので、半導体一辺倒ポジションの場合は少しポジション以降などを考える時期に来ているかもしれないと感じた。

ちなみにこれからSpace Xの大型上場を控えており、宇宙株も同じような動きになりそうというの今からでも十分想像しやすい動きだろうと思う。
しかも宇宙株は半導体株と違ってどいつもこいつも黒字化いつやねんというやつらばかりであるので、より影響は大きくなりやすいので、この半導体株下落は宇宙関連株大丈夫なんですかねということも暗示しているように思う。
      
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日本の中古住宅不動産市場動向(2026年4月)

http://www.reins.or.jp/library/2026.html

↑中古住宅不動産市場統計を出しているレインズデータライブラリーのHP

毎月レインズデータライブラリーで発行されている首都圏の中古住宅不動産市場動向の2026年3月データを今回は確認していきたいと思う。

まずは概況からである。

【中古マンション市場の概況】
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単価は伸びているが、やはり気になるのは成約伸び率と在庫状況である。
成約数が前年割れする中で在庫は増加に転じているわけで、少なくとも需給動向が強いという評価は全くできないだろうと思われる。
単価の伸び率5%というのも、これは成約価格が上昇していたのがちょうど2025年4月までだったということで、そこからあまり成約単価が上昇しておらず、来月からはこの数値ががくっと下がるような動きになることが想定される。

【地域別成約単価推移動向】
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地域別成約動向で一番のトピックはこれまで相場を牽引していた東京区部の成約数の前年割れが大きいところだろう。
明らかに物件のグロス金額が高いことと住宅ローン金利上昇による融資が下りないことの影響が色濃く出ている。
一方で東京郊外および東京以外は成約数はまあぼちぼちといった数値なことに加えて、単価もぼちぼちな数値となっている。
これはおそらく実需層が動いている地域というのは、昨今の賃貸市場で家賃上昇が進んでいて、あらためて賃貸で家賃を払い続けるべきか購入した方がトータルコストは安いのかという比較がなされているように思われる。
そうした結果、元々東京区部に賃貸で住んでいた人が東京区部外側で住宅購入に動き始めているのではないかと想像ができる。

東京区部以外で住宅を購入するということは、マンションだけでなく戸建ても対象範囲になる。
実際に中古戸建市場の方では在庫減少・単価上昇が見えているわけで、かつて言われていたドーナツ化現象っぽいような動きになっているような気がする。

【新規登録・在庫・成約価格時系列データ】
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さて一番気になるデータといえばこれだというのが、在庫価格と成約価格の乖離である。
今回のデータでもさらに在庫価格は上昇している一方で成約価格は去年5月からほぼ伸びていない。
なのに在庫価格だけうなぎのぼりなのは、在庫がメインで出ているのは転売業者が主に主戦場にしていたグロス1億円以上の物件であり、実際に平均在庫単価が1億円以上の地域ほど在庫が増加している状況にある。

グロス1億円となると融資においてフルローンだと倍率7~8倍をMAXとしても年収が1400万円ぐらい必要で、そんなやつがぽんぽんいるわけねえよということで、転売業者への抑圧と住宅ローン金利の上昇による融資の出なさというのがグロスが中途半端に高い(1~2億円ぐらいの範囲)物件で需要減を発生されている状態であり、マンション市場も踊り場ですねえという感じが継続している。

このようにサイクルを色々考えると、まだ足下のマンション価格というのは比較的読みやすい展開であり、この辺の考え方は下記過去記事を参考にしてもらいたいと思う。

【過去参考記事】
住宅不動産価格の先行きを予想するために知っておくべき不動産需給サイクルとは?

    
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AIブーム継続を確認してひたひたと銅価格が最高値を更新

銅価格が最高値接近 供給懸念根強く、投資マネーが流入

まあ銅価格はこうなるよなあと。

足下でゴールドやシルバーについてはCMEの証拠金連続引き上げ事件以降あまりぱっとしない値動きが続いており、
そういった中で金属系の中では一際強さが目立つのがやはり銅である。

【銅先物のチャート】
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銅については以前のブログ記事にも書いたが、AIブームの中で電力供給やサーバー間接続などで銅が大量に必要であり、中国の不動産バブル崩壊という大きなマイナスを埋めてあまりある需要増加動向になっている。
そのため、かつて経済全体の元気さを示すバロメーターとして見られ、ドクターカッパーと言われていた銅は今度はAIブームが進捗しているかどうかを確認するバロメーターの一つになりつつある。

この銅についてはゴールドやシルバーと同様に、CMEによる先物取引連続証拠金引き上げ事件に巻き込まれたわけであるが、そうはいっても価格上昇幅はゴールド・シルバー・プラチナと比べると非常に低い水準にあった。
これは銅が他3種と違って貯蔵目的のような需要はなく、基本的に産業用途であり、これまでの貴金属バブルとはちょっと距離があった。

それでも十把一絡げに先物市場の証拠金連続引き上げから影響を受けざるを得なかった状況であったことに加えて、ホルムズ海峡封鎖によるエネルギー価格高騰で世界各国での金利上昇もあり、これが金属類全般の価格はそれなりに下押しを受ける結果となった。

しかし、下記過去記事の通りにAIブームを観察していくと特段エネルギー価格上昇でもAIブームが止まる気配は見えなかった。

【過去参考記事】
どのようにAIバブルが醸成され、最終的にどうはじけるかのプロセスを考える

そしてホルムズ海峡が封鎖されていてもAI設備投資が止まらなかったことを確認したことから、銅価格は最高値を再度更新する展開になったという判断ができるだろうと思われる。
このように資源全般はAIブームによる需要増加に加えて、リーマンショック以降開発投資抑制されていた効果もあり銅需給は非常に引き締まった状態にあるので、これを見る限りは相場に対しては少なくとも悲観論に傾く必要性はなく、個人的にも原油関連株・銅関連株・金の3つはハイテクほどではないが、個人的にもポートフォリオに組み込んでおり、組み込んだまま様子見するのでOKだろうと思っている。
シルバー・プラチナ・パラジウムは良いかもしれないが、土地勘が全くないことと、一回コールオプションのやらかしで撃たれていることもあり、そちらの判断は個人的にはよくわからないということで投資はちょっと避けている。
    
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バリューでもグロースでもおいしい大型日本株

安倍相場超す日本株買い 海外投資家の4月買越額、月間最大の5.6兆円

日本株は一度で二度おいしい感じ。

ここもと日本株でもAI関連・半導体関連はわっしょいと伸びていて、特に日経平均はソフバンGと半導体関連で上位占められてしまっているということもあり、ここもと面白いほど上昇していった。

【日経平均のチャート】
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しかし昨日に書いたように韓国株に冷や水がぶっかかりそうということで、日本でもAI関連・半導体関連がやや不安定な状況となった。
しかし、半導体・AI関連株の動きが止まると日本株はどうなったか?
今度はバリュー株が底上げされ始めたのである。
日経平均の動きが止まったかと思うと、今度はTOPIXが上昇し始めたのである。
日経平均と比べると、TOPIXはもっと様々な大型株が均等に入っているということもあり、全体としてバリュー株が多いわけで、TOPIXが日経平均をアウトパフォームしているということは、バリュー株が上昇しているということである。
ようは日本株の中であっちが駄目ならこっちで行こうみたいな潜在ポテンシャルが高く、ぐるぐる資金循環しており、なかなか日本株から根本的に資金が抜けるといったリスクオフにはなっていないのである。

こう考えると、足下の日本株の安定感は非常に盤石なように思える。
これが米国株だと、向こうはグロースは好調なのだがバリューは高金利なことと、バリュー株は限界級に既に株主還元していて、株主還元を増やす余地が限定的であることからバリュー株が伸びづらくなっている。
一方で、日本株はテーマグロースが失速したら今度はまだ株主還元余地がたっぷりあるバリュー株で取ればええやんと、はっきりいえばテーマの持続性が不透明なよっぽど変に高いPERの銘柄さえ掴まなければまず大きな損はしないし、外国人からすれば円安部分は為替ヘッジ対応ができるわけなので、為替リスクは大して気にならない。
これは投資家にとっては非常にありがたく、ボーナスステージといってもいいぐらいイージー相場とも言えるだろう。

こう考えると、下記過去記事のようにまだ日経平均が4万円前後をうろうろしていた時に日経平均3000円にまで暴落するという論理はやはり間違いであった。

【過去参考記事】
森永卓郎氏の株価暴落論は何が間違っているのかを考察

ちなみにこれはあくまで大型株の話であり、中小型株で特に内需依存系は結構どうしようもなく弱かったりするので、外国人が投資対象としている大型株だけの話であることには注意が必要である。

    
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韓国株のレバレッジ投資に韓国当局が規制に乗り出す雰囲気

Watchdog warns of overheated short-term, margin stock trading

さすがに冷や水ぶっかけが入り始めている。

今年の株価指数のトップランナーは韓国株であり、その上昇率は年初から+80%とかつてない動きになっている。
これはKOSPIの構成比率がメモリ株ブームで高騰しているサムスンとSK Hynixに異様に偏っているという影響も強く、ここに韓国国内でもレバレッジをかける形での株式投資が流行っているみたいな話も今年の2月末ぐらいのブログ記事でも下記の通り書いてきた。

【過去参考記事】

韓国国内個人投資家がレバ掛け投資して過熱化する韓国株


【KOSPIのチャート】
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しかし、この記事を書いてからさらにKOPISは3割近く上昇するなど、その盛り上がりはまだ今年前半なのに今年の相場の一大トピックといってもよいだろう。
しかし、少し考えればわかるが、つまりさらに韓国国内の投資家がレバレッジをかけて投資していることは確かだろう。

上記過去記事でもどの時点で当局が規制をかけにくるかというのを一つのポイントとして見ていたが、上記記事の通り、韓国金融当局もちょっとさすがにこの勢いは危ないということで上記記事の通り警告を出し始めている。
当局が警告を出すということは、少なくとも韓国国内金融機関は信用取引に対して何から規制を強化する動きになることはまず間違いないだろう。
例えば委託保証率の引き上げとか、新規口座開設の制限とかそういったまず金融機関が自主的に対応できるところから制限がスタートしそうということは予想しやすい。
もし、これで株価上昇が止まらなかった場合は、おそらくだが実際に金融当局が実際に規制強化を大々的に発表してくるだろう。

なので、今回の金融当局の警告は、国内金融機関への自主的な強化規制の促しと、さらに韓国株価指数が急速に高騰するのであれば何かしら当局の強権で制限をかけるという最終警告的なものと捉えればよいだろう。
今年でいうとゴールドやシルバーなどの貴金属先物取引でも相場が上がらなくなるまで証拠金率の引き上げが連発したのを思い出してもらえればよく、そういった意味で韓国株の直線的な上昇は今8~9合目ぐらいまで来ていると考えればよいだろう。
さらには韓国でこの2社は爆発的に利益が増えている一方で、他はさほど増えていないということは鉱工業生産動向がYoY+3%程度という数値からも明らかであり、格差是正のためにこの2社の利益を政府に徴収されかねないというリスクも足下で浮上していることも、冷や水がぶっかかりはじめている原因ともいえる。

ただ、直近ゴールド価格からも見てわかる通り、ファンダメンタルズが良好であることから暴落というよりは休憩という側面が強くなると思うので、そこを考慮しながらポジションをどうすべきか考えれば良いと思う。
何かやるとしても多分株全体のポジションを落とす必要性はなく、投資振り向け先を変えるぐらいの対応で良いのではないかと思う。
    
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